第236回 もっと1to1で、もっとビジネス(再)

参照:英語版 Episode 472 More 1-2-1s = More Referrals
参照:英語版 Episode 491 One-to-Ones Equal More Referrals

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

今回は、第35回の再配信です。

安:第35回は、「もっと1to1で、もっとビジネス」と題してお送りいたします。英語版のエピソード472をご参照ください。
今回のタイトルから想像すると、より多くの1to1をすれば、より多くのビジネスにつながるということでしょうか。

大野:はい。そのとおりですね。以上で今週のポッドキャストを終わりたいと思います。

安:いやいやいやいや(笑)。

大野:失礼しました。

安:びっくりした。

大野:まだ始まったばかりでしたね。

安:はい。

大野:今回のテーマはですね、トピックの概要からちょっとお話ししたいと思います。

安:はい。

大野:リファーラルのプロセスというものが、最も効率的に機能するのは、まず誰かを知って、気に入って好きになって。そして、信頼するということが必要で、特にその最後の信頼というのは非常に重要です。BNIは、人と人が信頼を築くのに必要な時間を減らすことですね、このプロセスを加速させることが可能です。信頼を最も加速させる有効な方法の1つに、「定期的な1to1」がありますというのが今回の話の概要になります。

安:はい。

大野:まず効果的な1to1を行うためのカギとなるのは、その1to1が体系的で、かつ社交的である必要があるというふうに、マイズナー博士はおっしゃっています。1to1の中で仕事やビジネスの話はもちろんなんですけれども、個人的な情報をお互いに十分に交わすことで、より関係を近くすることができるというふうにおっしゃっています。
言い換えると仕事の上での、あるいは、個人的な興味の対象について、お互いの共通点を見い出すことで、より1to1が面白いものになってくるということになります。
その目的で役に立つBNIが提供しているツールの中に、「GAINSエクスチェンジ」、あるいは、「GAINSシート」というものがあります。これはぜひ使っていただきたいと思うんですけども、GAINSの意味は、頭文字をそれぞれ取っていまして、まずGAINSのGですね。これがゴール(Goal)、目標ですね。

安:はい。

大野:そして、Aは、アコンプリッシュメント(Accomplishment)ですから実績。そして、Iはインタレスト(Interest)で、関心事とか興味ですね。趣味なんかも入ってくると思います。そして、Nがネットワーキング(Networking)。どんな人脈を持っているかということで、最後のSがスキル(Skill)ということで、仕事のスキルであったり、個人的な趣味の上でのスキルなんかも入ってくるかと思います。
このGAINSのシートについては、こちらのポッドキャストのウェブサイトのほうからもダウンロードできるように設定しておきますので、ぜひご活用いただければと思います。

==GAINSワークシートはこちらからダウンロードできます。==

ここでどんな1to1をやるかという話をしておきたいんですけども。結局はやはり、1to1の質という話はされていると思うんですよね。

安:はい。

大野:じゃあ質と、あと回数、どちらのほうが大事だと思われますか。

安:やっぱり質ですよね。

大野:そうですね。もちろんこの質というものは、大切にしないといけないですよね。ただ今回は、ヨーロッパにおけるBNIのメンバー数百人を対象としたリサーチの結果を紹介してくれているんですけども、それによると実は回数も非常に大切だという結果が、そのリサーチから導き出されているんですね。

安:はい。

大野:このリサーチの結果が、グラフになっていますので、こちらのほうもウェブサイトのほうでご確認をいただければと思うんですけれども。このリサーチの結果から言えることは、1to1の開催された回数と、リファーラルの件数の間に正の相関関係があるということなんですね。
1-2-1-referrals

安:はい。

大野:つまり、より多くの1to1をやれば、それだけリファーラルを提供したり、受け取ったりすることができるということになります。

安:はい。

大野:もう少し詳しく見ていきますと、「1カ月に3回以上の1to1をやる人は、2倍以上のリファーラルを提供できる」ということが示されています。もっと重要なことには、「1to1を月に1回以下しかやらない人と比べると、2倍以上のリファーラルを受け取れる可能性が高い」ということを示しています。ということは、安さん。

安:はい。

大野:こんなふうに言えると思うんです。どうやったらBNIで得られるリファーラルの件数を倍にすることができるか、知りたいですか。

安:知りたいです。

大野:そうですよね。では、ぜひ1to1を毎月4回、週2回やってください。

安:はい。

大野:そうすれば、得られるリファーラルを2倍にすることができます。

安:なるほど。

大野:ここで1つ、マイズナー博士が紹介してくれています、英語版のエピソード191の中で、アレンという人が2008年の大きなリセッションがありましたけども。その後、彼は商業不動産のエージェントをやっているんですけども、市場環境が非常に悪いので、かなり懸念を抱いていたわけなんですけども。彼がBNIにメンバーとして参加をして、1to1をたくさんやりまくったんだそうです。

安:はい。

大野:その結果、「リセッション(Recession):景気後退」の直後にもかかわらず、それまでに彼がビジネスをやり始めて、最もいい年になったというような事例を紹介してくれていますね。

安:はい。

大野:1to1を多くやることで、その分リファーラル、紹介の件数も増やせるという事例ですね。

安:はい。

大野:これで回数を多く行うということのメリットが、理解できたと思うんですけれども。

安:はい。

大野:クオリティーも当然、大切なわけですね。そのクオリティー、質を担保するためにぜひGAINSのエクスチェンジ、GAINSシートを使っていただきたいなというふうに思っています。

安:はい。

大野:よくマイズナー博士が、このGAINSシートについて事例を紹介してくださるんですけども。同じチャプターの2人の男性のメンバーが、それまで1年間、1度もリファーラルを交わすようなことがなかったんですけれども。GAINSシートを使ったGAINSエクスチェンジですね、1to1をやって。お互いが実は、同じサッカーのコーチをやっているということを知って、それ以来、いろいろと個人的にもサッカー絡みで付き合いが多くなって、ビジネスも交わす、リファーラルも交わすようになったという話をよく紹介してくれますね。

安:はい。それでは、今回も終わりに近づいてまいりましたが、大野さんからメンバーの皆さんへ何かメッセージはありますか。

大野:はい。マイズナー博士もおっしゃっていますけれども、BNIというのは、スポーツクラブのメンバーシップに似ている部分があると思うんですね。会費を払っているだけでは、何も結果は得られないわけで。実際そこに足を運んで、ワークアウト、運動を、エクササイズをしないとその効果は出てこないということで。BNIも、それが機能するかどうかというのは、まったく同じことが当てはめられると思うんですね。

安:はい。

大野:どれだけBNIのプログラムに努力とか時間を投資するかによって、得られる結果がまったく変わってきてしまうということは言えると思うんです。

安:はい。

大野:ぜひ皆さんも今回ご紹介しました1to1と、そのリファーラルの相関関係をご理解いただけたと思いますので。ぜひメンバーの皆さんとほかのチャプターのメンバーの皆さんと1to1を計画的にぜひ実践していただいて、目標は月に4回ですね。そうすることで、「リファーラルを2倍にする」ということをぜひ体験していただければと思います。

安:はい。ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

第235回 減らして増やす

【参照】英語版
Episode 696: Addition by Subtraction (Classic Podcast)

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第235回は「減らして増やす」と題してお送りいたします。英語版のエピソード696 をご参照下さい。

安:さて、大野さん、大竹さん、今日もよろしくお願いします。

大野:よろしくお願いします。

大竹:お願いします。

安:今日のテーマが減らして増やすということなんですが、大野さん、どのようなお話なんでしょうか。

大野:はい。これは古典的なというか、マイズナーさんも時々教えてくれてるコンセプトですよね。言葉そのものを聞くと、なんか直感に反するというか、理解するのがちょっと難しく感じてしまうかもしれないんですけど。BNIにおいても、あと世の中的に、例えばいろんなビジネスとかスポーツの、特に団体競技、この辺にもすごく当てはまるコンセプトだなと思って、これはぜひ日本の皆さんにもお伝えしたいなと思っています。BNIってスポーツとか、チームでどれだけの力を発揮していくかってところが、すごく大事な考え方だと思うんですけど、そのためにやっぱり強くて健全なチームを作っていく時に、時には、メンバーを減らすみたいな局面っていうのも、出てくるでしょうし、それが実はより強いチームを作っていくために必要な過程であると、プロセスであるということを示唆している言葉だと思います。例えば、時々チャプターで聞かれる声が、「あの人がいるのだったら続けられません」とか、「あの人がいるんだったらやめます」みたいな声を聞くことがあるんですけど、それも1名だけじゃなくて、複数名が同じようなことを言ってくることはあります。そういう場合って、もちろん明らかに何か規定の違反とかある場合ももちろんあるんですけども、その辺がちょっと曖昧というか、なかなかメンバーシップ委員会で、「じゃあこの人は、問題があるよね」ということで辞めていただくみたいなことが、明確に判断しづらいような状況というのも結構多いと思うんですけど、大竹さん、安さんの、関わってこられたチャプターの中でもいらっしゃらないですかね。例えば人数が減ったんだけども、その後、結果としてすごくチャプターが成長したみたいな事例とかって、これまでにご覧になったことはないでしょうか。

大竹:はい。私は逆の事例なんですけど、人数を減らすことを恐れて、本来は残すべきでは無い人を残すことによって、とても頑張っている良いメンバーが多く辞めてしまったという事例がありました。

大野:やっぱりそうですよね。安さんどうですか。

安:はい。私のところはチャプターの文化が少し緩いと言いますか、ちょっとあまりルールを厳しく見ないような文化だったのを、一回ちゃんと立て直そうということで、文化を本当にスタンダードな規定をちゃんと見直して、それをしっかり運用していこうっていうふうに姿勢を変えた時に、今までの緩さで続けてきたメンバーがいなくなって、そこから新しくそうしたルールをちゃんと大切にするメンバーが増えたっていう事例はあります。

大野:そうですよね。やっぱりチームで何か「ここを目指そう」とか、「こういうことをやっていこう」みたいなゴールを掲げた時に、それに対して賛同できないっていうメンバーが出てくるってことは当然あり得るんだろうなと思うんですよね。でもやっぱりチームとして勝つためには、勝利っていうのは、いわゆるチャプターの成長とか発展ともイコールの部分があると思うんですけど、やっぱりスポーツだと選手の入れ替えとか当然ありますよね。プロ野球とかでも戦力外通告とかってありますから、そういうより強いチームを作るために、場合によっては人数を減らすことも必要だったりするということなんだと思うんですよね。私の関わったことがあるチャプターでも、やっぱり最初の発足してから1年後の最初の更新のタイミング、その時にやっぱり6人ぐらい辞められて、人数が20人を切ってしまったんですよね。17人とかになってしまって。普通20人切ると、そのチャプターが存続できるかどうかみたいなところ、不安になるケースが多いと思うんですけど、そのチャプターの残られていったメンバーの皆さんの多くは、ワクワクというか、目が輝き出してたっていう感じだったんですよ。「もうこれならいける」みたいな感じになって、定例会が毎週終わるたびに有志が集まって、これからのチャプターどうやって作っていこうかって、みんなわくわくしながらミーティングを重ねていたので見ていました。結局その後そんなに時間かからずに、本当にチャプタートラフィックライトで全国で1位になったりとか、一時期ダイヤモンドも、 100人を超えたりとかして、本当に勢いが乗って、あの時の最初の更新のまとまった人数の退会っていうのがなかったら、多分それは実現できなかっただろうなって、私も当時見てて感じたことなんですよね。マイズナーさんは記事の中で「バラの剪定」っていう言葉を使われてましたけど、結構ストレートな表現だなというふうに感じる方もいらっしゃるかもしれないんですけど、実際このメンバーシップ委員会がそういう役割を担っていって、メンバーシップ委員会もチャプターのメンバー数が減ってしまうことへの恐怖心というか、恐れっていうのがあると思うんですけど、やっぱり誰かが一人ないしは何人かいることで、周りがみんなネガティブな空気になってしまうとか、あるいはその人たちが抜けてくれたおかげでみんなポジティブになれるとかっていう状況ってやっぱり結構あったりするんですよね。そういった局面があるということを、特にメンバーシップ委員会の皆さんとか知っておいていただくだけじゃなくて、実際それを実行できるような体制っていうのがすごく大事かなというふうに思いますね。バラが美しく花を咲かせるっていうのは、やっぱり剪定という作業があって、それで生き生きと美しい花を咲かせるっていうことでしょうからね。ハサミでチョキンって切るわけにはいかないんでしょうけど、減らすことを恐れすぎない、怖がりすぎないということも一つ、特にメンバーシップ委員会の皆さんにとっては大切かなというふうに思いますね。チャプターが例えば、チームとして成長していこうっていうことを目指している時に、トレーニングの受講に関して、「最初にMPS受けたら、もう後は受けなくても大丈夫よ」みたいな、新しいメンバーにそういったことを言ってしまう人がいたりとかということがあると、これマイナスですよね。スポーツのチームでシーズンオフに「自主トレとか、そんなのやらなくていいよ」みたいな、やる気を削いでしまうとか。一つ言えることは、チャプターのメンバー数が減るっていうことは、必ずしもすべてマイナスだけではなくて、プラスにつながっていくためのマイナスであるということもあるということを、メンバーの皆さんも知っておくことが大切かと思うんですよね。ただ実際問題、やっぱりメンバーシップ委員会のメンバーにとっては結構大変な役割なんですよね。そこはしっかりとディレクターとも相談しながら、必要な措置を取っていっていただければと思います。

大竹:メンバーシップ委員会のマニュアルですごい印象的だなと思ったのが、メンバーシップ委員会は常にチャプター全体の利益を優先して判断をする、個人の利益ではなく、というのがすごく印象的で、一つ一つの判断が恣意的なものに捉えられないようにするってすごく大事かなと思っていて、「あの人は声が大きい人の意見になびくんだな」とか、「ビジネスの規模が大きくて影響力が強いから、あの人の意見を優先するんだな」とか、そういうパワーバランスで決まらないように、全体の利益をちゃんと考えて判断しましょうねっていうのがすごくいいなというふうに感じましたね。ちょっと例は違うんですけど、私はもともとシステムエンジニアだったので、いろんな部門からシステム改修の要望が来るわけですよ。その時に、当然それぞれの部門は、自分の部門のことしか考えてないので、「こう修正してほしい」と。「いや、でもこれを修正しちゃうと、全体のバランスが崩れちゃう」と。やっぱりその全体最適化、部分最適化みたいな。わかりやすく言うと、「1階にトイレを3つ作ってください」みたいな、そういう要望が来ちゃうわけですよね。それは困りますと。だから常に全体として何が最適なのかってことを考えるのがすごく難しいんですけど、頭を使う部分で、大事な部分だなというふうに感じたことがあります。

大野:やっぱり皆さん、チャプターで一緒にやっていると仲良くなるので、仲いいっていう状況がアカウンタビリティをお互いに保たせるということはすごく難しくなるってのはあると思うので、すごく大事な考え方、成長のために減らすっていうことも必要だということですよね。

安:それではそろそろ終わりの時間が近づいてまいりましたが、大野さん、大竹さんからメッセージはありますか。

大竹:そうですね。今日の話を通じて、判断を下す時に何を基準にするのかっていうところが重要だなと思っていて、やっぱりコアバリューに立ち戻るべきなんだろうなというふうに思いました。何を大切にするかっていうことは、多分正解がない話なので、それをBNIは7つのコアバリューできちんと決めているわけですよね。だから、何が正しいか論争になってしまうと終わりがないと。だから、それはもうこの組織においてはこれが大事なんですということを決めておいて、その上で成果を出すことにフォーカスをしましょうというのがすごく大事なのかなというふうに思います。どうしても人と人との対立を生まないような構造、仕組みをつくるために、このコアバリューがあるのかもしれないなというふうに今日を通じて感じました。

安:はい、ありがとうございます。大野さんからいかがでしょうか。

大野:今のコアバリューに沿ってっていうのは、すごく良い軸だなというふうに私も思うんですよね。極端な表現をすると、ある意味、見方によればBNIって民主的ではないんですよね。皆さん一人一人にとって平等だとか公平なみたいなところって言う人は多いんでしょうけれども、先ほど言ったように、チームスポーツでみたらチームの戦力になる人は残るし、そうじゃない人は去らなきゃいけないっていうところ、それは決して民主的ではないと思うんですけど、やっぱり全体の、さっき大竹さんがおっしゃってくださったような、チームのためを考えて監督だったりコーチも判断するわけなので、そういったところはチャプターも同じかなというふうに思いますので、皆さんでポジティブで健全な、より強いチャプターをぜひ作っていっていただければと思ってます。

安:はい、ありがとうございます。まさに全体最適というところが本当に大事なお話だったなというふうに感じました。大野さん、大竹さん、ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

大竹:ありがとうございました。

安:最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第234回 タコツボは壊してなんぼ

【参照】日本語版

第233回 とうもろこし畑でのお楽しみ

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

 

第234回は「タコツボは壊してなんぼ」と題してお送りいたします。日本語版のエピソード第233回をご参照ください。

 

安:それでは大野さん、そして大竹さん、よろしくお願いします。

大野:よろしくお願いします。

大竹:お願いします。

安:さあ、今日のテーマはどういうお話なんでしょうか、大野さん。

大野:はい。日本だからタコツボということにしてますけど、もともと英語でサイロメンタリティという言葉があるんですよね。サイロってあまり日本人に馴染みはないんですけど、たぶん欧米で牧場とかで牧草とかを保管するための倉庫で、私も知らなかったんですけど、ちょっと調べてみたら、乳酸菌で発酵させて保存するんだそうです。牧草の話は横に置いておいて、なぜそのサイロなのかというと、あれ縦長なんですよ。ちょっと太い灯台を低くしたみたいな形をしていて、縦長ということで、日本人の方に馴染みのある形って言うと、大きさ全然違いますけど、タコツボかなと。日本語でも多分タコツボという表現が同じ意味で使われていると思うんですよね。例えば会社で言うと、ほかの部署とか全然気にしないで、要は自分達の部署だけで仕事をやろうとしてしまうというメンタリティーというか意識です。例えば島国根性とか、あと何でしたっけ、日本語で。

大竹:井の中の蛙ですかね。

大野:周りが見えてないというか、周りに興味がないということもあるかもしれないですけど、情報が井戸だと、当然井戸の筒の中しか見えてないという状況なので、視野が狭い、小さいということになるんだろうと思うんですよね。BNIで、なぜこの言葉が、タコツボとかサイロというのが出てくるかというと、チャプターという一つのチームの存在というのが、そういう状態を作ってしまうことがある。これはBNIに限ったことではないんですけど、さっき言ったように、会社などの組織の中で、部署をまたいでのその仕事の連携とかがないような状態も、同じように、そういったタコツボ症候群とかタコツボ化みたいな言葉で表現することがあるんですよね。なので今回はそのチャプターが、どういう全体的に意識を持てているかというところで、今回のタコツボという言葉をテーマにしています。

安:はい、ありがとうございます。そういう意味だったんですね、タコツボって。これって実際に大野さんがもしかしてそういう状況になってるのかなと思われたきっかけがあるということなんでしょうか。

大野:はい。これは実は、私が日本にイギリスから戻ってきて、BNIをスタートして、一番最初のチャプターから、そういう時期というんですか、チャプターのメンバーの皆さんがどんな意識を持てるかというのは、やっぱり周りの環境というか、チャプターの中の状況によって、メンバーのみなさんの意識って当然変わってくるというか、作られているので。例えば最初の頃は自分たちのチャプターのこととか、メンバー同士の1to1だとか、学ぶべきこと、学んでいかなくちゃいけないこと、たくさんあるわけですよね。外のことを気にしてられないみたいな時期ってあるわけなんですよね。なので最初にまずそういった意識を持って、チャプターの中で広がりやすいという時期もあるでしょうし、そこから早い段階で抜け出すチャプターも実はたくさんあるんですけども、中にはなかなか何年経ってもある意味井の中の蛙状態、タコツボ状態というのが長く続いてしまうってケースも時々見られるんですよね。自分たちのチャプターがどういう状態にあるかというのを客観的に、できるだけ見てみる、評価するというのは、やってみるのもいいんじゃないかなと思ってます。

安:確かに。中にいるだけだと、自分たちが今どんな状況なのかというのが見えなくなってきますもんね。なので、ディレクターの方からお話を聞く機会はメンバーとしてはありますけど、それでもやっぱり自分たちがまず気づけることがとても大事になってくるような気がいたしますね。大竹さんはいかがですか。

大竹:そうですね。なんかタコツボにならないためにはどうしたらいいのかなと。そういう視野を広げるというか。そういう機会ってどういう機会があるのかなと思った時に、やっぱりナショナルカンファレンスだったりとか、 11月のグローバルコンベンションですかね。そういった場に行くことによって、タコツボだったことに気づけるって言うんですかね。タコツボの意識、別にないと思うんですよ。普通に活動していて、満足してる人もいると思うんですけど。でも実はすごく狭かったんだなと、もっとこんな広い世界があったんだなと、じゃあ一歩踏み出してみようかなという、そういう機会をどれくらいつかめるかどうかというところが大事なのかなというふうに感じました。

安:確かに大事ですね、今の。私もやっぱり日本の中だけで活動をしていて、グローバルコンベンションに行った時に、すごい世界が広がって、こんなに本当に世界にたくさんのメンバーの方がいろんなビジネスを展開してたんだということに気がついて、また私たちがどういうふうに海外のメンバーから求められているのかということも、その時初めて知ることになって。やっぱりちょっと考えている視野が狭かったななんて思ったきっかけがあったのを今思い出しました。

大野:安さんの今言ってくださったことって、多分一般的なというか、ほとんどのメンバーの皆さんからすると、かなり距離がまだあると思うんですよね。最初はチャプターという一つのチームの中しか見えてないので、それがBNIだというふうに解釈というか、理解されている方も結構多いと思うんですよね。だから、他にチャプターというものが存在していることさえ知らない人もいるかもしれないし、周りに他にもチャプターがあるのはなんとなくわかってるんだけども、見たことがないから。だから自分の所属しているチャプターがBNIなんだと。それが全てなんだという風に思ってしまうのは、これ自然なことだと思うんですよね。ちょっとそういった機会が今、オンラインの都合上少なくなっちゃってますけど、対面でのトレーニングとか、今でも対面の、リージョンのイベントだったり、先ほど言ってくださったナショナルカンファレンスとか、グローバルコンベンションみたいな、そういった対面の機会ってあるんですけども、そこに参加しない限りはチャプターしか見えてないわけで、どうしても本当にごく一部というかね、本当に小さいBNIしか見えてない。それが全てだと思ってしまうのは、仕方がないことなのかなと思いますよね。見えてないということは、例えば対面のイベントに参加する機会があることさえも知らないかもしれないということなんだと思うんですよね。なので今回このポッドキャストをきっかけに、「あれ、もしかして私が信じていたこのBNIの姿というのは、もしかしたら本当にちっちゃい部分しか見えてなかったのかもしれない」というふうに気づいてもらって、外も本当のBNIの世界というのを体感してもらうというんですかね、体験してもらうというのはすごく大事かなというふうに思いますね。最初、チャプターの外というと、同じリージョンの中の他のチャプターとの交流が始まったりとか、あるいはそのリージョンのイベントに参加することで、「あ、こんなにたくさんのチャプターがあって、こんな外にもメンバーがいたんだ」ということが分かって、他にも全国規模のイベントがあるとか、それは対面もあるし、当然オンラインの全国規模のイベントもあったりするわけなんですけど、そういうふうに広げていくって意識は大切だと思うんですよね。BNIのスローガンの一つに「ローカルビジネスグローバルネットワーク」という言葉があるんですけど、その言葉の通り、普段はローカルのビジネス、地域でのコミュニティとかチームということなんですけど、実はグローバルなネットワークで世界中つながっていて、今は34万、1万チャプターを超えるBNIの同志がいることを体験ぜひどこかでしていただくことが大切かなと思いますよね。

安:そうですね。そうやって自分のチャプターメンバーや周りの方との交流だけではなく、そういった活動範囲を広げていくことによって、自分たちではまだ対応しきれていない部分を、ほかのチャプターやリージョンの方がいろいろ取り組んでいて、例えば何かいい成果を残しているとか、新しいビジネスチャンスを生み出しているとか、そういったことにも気がつけるチャンスがあるんじゃないかなと思うんですけども、この辺についてはどうでしょうか。

大野:そうですね。先ほど話してたのは、BNIというものに対する視野を広げていくということなんだと思うんですよね。BNIの世界をタコツボの外に広げていくということなんですけど。もう一つ言えることは、前回の再配信でもありますけども、自分たちのチャプターが周りのチャプターにも影響を与えるということ。そしてほかのチャプターからも自分たちが影響を受けるということを理解するというがすごく大事だと思っていて。例えば良い評判、悪い評判って、わかりやすく2つに分けて考えると、自分たちのチャプターがいくら良いチャプターだとしても、周りのチャプターが言葉を選ばずに言うと、しょぼいチャプターばかりだと。そうすると、その地域において悪い評判、「BNIってなんてひどい会だよね」みたいな事で悪い評判が広まってしまうと、自分たちのブランド価値も下げられてしまうってことですよね。逆に自分たちのチャプターの成長とか発展とか、あるいは周りから評判が良くなるということだけじゃなくて、ほかのチャプター、近隣のチャプターもいい状態、成長発展して、メンバーがどんどん自分たちのビジネスも成長させることができていて、地域の他の外からの評判もすごくいいということが、やっぱりその地域単位でというか、ひとつのチャプターじゃなくて、外のチャプターとも連携しながらブランドを作っていけると、やっぱりより良いとうもろこし、いきなりとうもろこしの話しましたけど、前回のとうもろこし畑の話でいうと、とうもろこしというのは生み出していくビジネスです。とうもろこし畑がチャプターであり、リージョンというBNIの括りで、そのリージョンの中には、あるいはとうもろこし畑の中には、沢山のとうもろこしとか、チャプターとか、ビジネスが生まれる環境、いい畑でないといけないわけなので、そのいいとうもろこしの種を周りのチャプターにも分け与えていくということが、もう一つ大切なタコツボ化を避ける、あるいはタコツボから出ていって、みんなで一緒に発展していくってところにつなげていくということになるかなというふうに思います。よくトレーニングとかでもシェアしてたのは、やっぱりビジターの呼び方って結構評判を作るじゃないですか。「ビジター呼んでください、呼んでください」ってチャプターで言われてたりすると、「いやこれ、俺クビになっちゃうんだよね。ビジター呼ばないと」って、来て来て星人じゃないけども。そういう人が例えば隣のチャプターとか、同じリージョンというか、地域の近くのチャプターがそういう人たちがたくさんいたりすると、途端にやっぱりその地域での評判を落とすわけですよね。自分たちが本当に周りの人たちのためにも、どんどんチャプターの持っている可能性を使ってお役に立とうということをやっていたり、やろうとしているのに、周りがそういうどんどんどんどん評判を落としてるということが実際あったりするわけですよね。それはやっぱり改めていく、チャプター単位ではなくて、本当に近隣のチャプターもやっぱり同じように自分たちのブランドを守っていくとか、さらに良くしていくということを地域ぐるみでやらないと、自分たちさえ良ければということでは決してないということですよね。

大竹:他に住んでる日本人のメンバーの方がお話しされてたんですけど、日本のブランドというのにすごい自分のビジネスが助けられていると。過去の日本人が築いてくれた信用と信頼というのの上に今、自分はビジネスをできているから。本当にご先祖様じゃないんですけど、今までそういうブランドを作ってくれた過去の、日本人の方々に本当に感謝してるんだという話をしてたんですよね。日本にいるとあんまりそういうことを感じないから、「あ、そうなんだ」と思って、外に出るとそれが分かるんだなと思って、ちょっと思い出しました。

安:それではそろそろ終わりの時間が近づいてまいりましたが、大野さんからメッセージはありますか。

大野:はい。ぜひ今回のタイトルにもありますように、皆さんのタコツボを一つ壊してもらいたいなというふうに思います。もしかしたらそれが、チャプターのタコツボかもしれないですけど、そのチャプターのタコツボを壊して、その外に活動範囲を広げてらっしゃる方は、例えばもしかしたらリージョンというタコツボを壊すというところが、次の目標になるかもしれないですし、次は全国とか、日本全体に視野を広げるというタイミングの人もいるでしょうし、他の国とか世界に視野を広げるという人も多分いると思うので、どんどんタコツボを、一気にじゃなくていいので、少しずつ外側に外側に広げていくつもりで、タコツボを壊していっていただきたいなと思ってます。

安:はい。わたしもタコツボをちょっとずつ壊していきたいなと思います。大野さん、そして大竹さん、ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

大竹:ありがとうございました。

安:最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第232回 思いやりを仕組み化した組織

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第232回は「思いやりを仕組み化した組織」と題してお送りいたします。

安:さて、大竹さん。

大竹:はい。

安:こんにちは。

大竹:こんにちは。

安:よろしくお願いします。

大竹:よろしくお願いします。

安:今日はなんと、スペシャルゲストがいらっしゃるということなんですが、ぜひよろしければ大竹さんからご紹介いただいてもいいですか?

大竹:はい、今日は本当に嬉しいんですけど、私の恩人でもあります、BNIエクセルチャプターの斎藤日登美さんにお越しいただいております。斎藤さん、本日はよろしくお願いいたします。

斎藤:はい、よろしくお願いします。お呼びいただいて光栄です。

大竹:ありがとうございます。ご存じない方もいらっしゃると思うので、よかったら簡単に自己紹介とかいただけるとありがたいです。

斎藤:はい、わかりました。私、ビジネスコーチというカテゴリー専門分野で登録してます。斎藤日登美と申します。エクセルチャプターという渋谷のリージョンの登録になります。

大竹:ありがとうございます。先日の沖縄のナショナルカンファレンスでも、斎藤さん全メンバー向けに講演をしていただいて、本当に講演が良かったという声をたくさんの方からいただいているんですけれども、そのときの一つのテーマとして、BNIってどういう組織なのかというところで、思いやりを仕組み化した組織なんじゃないかというところが、メインテーマとしてあったんじゃないかなと思います。今日はそのお話を中心にお伺いできればというふうに思います。まず、最初に聞きたいのは、斎藤さんがこの思いやりを仕組み化した組織だというふうに思い始めたのはどんなタイミングからだったのか、お聞きしてもよろしいでしょうか。

斎藤:私、もうメンバーになって18年目を今度迎える、古いメンバーで、自分で言うのはなんですか、本当にバイスプレジデントも多分6回とかやっていると思いますし、メンバーシップ委員というのも多分7、8回やっているかなと思うんです。なので、かなりメンバーを気遣おうよ、みたいなところの役割っていうのは、結構果たしてきたと思ってきたんですよね。自分自身も割とそういうことを心してきたと思っていたところもあったんですけど、実はきっかけがありまして、私あんまり他のビジネス組織って入ってないんですね。もちろん自分の専門の方で協会の理事をやってたりとかっていうことはあるんですが、異業種で交流するような会というのは全く入っていなくて。去年、実は一つそういう団体に入ったんです。それは本当に昔、大竹さんも名前を出せばご存知なメンバーで、一昨年亡くなってしまった方がいて、私が本当大好きだったメンバーの方が、昔からその組織に入っていらっしゃって、当時から私のことを「入りなよ、入りなよ」って誘ってくれてたんですけど、本当にその時私はまだOLからこのビジネスを始めて、ほんの数年というところだったので、まだ早いなと思って、入らずにいたんです。でも本当に、去年ですね、その亡くなった方がご紹介くださった私のお客様が、まだ私のコーチングのクライアントで、その方もその会のメンバーでいらっしゃって、その方が「僕先生のことこの会に誘ったことなかったですよね」と、「僕先生ともっと会いたいので入ってくださいよ」と言われて、私もビジネスやってかなり年も経ちましたし、安定もしてきたので、そろそろ入る余裕もできたかなと思って去年入ったんですね。一応新入会の歓迎みたいなのもあるし、私こんな性格なので、まあまあ新しい人たち、去年入った新しいメンバー集めて少しご飯を食べたりみたいなこともして、馴染もうという努力はしてたわけなんですけれども、当然ですけど、一応メンター制度みたいなのあるんだけど、月に何回かお昼を一緒に食べるんですけど、別にメンターが隣に座ってくれるわけでもないし、すごく説明してくれるわけでもないし、なんとなく行くと、なんとなく手持ち無沙汰な感じっていうか、そこって結構歴が長い人たちもいて、座ってご飯食べ始めるか隣の人と喋ったりして、和やかな雰囲気でっていう感じで、できる限りは参加を月に2~3回なので出るようにしていたんですけど、たまたま今年の2月でしたね。ちょっと研修がもともとその時間枠に入っていて、2月に2回とも行けなかったんです。2月短かったので2回しかなかったんですけど。そしたら休みますよね、当然「休みます」って連絡もしてあって休みます。普通に休むわけですよ。1回休みます。で、2回休みます。そしたら1ヶ月くらいなんとなくふわっと間が空くわけなんですけど、なんか業務連絡みたいなメッセージのやり取りを誰かがしてるのは見てるんですけど、その休んだ私に対して「斎藤さんどうしたの」とか、もしかしたらもちろん当然みんなビジネスだと思ってるんだと思うんですよ、休んでるのは単純ビジネスのせいだと思ってるんだと思うんですけど、誰も当然ですけど連絡なんかくれなくて。なんかその体験をしたときに。あれ?なんか寂しいと思ったんですよ。それでほんとその2回行かなくて、もともとそんなにまだ数ヶ月で馴染んでもないし、なんとなく行くのがめんどくさくなっちゃう感じっていうのかな。休んだって別に誰かが何か思ってくれているわけでもないし、まあそういう会でもないし、大人だし。本当に男性が多いんで女性少ないからもうちょっとモテるかなと思ったらモテないし。もう辞めちゃおうかなって。マジで思ったんですよ。それを思ったときにちょっと待てと、やっぱBNIってすごいなって。だって私もやっぱメンバーシップやってきて、バイスプレジデントをやってきて、休んだ人がいたら当然みんな連絡なしに休む人いないじゃないですか。例えば「ちょっと今日調子悪いです」とか、「出張で」とかっていう理由はわかってるんだけど、必ずメンバーシップ委員の誰かが1回目休んだら連絡しなさいよってルールがあるじゃないですか。もう2回目休むと今度「書簡を出しましょうね。この文字一字一句変えないでくださいね」っていう書簡があって。私もバイスプレジデントとなると、当たり前ですけど、メンバーシップ委員のみんなに、今「月はじゃあ安さん、休んだ人にまず電話する係お願いね。連絡取れたら連絡してね」もう決めといて。「安さんに今日休んだからちょっと連絡だけお願いね」って一応リマインドして連絡してもらって、報告もらっておしまい。書簡であれば、「書簡のやり方知ってる?書簡これ出しといてね」って。「いつ開封されたか教えてね」っていう形で仕組みとしてきちんと機能させてきたし、回してきたんだけど、これってもしかして違う理由なんじゃないかと。つまり、どっちか言うと私は休んだ人にBNIって3回で除名だから、リマインド的な、「1回目休んじゃいましたね」、「2回目になっちゃいましたね」的な、どっちか言うとその意味合いっていうか、ちょっと釘を刺すような意味合いの方が強いかなって、自分の中ではなんとなく、仕組みだしね、これをやっぱりメンバーシップ委員とかバイスプレゼントの役割ってすごく重要で、そういうことをおざなりにしちゃうと除名になっちゃったということになっちゃうから、これをちゃんと管理しなきゃいけないんだなって、休みの回数を管理して、それをみんなにリマインドするっていうことが仕組みの1つで仕事なんだなと思ってきたんですよ。でもそうじゃなかったんじゃないかなと思ったんですよ。だから反省したの、すごく。まさに前期も前々期も、私メンバーシップをやっぱりやっていて、当たり前だけど普通に書簡出して、もちろん当然普通にやり取りはするんですよ。だけどどっちか言うとやっぱりその仕組みを回す、一応釘を刺すという役割でやっちゃってたな、「大丈夫だった?今日仕事って言ってたけど大丈夫だった?」とかね。「もう来週は大丈夫そう?」とかっていう本当に心からの温かい言葉掛けっていうかな。相手が本当に病気だった、病気かもしれないけど仕事でって言っているかもしれないしとかね。例えば家庭が本当は問題があるんだけど、仕事のほうの都合でとか忙しくなっちゃったんでとか。みんないろんな事情でお休みをするけど、それが本当かどうかも本当はわからないし。でも休む公の理由を聞いて、次回ちゃんと来てくださいねみたいなことをやっちゃってたなって。だからかやっぱりBNIってすごいなって。「仕事で休みます」ってもし休んで「斎藤さん大丈夫なの?そんな仕事忙しいの?来週来れそうなの?」とかね。「仕事忙しいって言ってるけど体平気?」とか。そんなふうにもし私が新しく入ったところでも連絡が普通に来てたらね、当たり前のことって思うかもしれないけど、やっぱりそれはそれで嬉しい。また行きやすいと思うね。BNIもそれをきっと仕組み化してんだなって。お休みした人が普通にやってれば次の週来るかもしれない。来ない可能性だってある。やっぱりちゃんと気にかけてあげる。それをきちんと誰かが連絡しようっていうことをしなかったら、もしかしたら「本当は仕事だろうね」って言って、来週までになっちゃうってことがきっとあったんじゃないかなと思うんですよね。それがたぶんなんとなくメンバーが気持ちが離れてしまうなんていうことにつながっていくっていうことを当然防いでいく。それもたぶんあったんだろうなということを、勝手に気づいて。猛反省をしたという。ほんとこれ私の反省のエピソードだったんですね、実は。

大竹:ありがとうございます。すごい大事な視点だなっていうふうに思ったんですけど、以前海外のトレーニングで聞いたことがあるのが、BNIは単にリファーラル化組織ではない。人を気にかける組織なんだっていうふうに言ってる方がいたんで、それを思い出したんですよね。あるメンバーの方のエピソードなんですけど、その方はビジターズデイ、今BODって言っていますけど、たくさんゲストがいらっしゃる会に初めて参加をしたと。そのときに知らない人だらけで、招待者の方がいて、「おーい!●●さん、こっちこっち、この席でどう?」っていうふうに言ってもらったと。その一言で、その場にいること、そこに参加すること、その勇気ができたんだと。それが本当の加入のきっかけだったんだっていう話だったんですよ。単に一言気にかけてくれた。

斎藤:自分も18年もいる組織じゃなくて、新しい組織に入ってみて、大人でも孤独ですよ、新しいメンバー。だから本当に普通に懇親会やりましょうって言って、みんなでわーってドアから入ってきたときに、こっちがもうすでに何人かいて盛り上がってて、なんかキョロキョロするようなことをさせていたらかわいそうだなって、やっぱり本当に思うし。だから「皆さん誰々さん来たよ」パチパチパチとか言って。そんなふうにやらなきゃいけないし、やろうとも思うしね。考えてみたらメンバーシップ委員だけじゃないんですよね。気にかけることが仕組み化されているのが、メンターコーディネーターだって、ビジターホストコーディネーターだって、ビジターホストだって全部そうじゃないですか。ビジターであれメンバーであれを、とにかく気にかけなさいよっていう組織なんですよ。メンターもそうですよね。入ってきて分かんない。右も左も分かんないだろうから。最初にパーソナルメンターという人をまず決めて、その人がちゃんと手取り足取り、最低限のことは教えてあげましょう。またそうやってメンターと言われる人たちが、数週間以内に、それぐらいのペースで一人ずつ1to1してあげましょうと。そういうふうに考えると本当にうちの組織とかも、すごく真面目なメンターコーディネーターの方とかいると、1ヶ月以内に終わらせようみたいな感じで、なるべく早く終わらせちゃえみたいな感じでやっちゃって。新しい人が1週間に何人にもと話さなきゃいけない。「こんな大変なんだ」みたいに逆に思っちゃうみたいな。それって実は逆じゃないかなって思って。BNIってこんなにいろんなことを教えてもらえるんだ。こんな丁寧に構ってもらえるんだっていう印象を残したいのに、逆にいろんなことをインプットされちゃって、こんなに覚えることばっかりなんですかって、やっぱ何回か聞いたことがあるんですよ、新しい人から。それって本末転倒のオペレーションなんじゃないかなって思って。やっぱり仕組みを回す側は、効率的に回したいと思うじゃないですか。でもやっぱりBNIって効率じゃないのよ、効果なのよ。効果を求める組織なの。だからそこは本当に回す側って考えないといけないなっていうふうに思うんですよね。ただ新しく関わられたメンバーも、言うても古いメンバーたちがギュウギュウに詰め込まれたとしても時間を割いてくれてるということに、もちろん感謝は示してほしいし、もうギブされてるなという気持ちは持ってほしいなと思うんだけど。でも新しい人たちって当たり前だけど、新しい仕組みを教えてもらって当たり前っていうか、だって分かんないんだから教えてくれたっていいよねって気持ちになる気持ちは分かるじゃないですか。だから自分もそうだったし、新しいとこに入って。もうちょっと親切に教えてくれたっていいんじゃないかなみたいな、本当そんな気持ちになったりして。正直、お金をもらってる人がいるわけじゃないから、そんなもんって別に普通は期待してもしょうがないことなのかもしれないけど。でもBNIの仕組みの一つ一つが、実はそうやってメンバーを気にかけましょうという、うっかりすると私たちって、つい気にかけることを後回しにしちゃったり、分かってるよねとか、まあいいかってそのままにしちゃうけど、それはだから単に役割に割り振っただけ。気にかけていますよっていうことが抜けたり漏れたりしないように、そうやって役割分担しているだけの話なんだなって。ただやっぱこれが本当役割になったら、良い面ではその役割をこなしていくなんていうことが出てきて、こなしていくことは素晴らしいことだけど、こなすってどっかで効率の裏返しみたいなところがあって。私たちは本当に目の前のメンターを必要としているその人が今この自分の話を聞く状態にあるのかどうか、受け止める余裕があるのかどうか、そんなことをきちんと確認してから自分のパートをやっていかなきゃ多分いけないし、そういう面で「こうだったよ」、「ああだったよ」って、「自分のところ終わりました」って報告して終わることもあるじゃないですか、メンターって。「自分メンターのパート終わりました」ってグループみたいなところでやっていく。その時に「こんなことに困ってらっしゃいました」とか、「こうでしたとか」っていう、本当は情報共有したりとか、そういうことがもっと本当は必要なんだろうなと思うんですよ。「前回誰と話しました?」「わかりました?」ってやっぱ補足してあげるとかね。「最近定例会出てみて、困っていることって何かあります?」とか、そういうことをちゃんと聞いてあげる。そのためにある程度の頻度もあるし、そういう面でもメンターってなると、自分のパートをカバーしておしまい。1to1しておしまい。みたいな、なんかそういうとこあるよなって、自分に対する反省なんですね。本当にすごく反省しきり、その奥行きを全然理解してなかったなっていうのはすごい思っています。

大竹:ありがとうございます。思い返せば、私も思いやりに救われたメンバーだったなっていうふうに思っていて、2年半ぐらいですかね、メンバーとしてやっていたときに、事業のほうがうまくいかなくて、体調も崩して、2回休んだのって斎藤さん覚えています?僕休んだことあるんです。

斎藤:全然覚えてないかも。

大竹:そのときは本当にチャプターメンバーも辞めようかなって思っていたし、事業もどうしようかなって不安だったときだったんですよね。そのときに休んで、調子も悪いから布団で寝てたら、電話かかってきたんですよね。片岡さんからの電話だったんですよね。そのときの言葉が、役割だから、義務だからやっているって感じじゃなくて、すごい心配っていうか、気にかけてくれているんだなって感じだったんですよね。それで立て直せたっていうか、自分も必要されているんだなっていうか、いていいんだなっていうふうに思えて、再びやることができて、その後本当に素晴らしいリファーラルいただいて、今に至っているって、本当に恩人だなって思っているんですよね。

斎藤:その電話でっていうのもきっと本当に意味がある。最近ってメッセンジャーで済ましてしまうようなこともあるじゃないですか。大丈夫なんてやりとりを。だから肉声でっていうことが一つ言われてきていたじゃないですか。最近はメッセンジャーでもいいよみたいなことに少しなったりしている可能性もありますけど、やっぱり肉声って大事なんだろうなっていうのも、今の大竹さんの話から思いますね。本当に気をつけようと思いました。そういう面では救えたメンバーもいたんじゃないかなって。

大竹:今日はBNIの仕組みの裏にある本質的なお話を伺えたなというふうに思って、本当に勉強になりました。ありがとうございます。

斎藤:ありがとうございます。

安:ありがとうございました。私も今のお二人のお話を聞いていて、一つ一つのオペレーションというか、一つ一つの仕組みが、本当に思いやり、あるいはメンバーへのラブレターのような感じで、すごく素敵だなと思いましたし、改めて自分が悩んでいる時でも、メンバーに頼るっていうことの大切さを学んだような気がいたします。今日は、大竹さんとそして斉藤日登美さんにお話を伺いました。最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんのお声が次回のトピックや内容をより良くしていくための、大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていければと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.