第161回 ガレージからグローバルへ

マイズナー博士がBNIを本格的に事業化しようと決めた頃に描いていた世界1万チャプターという目標がまもなく実現しようとしている。ガレージからグローバルへとBNIを成長させる12の秘訣とは?

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社の提供でお送りいたします。

安:さて、大野さん。

大野:はい。

安:今回はガレージからグローバルへということで、前回のお話の続きにもなるお話ですね。

大野:そうですね。前回はBNIの起源についてお話をさせていただいたんですけれども。まさにBNIが一つのグループ、1985年の1月にスタートした1つのチャプターという段階から、今や世界で9400を超えるチャプター、27万人を超えるメンバーという規模まで大きくなったわけですけれども。

安::はい。

大野:それをガレージからグローバルへということで、そのプロセスですね。どんなふうにスケールアップをしてきたのかというところをお話ししていきたいと思います。

安:はい。

大野:まず1985年の最初の1年間で、なんと20チャプター、これは全然20チャプターを作ろうとか思っていなかったんですけれども。ご存じのとおり、今もそのルールがありますけれども、それぞれの専門分野から1人ずつだけメンバーになれるというメンバー枠がありますよね。これがあったせいで、やはり1つ目のチャプターに入れない人が出てきて、2つ目ができて、2つ目のチャプターにも入れない人が出てきて、3つ目のチャプターがということになったわけですよね。

安:はい。

大野:当初は2つ目のチャプターも作るつもりはなかったんだけれども、やはり周りのそういったぜひBNIを使ってビジネスをしたいという方の熱意に押されて、マイズナー博士が手伝ってきた結果、12月までに20チャプターができたという話でしたね。

安:はい。

大野:結局20チャプターができて、そこで初めてスケールアップを、規模を大きくしていくということを考え始めたんだそうです。35年間という、1985年から2020年までの期間、継続的に成長をしていますよね。

安:そうですね。

大野:そういった企業って、やはり世界的にもなかなかいないと思うんですよね、かなりレアだと思います。マイズナー博士は、これはコンセプト、そのギバーズゲインというコンセプトと戦略のたまものだという表現をしていましたけれども。そこについて、細かく見ていきましょう。

安:はい。

大野:時々マイズナー博士がおしゃっているんですけれども、かつてこの1985年から86年の、ちょうどスケールアップしていこうと考えたときに、イメージしたのが1万チャプターということだったんだそうです。それがまさに間もなく実現しようとしているわけですよね。

安:そうですね。

大野:9400ぐらいの今チャプターですけれども。10K、Kというのは1000という意味ですから、10Kというのは1万ということなんですけれども。世界で1万チャプターを目指そうと。今年2020年にそれを達成しようというのが、今、世界中のBNIで一丸となっているというところですね。

安:はい。

大野:今回そのマイズナー博士がエピソードの中で伝えてくれているのが、どうやってガレージの規模からグローバルな規模に組織を成長させてこれたのか。そこの秘訣を12のコンセプトをシェアしてくれていますので、それをご紹介していきたいと思います。

安:はい。お願いします。

大野:まず1つ目は、「Work ON your business, not IN the business」これはマイケル・ガーバーが言っている、提唱している考え方ですけれども。事業をやっていく上で、社長自らがそのビジネスの中にどっぷり漬かってしまって、歯車の一つになっているようでは駄目だと。

安:うーん。

大野:むしろon the businessということですね。in the businessではなくて、on the business、上から俯瞰(ふかん)できるような状態でビジネスをマネージ、成長させていくという考え方が大切だということですね。もちろん、BNIでもin the businessのマインドも大切にしてはいるんですね。なんだけれども、いわゆる自分が四六時中オフィスにいないといけないとかいう状態では、スケールアップは望めないということですよね。

安:そうですね。

大野:私もやっぱりもともと器用貧乏で、何でもある程度できちゃうので、自分でやっちゃおうという意識が強くあったんですよね。だから、最初の1人目の社員を3年たって初めて採用したんですよ。それまで1人でやったんですね。採用して社員ができたものの、何を任せたらいいかが分からないみたいな。自分でこれはやっちゃったほうが早いでしょうみたいな、隣で暇そうにしているぞみたいな、申し訳ない状況だったんですけれども。それはもう自分の弱みとして常に言い聞かせて、これは自分でやるべき仕事か、任せる仕事かみたいな。

安:大事ですね。

大野:そこをやっぱり意識して、自分がいなくても回る体制をつくっていく、というのが大切ですよね。

安:そうですね。

大野:こうやって、今になっては出張がかなり多いんですけれども、国内そして海外。不在にしている間も、スタッフのみんながチームとして機能してくれているので、ありがたい状況ですね。

安:そうですね。

大野:2つ目が、システムをつくりましょうということですね。マニュアルを作って、それをスタッフにできるように教えるというところだと思うんですけれども。それがないと、いつまでたっても自分で全てのことをやっていかなくちゃいけないということだと思います。先ほどの1つ目のコンセプトとつながっていますよね。

安:そうですね。

大野:3つ目ですけれども、これはもう皆さんがやっていると思うんですけれども、目標を設定するということ。例えば今年の目標だったら、年末までの目標を立ててそこから逆算をして、1月単位でそのアクションと小さい目標を設定するということですね。これは今までも話し、カバーしましたね。

安:そうですね。

大野:4つ目は、delegationですね。delegationってこれ日本語で言うと、権限委譲とか任せるということですよね。2つのコンセプトがあるというふうに紹介してくれているんですけれども、1つはresponsibility、これ責任ですね。もう一つは、authority、権限ですね。

安:はい。

大野:なので、責任だけじゃなくて権限も移譲してくださいということです。それをしないと、結局、責任だけ任せると、いろんな分野においてのことが全部自分にのしかかってくるということですよね。なので、95%の責任と権限を与えて、残り5%だけを自分でみるみたいな、そんな考え方なんだと思います。それだけ任せると、やはり任せたスタッフが、あるいは役員かもしれませんけれども、間違った判断をしてしまうということがあるかもしれません。それは仕方がないんですよね。

安:うーん。そうですね。

大野:そこの辺は割り切って、95は任せて残りの5%は、最後に責任を取るのは自分という、意識でいくのが大切かなと思いますね。

安:はい。

大野:5つ目は、数字を把握する。できれば毎日、少なくとも毎週、ウィークリー単位で数字を把握していくということを、マイズナー博士は推奨されていますね。

安:はい。

大野:毎月、マンスリーだとこれは、インターバルが長過ぎるというんですね。なので、ちょっとスローというか、スピードが遅くなってしまうので、数字の把握、あるいは報告をさせるという意味では、少なくとも週単位がいいと。可能であれば毎日数字の把握をするために報告をさせるということを勧めていますね。

安:はい。

大野:6つ目が、1000のことを6回ではなくて、6つのことを1000回やりましょうというのが6つ目のコンセプトです。bright shiny objectって以前にも取り上げた記憶があるんですけれども、そういった光り輝くものばっかりを、いろんなものを追いかけていって1000のことをやるよりも、もう6つのことに焦点を当てて、これを繰り返し継続的に一貫性を持ってやっていくということを大切にするということですね。

安:はい。

大野:7つ目、偉大な人たちで身の回りを固める。

安:うーん。

大野:これは深いですね。

安:そうですね。

大野:言うのは簡単なんですけれどもね。やはり、そういった意識を常に持って、自分のブレーンですとか、チームをつくっていくということなんだと思います。

安:はい。

大野:これは次の8番目のコンセプトにもつながると思うんですけれども、8番目は、「Ignorance on fire is better than knowledge on ice」という言葉があるんですね。これは、ファイヤっていうものですから、燃えている、熱意のある人のほうが知識を持った冷めた人よりもいいということですね。

安:なるほど、そういう意味ですね。

大野:なので、例えば採用だとか、自分の周りを固めるというときに、そういった人を探して採用するというんですかね、そういった考え方です。

安:はい。

大野:そして9つ目ですけれども、「Culture eats strategy for breakfast」、文化は戦略を朝食として食べてしまうという意味ですね。いくらすぐれた戦略があっても、そこにふさわしいカルチャーがなければ、無駄になってしまうという意味ですね。

安:はい。

大野:なので、チーム、会社の中、あるいはビジネスチームに適切なカルチャーを醸成させるということを大切にしなさいというふうにいっていますね。

安:はい。

大野:10個目が、自分のミッションを知るということです。BNIのミッションだったりとか、あとは会社の安さんのミッションもあると思うんですね、何でしたっけ。

安:私のミッションは、「コンビニから日本を元気に」。

大野:素晴らしい。BNIのミッション、リファーラルマーケティング、そしてBNIの仕組みを使ってメンバーにビジネスを創出する正しい方法を提供するということだったと思うんですけれども。そういったミッションを知るということが10個目。11個目が、「Work in your flame, not in your wax」ということで、自分が炎の中で、要するに熱意をもって取り組める、わくわく感を持ってできる仕事に集中すると。ワックスというのは、どろどろしているわけですから、何かやっていてもやろうとしてもなかなかうまくいかないと。だから、自分がわくわくしない、あるいは苦手、やりたくないみたいな、そういったものは、それが得意な、そういったことにわくわくする人に任せなさいという意味ですね。

安:はい。

大野:そして最後12個目ですけれども、ビジョンを共有するということで。先ほどのミッションと整理して、明確に区別しておくことが大切だと思うんですけれども。ビジョンを共有するということ、これは大切ですね。私も日頃から会社のビジョンをスタッフとシェアしたりとか、BNIのビジョンも、「Changing The Way The World Does Business」、世界のビジネスのやり方を変えるという話をよくさせていただいてますよね。

安:はい。

大野:以上の12個が、ビジネス、つまりこのBNIをガレージからグローバルに成長させたポイントだと、秘訣だというふうに紹介してくれています。皆さんだったら、どんなふうにご自身のビジネス、あるいはチャプターに当てはめることができるでしょうか。

安:はい。やってみたいですね。

大野:そうですね。

安:はい。それではそろそろ終わりに近づいてまいりましたが、大野さんからメンバーの皆さんへメッセージはありますか。

大野:はい。これせっかく貴重な12のガレージからグローバルへ成長させる秘訣を紹介してくれているので。チャプターのエデュケーションコーナ、学習コーナーで何回かに分けてシェアしていただいたら、いいんじゃないかなというふうに思います。

安:はい。ボリュームがたくさんありますし。

大野:そうですね。

安:はい。ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

安:今回もBNIジャパンナショナルディレクターの大野代表と、私BNIメンバーの安紗弥香でお送りいたしました。このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社の提供でお送りいたしました。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第161回 ガレージからグローバルへ” への3件のフィードバック

  1. とても中身が濃く、最初から自分の身につまされました…
    一つずつをこなして、1歩ずつ進めていきたいと思います。
    何度か、この回を聞いて、勉強致します。
    有難う御座いました。

  2. 熱意、情熱を持って一つひとつを大切に、6個を1,000回継続してやる人を大事に、ワクワク感を持って仕事に集中出来る人を目指します。

  3. 上手くいっている経営者ほど、意識して、自分がいなくても回る体制をつくっていく、というのが大切だと分かっていると思った。自分のその辺りに意識を強く持とうと思った。

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