第206回 6次の隔たりという神話

【参照】英語版:Episode 853: Six Degrees of Separation

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第206回は「6次の隔たりという神話」と題してお送りいたします。英語版のエピソード853をご参照ください。

安:大野さん、こんにちは。

大野:こんにちは。

安:大竹さん、こんにちは。

大竹:こんにちは。

安:よろしくお願いします。

大野:お願いします。

大竹:お願いします。

安:今回は「6次の隔たりという神話」というタイトルなんですけれども、大野さんどんなお話なんでしょうか?

大野:これはかなり前から言われているスタンリー・ミリグラムという社会学者の研究がベースになってる話なんですけども、「The 29% Solutions」 という「マイズナー博士が書かれた本」の中で、 ミリグラム博士の言ってる話っていうのは、実は真実ではないという話なんですよね。その中身っていうのはどういうことかというと、アメリカの国内の話ではあるんですけど、 1960年代に遡って、当時GoogleだとかGoogleマップなんてない時代に、アメリカ中西部にあるネブラスカ州のオマハっていうところから、東の方、ボストンとかマサチューセッツ州のタロンというところまで小包を届ける郵便屋さんにそれを配達をしてもらうのではなくて、ボストンで証券ブローカーの仕事をしていた人に小包を届けるっていうミッションなんですけど、それを人づてにその人を知ってそうな人に依頼をするっていう形で届けるっていう、当時の状況からするとかなり壮大なプロジェクトだったわけですよね。その実験の結果見出せたことと言われていたのが、全ての人は6人を通じて世界中つながっている。メディアではそういう扱いをされたわけですよね、当時。でもそれは誇張であって事実ではないというのが、マイズナー博士がこの著書の中で言っていることで、なぜかというと、実際に小包が届いたのは、全体の29%でしかないと。残りの71%は小包がどこへ行っちゃったかわからないという状況で届かなかったわけですよね。ミッションが成功したっていうのは3割未満ということなので、それをもってして世界中すべての人が6人につながっているというのは言い過ぎだという話ですよね。著書の中でマイズナー博士がさらに言っているのは、ミリグラムの実験からわかることっていうのは、すべての人が6次の隔たりということでつながっているわけではなくて、わずか29%の人がより有効な人のつながりを持っていたということ。

大野:これ、すごい話だと思うんですよね。なぜかというと、この29%の中に入るとか、あるいはより良いコネクターになるかならないかの差ってものすごい大きいと思うんですよ。BNIの中でも、例えばチャプター中BNIというコミュニティの中で置いても、実際この差が出てしまうっていうのが事実としてあると思うんですよね。なのでいかに自分がより良いコネクターになるかっていうことが当然自分のビジネスにも大きく影響が変わってきてしまうし、周りに対する貢献というか、周りの人たちに役に立つとか、周りの人たちのビジネスを発展成長させることの役に立つという意味でも全然変わってきてしまうので、やっぱりこのベターコネクターの意識っていうのはすごく大切だなと思いましたね。さらに私たち、この29%のコネクターになるためにはどうしたらいいかというところだったと思うんですけども、大竹さんなんかこの辺ストーリーありますか?

大竹:はい、ありがとうございます。BNIにいると、コネクターに自分がなったりとか、コネクターになっていく人たちのストーリーを間近に見ることができるなというふうに思っています。コロナ禍2年ほど前のことだったと思うんですけど、私の幼馴染から10年ぶりぐらいに連絡をいただいたんですよね。彼が独立をするというところで。前々から私のFacebookの投稿とかを見ていたみたいで、独立に関して情報が欲しいというか、アドバイスが欲しいというような形で連絡をしてもらいました。そこで私はBNIのことをお話をして、彼は今メンバーとして活躍しているんですけれども、彼から見たら、私は1次のつながりというところになると思うんですが、メンバーとして活動していく中で、当初は同じチャプターのメンバーから内部リファーラルを中心に受け取っていました。それは2次のつながりということができるかもしれません。徐々に信頼を得て、外部リファーラルを受け取るようになって、他のチャプターのメンバーの方ともつながりができて、クロスリファーラルも生まれるようになってきました。これは3次、4次のつながりになっていくのかなというふうに思います。今では、BNIを通じて同じ事業に対する志を持った人とチームを作っていて、継続的に新しいつながりができるようなビジネスのパイプラインを今作っているところです。もともと彼は決して人付き合いが得意な人ではなかったんですけれども、BNIを活用して29%コネクターの仲間入りをしたんだと。多くの人とつながっているコネクターになることに成功したんだというふうに思います。BNIを通して人生が変わった人の一人だなというふうに思っています。安さんは、メンバーとして体験から何かシェアできることってありますでしょうか?

安:はい、ありがとうございます。私も今この時点ではメンバー12年目に入ったところなんですけど、本当に数年を経て、当時紹介してもらった直接の知り合いからの、また派生派生で最終的に自分のお仕事に繋がったということが何回かここ最近でありまして、よく考えられるのは、例えば外部リファーラルを出すと、こういう仕事が得られて、サンキューをつけてもらえてっていうようなやりとりがあるのはわかるんですが、それが必ずしもその場で直接行われるとか、すぐそれが成立するっていうだけではなく何人ものご縁を経て、最終的にビジネスに繋がっていくということも本当にあるんだなっていうことを、私自身が強く最近実感しているところですね。すごく私としてもありがたいし、そのメンバーも忘れた頃にサンキューが入ってきて、そして私もまたこういうご縁で仕事をいただいてありがとうって伝えることによって、そのメンバーにも喜んでもらえるということは、本当に素晴らしいコネクションの繋がりだなという風に思っています。私自身もまた逆に自分が頂ける側ではなくて、自分がコネクターになるような機会もあったりはするんですけども、ここでちょっと大野さんにお伺いしたいのが、BNIの活動を通じて、自分自身がコネクターになって、コネクターと繋がっていくための方法っていうことがいくつかあるかなと思うんですけど、大野さん、どのような方法があるか、もしよろしければお話しいただいてもいいでしょうか?

大野:はい、今回の英語版の中で、非常にいいマイク・マドニアさんが紹介しているいくつかの方法がありますので、ご紹介していきたいと思います。大きく分けると3つの質問になっています。まず1つ目の質問というのが、「あなたはコネクターでしょうか?」っていう質問ですね。先ほど言った29%の中に入れるか、コネクターになれるかっていうことなんですけども、さっきの補足でいうと、この29%の中でも、実はその半分以上が同じ人から届いているっていう事実があったんだそうです。ということは、その29%の中でも、さらに強いコネクターというのは存在していたということになるんです。だから、より強いコネクターになるってことも意識しなきゃいけないわけですよね。 2つ目の質問があなたはコネクターとつながっていますか?ということですね。自分が恩恵を被るためには、コネクターとつながっていることがやっぱり得策だということは誰でもわかると思います。最後にもう一つの質問というのが、どうしたらより良いコネクターになるか、ベターコネクターになれるかっていう質問です。先ほどの6次の隔たりの話の29に入れるような、そういったコネクターになるにはどうしたらいいか、卓越したコネクターになるにはどうしたらいいかっていう質問が3つ目ですね。この3つの質問を自問して、自分のビジネスネットワーキングのスキルを高めていくところに役立てる必要があるかなと思いますね。そこで考え方を今話してたような話をBNIの、あるいはBNIのチャプターで当てはめるとしたら、どんなことが可能でしょうかね。大竹さん。

大竹:はい、ありがとうございます。チャプターの中で誰が誰の後援者なのかということを認識することだというふうに思います。私たちは誰かからリファーラルを受け取るときに、そのリファーラルをくれた相手に感謝をすることはあると思うんですけれども、そもそもその人の後援者がいてくれたおかげで、そのリファーラルを受け取ることができていると。そこに対する認識がないこともあるんじゃないかなというふうに思います。あるチャプターのイベントで、チャプター家系図みたいなのを作って、誰か誰を招待して後援してくれたのかっていうことを遡っていって、その人たちを全員招待して感謝を伝えるというイベントをされてたんですね。どうしても私たちは一時的なリファーラルを提供してくれる相手、提供する相手に対してその感謝を伝えるだけにとどまってしまって、それを遡ってどこからのつながりだったのかということまで感謝をするという機会は意識しないと取れないんじゃないかなというふうに思うので、とてもいい取り組みだなというふうに思いました。

大野:まさにそうですよね。誰かがチャプターの中でビジターを招待してくださって、その方がメンバーになるということはスポンサーになるって話なんですけども。その価値ってすごく大きいと思うんですよ。なぜかというと、そこから新しい人脈を通じて、新しいメンバーを通じて、またメンバー一人一人が新しい人脈にアクセスするチャンスが生まれるわけですよね。それが何百っていう、もしかしたら新しい人脈につながるチャンス。それをするとかけるメンバー数なわけなので、その一人がもたらしたチャプターにとっての価値ってものすごく大きいわけですよね。だから、 1件のリファーラルと比べたらはるかに大きい貢献だっていう。もちろん実現して、そこにビジネスが生まれてるってところまでは行ってないわけですけども、その大きな可能性をチャプターにもたらしたって意味では、すごく貢献度は高いと思うんですよね。なので毎度毎度ビジターを呼ぶことの価値だったり、呼んでくれた人に対する承認とか感謝、さらにはもちろんスポンサーになってくれた新しいメンバーをチャプターに増やしてくれたっていうことに対する価値の再確認と感謝を伝えていくっていうこと。承認っていうのがすごく大事かなと思うんですね。

大竹:後援者なりスポンサーを承認することの方法としてすごくいいなと思ったことがあったので、シェアをしたいんですけれども、じゃあ、まず「安さんからリファーラルを受け取ったことがある人、ちょっと立ち上がってください」というふうに言うわけですよね。そうすると数人が立ち上がる。「安さんがスポンサーしてくれた、後援をしてくれたメンバーからリファーラルを受け取ったことがある方、立ち上がってください。」そうすると、ほとんどの人が立ち上がるんですよね。「これが、安さんがこのチャプターに対してしてくれたことです」と、安さんが与えてくれた影響というのを正確に認識するためには、近くだけ見ててもわからないですよね。そんな承認の仕方をされてたチャプターがあったので、ちょっとシェアさせていただきました。

大野:それは視覚的にわかっていいですね。

安:今みたいな承認の仕方だったら、もしそれが私だったらすごく嬉しいなって思いながら聞いてました。大野さん、大竹さん、ありがとうございます。それでは、そろそろ終わりに近づいてまいりましたけれども、大野さんや大竹さんからメンバーの皆さんへメッセージはありますでしょうか?

大野:はい。今回ご紹介した「The 29% Solutions」というのは、残念ながらまだ日本語で出てないんですよね。これは版権のこととか確認して、日本語版を出せるように引き続き働きかけていこうとは思ってるんですけども、その他にもおすすめの本っていうのがあるんで、例えばもうすでに日本語になっている原著の名前は「The World’s Best Known Marketing Secret」日本語版の本は皆さんご存知の通り「リファーラルマーケティング」っていうシンプルなタイトルになってますけども、これが日本語になってますので、手に取って読んでいただくといいかなというふうに思いますね。ただ、Amazonでなかなか売り切れてたりすることも多いみたいなので、こちらの方も皆さんが入手しやすくなるように、今チームを組んで取り組んでますので、お楽しみにというところです。

安:ありがとうございます。では、大竹さんからはいかがでしょうか。

大竹:はい。ありがとうございます。今日の話を通じて、コネクターになることの価値について改めて認識ができたなというふうに思います。コネクターになるということは、自分から自分の周りに価値のある出会いを生み出していくことなんだなというふうに思ったんですね。6次の隔たりというところで、人を介して隔たりがあるっていうところだと思うんですけど、コネクターになるということは、世界から隔たりをなくしていくというか、少なくしていく人と人をつなげば、隔たりがなくなっていくわけじゃないですか。これ素晴らしい活動を僕はしてるんだなっていう風に感じました。

安:私の近くにいる強いコネクターと呼ばれる人が、こんなこと言ってたんです。自分がリファーラルを受け取るのは、自分が恩恵を受ける以上に、自分自身が他のメンバーや周りの人に貢献できた時の方が嬉しいっていう話をしていました。まさにその体験ができることこそ、自分がコネクターになっていくということなんだなっという風に実感した瞬間でもありました。そんなことを思い出せる良いお話だったなと思います。大野さん、大竹さん、ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

大竹:ありがとうございました。

安:最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

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