第252回 貢献のレンズで世界を見よう

【参照】英語版
Episode 935: Choose the Lens You Want to See the World Through (Classic Podcast)

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

安:それでは大竹さん、本日もよろしくお願いします。

大竹:お願いいたします。

安:今回のテーマなんですが、「貢献のレンズで世界を見よう」ということなんですけれども、これはどのようなお話になりますかね?

大竹:そうですね。英語の原題をそのまま翻訳すると「あなたが見たい世界の見方のレンズを選ぼう」というような感じなんですけど、今日のテーマは「世界をどう見るかは自分で選ぶことができるんですよ」というお話です。私たちは世界をあるがまま、そのままで見ているようで、実は自分というレンズを通して世界を見ているということなんですね。つまりレンズを変えることによって、自分が見ている世界を変えることができる。同じ出来事が起きたとしても、人によって感じ方とか反応って全く違うと思うんですよね。例えば朝の渋滞とかで「なんて最悪な日なんだ」という風に感じる人もいれば、この時間に今日の段取りを整理していこうという、そういう余裕ができたという風に捉える人もいるということですね。起こっている出来事は一緒なんですけれども、どう見るかによって1日の取り組み方、気分が変わってくる。つまり私たちはこの出来事に反応しているわけではなくて、自分が選んだレンズに反応をしているということなんですね。

安:なるほど、捉え方を変えるということが今日の大きなテーマのようなんですが、このテーマを今回大竹さんに選んでいただいているんですけども、選んだ理由というか、きっかけがあればぜひお話しいただけますか?

大竹:ありがとうございます。ちょっと考えさせられることがありまして、あるメンバーの方からお話いただいたんですけど、「ギバーズゲインという考え方は素晴らしいと思うけれども、与えるためには自分がまずは成功しなければならない」というようなお話をいただいたんですね。そうすることによって人に与えることができるようになるというお話だったんですけれども、確かにその通りでもあるかなと思ったんですけど、私の考えはちょっと違うかなという風に思ったんですね。私はどちらかというと、成功の定義がいろいろあると思いますけれども、成功して言ようがしていまいが、今自分ができる最大限の貢献というものを周りにしていくことによって、少しずつ自分を応援してくださる方が増えていって、それが結果として自分の成功だったりとか、自分のビジネスを前に進めていく、そういう力になっていくという考え方なので、成功していないかしてるかという物差しではなくて、つまり貢献という物差しを常に自分の中に持って人と関わっていく。そういう関わり方を変えていくというのが、このBNIでやっていることなのかなという風に考えているんですね。

安:なるほど。まさに結構あるあると言いますか、私もそういうお話を聞くことがあって。でもそうすると、いつまでももしかしたら貢献をしようという段階にいかないかもしれないなと思ったら、やっぱり今の自分でできることは何かなって考える方が行動も変わっていくのかなということを私も今お話を聞いてて思い出しました。

大竹:ありがとうございます。貢献の準備が自分には今できていない、みたいな答え方になっちゃうと、ちょっともったいないかなと思っていて。常に自分が何を持っていても持っていなくても貢献することはできるんだという考え方、レンズを持っていただけるとより多くの貢献ができるんじゃないかなという風に思っています。

安:そうですね。じゃあそのレンズについてのお話を大竹さん、ぜひ引き続き。

大竹:はい、ありがとうございます。このレンズの正体というか、これは比喩的な表現なので、これが何なのかというところですね。これはいろんな書籍とかでも言葉を変えて出てくるんですけど、例えば七つの習慣で言えば、「主体的に行こう」という第一の習慣があると思うんですけど、あれはレンズを変えるということの一つの表現だという風に思うんですけど、このレンズというのは私たちが持っている前提だったり、信念だったり、使う言葉だったり、過去の経験ですね。これが私たちのレンズになって自分の世界を映し出しているということだという風に思っています。そのレンズを意識的に変えることによって、自分の全く違う成長につなげることができるのではないかということです。鏡が曇っていれば世界も曇って見えると。でも鏡を磨けば世界も自然と明るくなるということで、このレンズというのは前提なので気づけなかったりするわけですよね。自分がそういうレンズで物事を見ているということが気づけなかったりするんですけれども、それをいろんな人との関わりの中で、「どうやら自分はこういうレンズで物事を見ているな」ということに気づかせてもらって、それをちょっと変えてみるというきっかけを作ることができるんじゃないかなと。そうすると自分の行動とか取り組み、そして成果が変わっていくということなのかなと思います。

安:ありがとうございます。自分自身ではなかなか気づけない領域のお話のようにも聞こえるわけですけど、これどうやって変えていけばいいのかなというのは今多分聞いている方が皆さん思われてるんじゃないかなと思うんですよね。

大竹:そうですね。このレンズを変えるっていうことは自分を責めることではなくて、自分を観察することによって可能になるんじゃないかなという風に思います。私は今なぜこの出来事をこのように見ているんだろうか?そういう風に問いかけることがすごく重要なのかなという風に思います。私が自分のレンズに気づいた例の話をしたいんですけれども、BNIに加入する前後の話なんですけれども。私は当時、起業して2年目で全く経営者としては実績がないような状態だったので、加入するにあたって一番迷った部分というのは、自分何かに貢献ができるだろうかと。またリファーラルが提供できるだろうかということですね。それをすごく悩みました。「自分は貢献できるか。そこの自分はまだ成功していない、何も持っていないので貢献なんかできない」というそういうレンズを持っていたんですよね。なんですけれども、まずはやってみようということで、その時は決断することができて、その後にとにかく今まで関わった人たちと連絡をとってみよう、コンタクトをしてみようということで、いろんな方のお話を聞くということ。その時に自分のレンズを変えてみたんですね。自分のビジネスを成長させるために、その人がどんな関わりをしてもらえるだろうかという視点で物事を見ていたと。そういうレンズを持っていたんですけれども、BNIに加入してから、「この人のお役に立つためにはどんな専門家の方をおつなぎしたらいいだろうか?」と。それが自分自身の場合もあるんだけれども、多くの場合は自分の周りにいる信頼できる仲間をおつなぎすることによって役に立てることがあるということですね。これは自分の中のレンズがすごく変わった出来事だったなという風に思います。なので、自分が例えば経済的に成功しているかどうかということと、相手に貢献できるかどうかというのはあまり相関関係が実はないのかもしれないなと。当然自分が経済的に成功すればするほど、より多くの貢献の機会を得ることができるのは間違いないかもしれないんだけども、ただそもそもそういう貢献のレンズを持っていなければ、成功していたとしてもそれは貢献にはつながらないのかなという風に思います。

安:大竹さん、すごく貴重なお話をありがとうございます。これ結構今聞いていらっしゃる方の中にも同じように考えている方、多いんじゃないかなってまず思いました。やっぱり自分が貢献できないかもと思うと、だからといってじゃあ行動できるかって言ったら、逆に自分の行動を狭めてしまう欠陥になりかねないなとも思っていて。そうするとギバーズゲインという考え方が、他の人に対して実践できなくなってしまうということを改めてレンズが悪いというわけではないんだけれども、ちょっと感じてしまったので。このBNIの活用を通して、今大竹さんのお話にもあった通り、自分自身は今すぐに直接サービスを提供して誰かの悩み事を解決することができなかったとしても、周りにいるメンバーがもしかしたらそのお手伝いをしてくれるかもしれないと。視野を広げたということがきっかけとなって、その方への貢献ができるようになったという風に考えることができれば、本当に素晴らしい転換といいますか、このレンズを変える実践の一つの例にもなるんじゃないかなと思いました。

大竹:ありがとうございます。

安:ありがとうございます。

大竹:今お話を聞いていて一つ思い出した動画があるんですけど、「Change your word, Change your world」という、「言葉を変えて、世界を変えよう」というタイトルの動画で、1分50秒くらいかな、すごく短い動画なのでぜひ見ていただきたいんですけど。盲目の方が座っていて寄付を求めているわけですね。そこの脇には「私は目が見えません。助けてください」と書いてあるんですよね。通り行く人が少数なんですけれども、寄付を増してくれるという状況が映し出されていて、そこからある女性が歩いてきて、その方はお金を寄付するわけではなくて、書かれているサイン、その言葉を変えたわけですね。その方は「素晴らしい1日ですね。そしてそれを私は見ることはできません」というようなサインに変えたんですよね。そうすることによって、多くの人が寄付をたくさんしてくれるようになったというそんなお話なんですよね。これすごく私はインスパイアされた話だったんですけれども、多分最初のサイン「私は目が見えません。だから助けてください」というのはすごく最もなことなのかもしれないけれども、実はもらうことしか考えていないと。「目が見えないから同情されて当然だ、与えられて当然だ」というようなニュアンスがちょっと含まれてしまっているのかなという風に思うんですね。でも後のサインというのは、「私は目が見えないからこそ気づけることがある。目が見えないからこそ皆さんに気づきを与える側になれる」ということなのかなと。「今日が素晴らしい一日だということにあなたは気づいていますか?私は目が見えないからそれを見ることはできません」と。そんなことなのかなと思っていて、言葉を変えることによって今日という日の素晴らしさを周りの人に気づかせて、より良い一日を与えているという、これはある種のデイメーカーなのかなという風に思っています。この話から私がすごく学んだことは、私たちがギバーズゲイン、与えると言っている与えるということは、自分ができることからだけじゃなくて、できないことであったりとか、例えば過去の自分のうまくいかなかったこと、失敗したこととか、そういったことからも与えることが実はできる。そういう過去のネガティブな体験とか、自分が持っていない、できないことというのを隠して自分のものにせずに相手にオープンにすることによって貢献することができるんだというような気づきをいただきました。

安:ありがとうございます。まさに今の最後のお話はシェアストーリーの観点にも通ずるものがありそうですね。私が感じたことをそのまま自分の中に留めておくということではなくて、他の人にその体験を共有することによって、「もしかしたら私もそういうことを考えたことがあったな」とか「そういう行動になってたな」ということに気づいて、そしてまたみんなでレンズを変えていけるということがつながっていけば、より多くの方への貢献だったりとか、自分自身の成長もそうですけど、いろんなプラスの影響ができそうな、そんな気がしたなと今思いながら聞いてました。

大竹:そうですね。どうしても持っていないと与えられないという風に思ってしまいがちなんですけど、でも逆に持っていることによってそれが当たり前になってしまって気づけないこともあるんじゃないかなという風に思っていて。例えば日本の良さって多分日本から出てみないと分からなかったりする。持ってる人って分からなかったりするわけですよね。だから実は自分が何かを持っていないことによって相手に気づきを与えることもできるということなんじゃないかなという風に思います。

安:まさにそうですね。では、そろそろ終わりの時間が近づいてまいりましたが、大竹さんからメンバーの皆さんへメッセージはありますか?

大竹:今日は世界の見方を自分で変えていくことという話があったんですけど、結構自分のレンズを変えていく、見方を変えるのって勇気がいることなんじゃないかなと思うんですよね。今自分が見てるものの見方というのは、多分過去のいろんな体験から選んでる見方だと思うので、それを変えてどうなってしまうんだろうかという、そういう恐れって多分出てきてしまうんじゃないかなと思うんですよね。でも私たちは一専門分野、一社、年齢も経験も職業も価値観とか全て違う人たちと関わる、関れる環境にいるわけですよね。つまりいろんなレンズを持った人たちと毎週継続的に関わっていく。そうすると当然衝突することもあったりすると思うんですよね。「なんでそんなことを言うんだろう」とか「なんでそんな考え方をするんだろう」とか。でもそれはその人の持っているレンズであって、その人そのものではなかったりするわけですよね。だからお互いにどんなレンズを持っているかということに気づいて、それをそのまま持っていくことももちろん選択だし、それを変えることだってできるんだということを、例えば1 to 1とかいろんなコミュニケーションの場でお話をしてみるというのも一ついいのかなという風に思っています。私たちのギバーズゲインという理念もまさにレンズを選択しているということだと思うんですよね。人との関わりっていうのは損得とか単に取引とかいうもの、そういうレンズを一回外してみて、貢献っていうレンズに変えてみると、そうすると人との関係とか関わりってどう変わっていくんだろうか?ということ。それによってビジネスの成果でどう変わっていくんだろうか?そんな変革を起こしているというのが私たちなんじゃないかなという風に思っています。ぜひ次に何かうまくいかないことがあったら、ご自身に問いかけてみていただきたいんですけど、「私は今どんなレンズを通してこの状況を見ているだろうか?」と。こういった問いをすることが自分自身のレンズに気づいて、自分自身が見ている世界を変える一歩になるんじゃないかなという風に思います。

安:ありがとうございました。まさに最初の一歩をどう踏み出していくかということが今の大竹さんからのメッセージにたくさん込められていたような気がいたします。いろんな物事をちょっと捉え方を変えるという意識で見てみると、世界もどんどん広がっていきそうですね。

安:大竹さん、ありがとうございました。

大竹:ありがとうございました。

安:最後までお聞きいただきありがとうございました。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第251回 紹介で信頼を壊す方法

【参照】英語版

Episode 932: “Hey, could you introduce me to So-and-So?”

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第251回は「紹介で信頼を壊す方法」と題してお送りいたします。英語版のエピソード932をご参考ください。

安:それでは大野さん、大竹さん、本日もよろしくお願いします。

大野:よろしくお願いします。

大竹:お願いします。

安:今回のタイトルがなんと「紹介で信頼を壊す方法」ということなんですが、こちらについてちょっとドキドキするテーマですが、大野さん、お話をいただけますでしょうか。

大野:ネタバレしちゃうんですが、断り方ですね。紹介を依頼されて断る、なかなか難しいトピックだと思うんですよね。でもこれがすごく大事で、おそらく紹介依頼されたうちの何割になるか分かりませんけど、半分半分とか5割ぐらいもしかしたら断るべき状況だったりするかもしれないですよね。そういう時に上手な断り方を知っていると、その後の関係を壊さなくて済むということだと思うんですね。今回はBNIの皆さんだけでなく世間一般的にも皆さん知っておいていただくべき大事なテーマかなと思います。

安:ぜひ色々聞いていきたいですね。

大野:例えば誰かから「誰々さん紹介してもらえませんか」って頼まれたりしますよね。そういう時に「もちろんいいですよ」って言いたいんだけれども、でも紹介を実際におつなぎする前にいくつかチェックポイントがありますよということですね。マイスナーさんが紹介してくれてるんですけど、まず1つ目は誰か紹介する前につなぐ前に、まず「明確さ(Clarity)」という言葉を使ってますね。これが必要だという風に言っています。例えばなぜその人が会いたいのか、そして何をその人が求めているのか、紹介先にとっての価値ですね。何かもたらすものがあるかどうか。この3つの質問、これを確認するということはすごく大事な最初のステップだという風に言っています。

大竹:例えば「誰かに会わせてください」とか「誰でもいいから紹介してください」というような依頼は赤信号になるという風に思います。目的が曖昧な紹介というのは、双方にとって時間の浪費になってしまいますので気をつけるべきだなという風に感じています。紹介とは前提としてなんですけど、Win-Winの関係づくりであるべきです。「売りたい」ではなくて「つながりを作りたい」と目的を間違えないようにしなければならないなと。その意識がなければ紹介は失敗に終わってしまって、紹介をすることで信頼を壊してしまう結果になるという風に思います。

大野:そうですね、信頼っていうのを危険にさらしてしまう行為なんで、そういうのは避けないといけないですよね。ではどういう人なら紹介してもいいのかというところなんですけども、まずは4つの基準というのを挙げてくる。1つ目が「信頼(Trust)」ですね。その人の仕事ぶりとか人柄を自分自身で知っていればいいんですけどもあるいは信頼できる第三者とか他の人にもその人の評判とか仕事ぶり人柄みたいなのを聞けるといいですね。

大竹:2つ目は「能力」ということで英語で言うと「Competence」という言葉になるんですけど、約束を守って結果を出してくれる人かということですね。ではこれはどういう問いで確認できるかということなんですが、「その人を自分の会社で雇いたいと思えるかどうか」。それが「イエス」であれば紹介をするということができるのではないかなと思いますが、そこをぜひ判断基準にしていただきたいという風に思います。

大野:そしてもう一つ大切なのは、紹介先の人の価値観とかスタイルにその人が合っているかどうか。考え方が違いすぎる人たちをつなぐというのは、双方にとってストレスを生むだけなので避けないといけないということですよね。

大竹:4つ目は紹介を受ける準備ができているかどうかということです。単なる思いつきとかお願いベースではなくて、ちゃんと紹介の目的とか提案を整理できているかどうかということです。この辺は毎週のウィークリープレゼンテーションでどんなプレゼンテーションをするかということは確認のポイントになるんじゃないかなと思います。逆に紹介してはいけないサイン、赤信号ですね。これに気づくことも大事だという風に思います。例えばコミュニケーションが雑で返事が遅い方と。そして約束を守らないとか信頼性に欠けていると。それからネットワーク、つまり人脈ですね。これを取引としてしか見ていない、商売の道具としてしか見ていないというケースですね。それから相手の時間を軽視しているということですね。紹介をするということは相手の貴重な時間をいただくことになりますので、そこを十分考慮しているかどうかという姿勢です。最後に明確な価値提案なしに、有名な人とか影響力の大きい人を紹介してほしいといってしまうということです。

大野:マイスナーさんはエピソードとしてリチャード・ブランソンさんの話をしてくれてますけども、リチャード・ブランソンさんといえばヴァージン・グループのファウンダーであり会長も務められてるんですかね。そういった超有名人、超有名な企業家のことを「紹介してくれませんか」って安易に言う人っているのかもしれませんね。そういう紹介依頼をされたことがあるらしいんですけども、まだその人のことは直接知らなかったので、初めてお会いしてビジビリティのないレベルだったということです。BNIの基本でもあるVCPプロセス、Visibility(認知)というものとここからさらに発展してCredibility(信頼)のレベルと最後にProfitability(収益)ということですね。この3つの段階を無視して紹介を求めてしまうというのはまあまああったりすることなので、時期尚早ということを判断しなきゃいけないということです。

大竹:次にご紹介したいのが「悪い紹介がもたらす代償」ということです。悪い紹介というのはたった一度でも信頼を失うことにつながってしまいます。信頼を築くのには何年もかかりますが、失うのは数秒だと。せっかく築いた信頼もたった1回の悪い紹介で崩れてしまうこともあるということです。この誤った紹介というのは、紹介者であるあなたの判断力を疑われてしまう原因になってしまうということです。「なんでこの人を紹介したの?」という風に聞かれた瞬間、信頼残高が一気に減ってしまうということです。そして一度信頼を失ってしまうと相手はあなたの連絡を取らなくなったりとか、紹介のチャンスが減ってしまうということです。そんなことが起こってしまいます。だからこそ紹介は慎重にする勇気が必要だということです。

大野:まさに勇気って必要ですね。それでは紹介をする際に覚えておきたい3つのポイントが紹介されているのでそれもカバーしておきましょう。まず1つ目は「ダブルオプトイン」。横文字で分かりにくいかもしれないですけど、紹介する人とされる人の双方に事前に許可を取るということです。例えば「〇〇さんが『あなたとお話ししたい』とおっしゃってるんですけどもおつなぎしてもよろしいですか」という風に許可を求めるんですね。そして2つ目に「コンテクスト」。文脈を添えると訳せるのかな。コンテクストってのは紹介の理由というものと、そして自分のその人との関係性を説明する。「彼とはもう10年来の付き合いで本当に誠実な対応ができる人なんですよ」とか言葉を添えられるかどうかですね。そして3つ目には「上品な断り方」。タイミングとか信頼というものに丁寧に断るのがすごく大切だと紹介してくれています。例えば「まだビジビリティの段階なので今はちょっと紹介のタイミングではないかもしれないですね」という感じです。他に例があったら大竹さん、紹介してもらえますか。

大竹:あとは「もっとお互いのことをよく知った上でご紹介したい」というふうに思いますということであったりとか、代替案を示すということですかね。その方ではなくてもしかしたら今回は別の方でのほうがいいかもしれませんということで1回預からせてもらうということも必要かなという風に思います。またタイミングですかね。今はちょっと時期的に難しいんですけれども、「将来的には検討できますよ」というようなことですね。私も断るのが結構苦手なので非常にこれは参考になるなと思います。

安:まさにリファラルマーケティングというのはただ紹介をすることだけではなく、信頼ということを大事にした行動であるということが大事だなと私も思いました。それではそろそろ終わりに近づいてまいりましたが、大野さんや大竹さんからメンバーの皆さんへメッセージはありますか。

大野:マイスナーさんが締めくくられている言葉は本当に印象的で皆さんぜひ心に留めてほしいものなんですけども、「つなぐっていうことはすごく大切だ」と。「でも見極めを持ってつなぎなさい」とおっしゃっています。英語で一応紹介しておくと「Connect often but with discernment」。「つなぐことは大切だ、しかし見極めを持ってつなげ」というふうにおっしゃっています。

大竹:紹介というのはあなたの信頼を相手に預ける行為なんだと。だからこそ紹介の判断に慎重さが必要だということですね。安易な紹介は短期的なつながりを生むかもしれませんけれども、慎重な紹介は長期的な信頼を育てるということで、これ鏡なのかなという風に思って。紹介の仕方が相手をどれだけ大切に思っているかということが相手に伝わってしまうのかなという風に思いますので、一件一件の紹介を本当に宝物のように大切に扱っていきたいなという風に感じました。

安:大野さん、大竹さん、ありがとうございます。まさにこれがBNIが目指している「信頼を通じてビジネスを発展させる文化」そのものなんですね。非常に貴重なお話をありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

大竹:ありがとうございました。

安:最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになりますよ。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていければと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第245回 早過ぎるお願い?(再)

参照:英語版 Episode 147 “Premature Solicitation”

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

今回は、第22回の再配信です。

安:第22回目は、「早過ぎるお願い?」と題して、大野さんにお話を頂きます。英語版はエピソード147をご参照ください。それでは、お願いいたします。

大野:はい。まず最初、質問からいきたいと思うのですけれども、安さんは知らない人から紹介あるいはリファーラルをお願いされた経験はありますか。

安:はい、ありますね。

大野:やっぱり。

安:はい。

大野:どんな感じでしたか。

安:そうですね、知らない方というか、1回、2回ほどお会いした方なんですけれども、その方が急にSNSのメッセージなどで送ってくるんですよ。「今度、こういう新しい事業を始めたので、こうこう、こういう人がいたら紹介してください」とだけメッセージが来たことがあります。

大野:ありがちですよね。

安:はい。

大野:私もやはりSNSのメッセージ機能を使って、海外の人からですね。私は正直言って覚えていない人が多いんですけれども、関係がまだできていない人から。例えば、日本のメンバーで、あるいは日本の知り合いで、私が売っている商品を輸入・販売してくれそうな日本人の人を紹介してほしいというような依頼が来たりすることが、ままありますよね。

安:はい。

大野:今回、マイズナー博士も英語版のほうでは、ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン、彼をぜひ紹介してほしいという話を、知らない人からされたときのエピソードを紹介してくださっていますよね。

安:はい。

大野:そのときマイズナー博士は何と対応したか?ポッドキャストによるとですね、「マイズナー博士、リチャード・ブランソン卿をご存じだということなんですけれども、ぜひ私に彼を紹介してもらえないでしょうか。というのも、私の会社で扱っている商品がきっとヴァージン・グループの役に立つと思うからです」というような依頼を受けたそうなんですね。

安:はい。

大野:それに対して、彼が「初めまして、アイヴァン・マイズナーと申します。失礼ですけれども、まだ以前にお会いしたことはなかったですよね。今日、初めてですよね。」というふうに返されたそうです。丁重にですね、「今日まだお会いしたばかりなので、これから私たちの信頼関係というのが構築されていくと思うので、またその段階になったら、その話をぜひしましょう」というふうに交わされたそうですね。

安:なるほど。

大野:やっぱりハンターとファーマーの話はメンバー・サクセス・プログラムでも出てきますけれども、一般的にやはりハンターの人というのは、自分が「クレクレ星人」。

安:はい、クレクレ星人。

大野:時々、クレクレ星人という言葉は聞きますけれども、自覚はないと思うのですよね。一般の例えば異業種交流会と、BNIの大きな違いというのは、まさにそこにあると思うのですけれども。

安:はい。

大野:やっぱり部屋に入ってたくさんの人と名刺交換をしているうちに、すぐ気が付くところが相手の人の会話、言葉、相手の人がどんな言葉遣い、どんな言葉を交わされているかというところが一番ハンター、ファーマーの違いというか。BNIの特徴として、気が付かれる方も少なくないのではないかと思うのですよね。

安:う~ん、そうですね。

大野:マイズナー博士もおっしゃっていますけれども、やっぱりリファーラルというのは、よく知っていて信頼している人たちをつなぐことであるべきで、それはもちろん構わないし、マイズナー博士自身もやりたいことだとおっしゃっていますけれども。

安:はい。

大野:逆によく知らない人、あるいは信頼するところまでは至っていない人を紹介するということは、これはするべきじゃないと。なぜなら、リファーラルを提供するということは、自分の評判を一緒にリスクにさらすということになるので。知らない人を紹介する、信頼できない人を紹介するというのは、まさに自分の評判を大きなリスクにさらすということになるわけですよね。

安:そうですね。

大野:はい。安さんは、そのときは何て返したんですか。返信されましたか。

安:返信しました。さすがに、開けてしまったので。最初はすごく迷ったんですね。困ったなあと思ったのですが、ここは私もマイズナー博士みたいに返せればよかったのですけれど、「もしいたら紹介しますね」という返事に抑えてしまいました。

大野:そうですよね。どうしても、なかなか断るというのは難しいので、中途半端な返事をしてしまいがちなんですけれども。まずは、また次に似たような依頼があったときに、どう対応するか考えておくといいかもしれないですよね。

安:そうですね。「まだお互いのことをよく分かっていないので、ぜひまずはお互いの話をしてみましょうか。」、なんていう返しもいいかもしれないですね。

大野:うん。結構、でも今回のトピックというのは、どなたにとっても直面するというか、人によっては何度も経験があったりとか。まだない人でも、これからたくさん同じような場面に遭遇することは考えられるので。ぜひまた、チャプターのネットワーキング学習コーナーで取り上げてみていただきたいと思っています。

安:はい。それでは、今回も終わりに近づいてまいりました。最後に何かメンバーの皆さんへメッセージはありますか。

大野:はい。メンバーの皆さんは、自分自身がクレクレ星人だと思っている人はいないと思うのですけれども、自分がそういったまだよく知らない人、あるいは信頼関係を十分にできていない人、特に自分も信頼されていない、自分をまだ十分に信頼してもらえていないという段階で、相手の人に対して大切な人を紹介してもらうとか、リファーラルをリクエストするというのは、ぜひ避けてほしいと思います。
まず信頼関係づくり、「リレーションシップファースト、ビジネスセカンド」という話もメンバー・サクセス・プログラムでも教わっていると思いますけれども、ぜひそこを再度認識していただく。逆に、よく知らない人から、そういったリファーラルの依頼を受けたときには、安易に紹介してしまわないように。これ非常に大きなリスクがはらんでいると思うので、慎重な対応をぜひしていただきたいと思います。

安:はい。ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

第249回 恐怖の乗り越え方

【参照】英語版
Episode 931: Navigating Through Fear

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第249回は「恐怖の乗り越え方」と題してお送りいたします。英語版のエピソード931をご参照ください。

安: 皆さんこんにちは。BNIメンバーの安さやかです。オフィシャルBNIポッドキャスト、本日もBNIジャパンナショナルディレクターの大野代表とBNI東京港中央エグゼクティブディレクターの大竹さんとともにお送りしております。第249回は「恐怖の乗り越え方」と題してお送りいたします。英語版のエピソード931をご参照ください。このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社と、ビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。さて、大野さん、大竹さん、本日もよろしくお願いいたします。

大野:よろしくお願いします。

大竹:お願いします。

安:今回のテーマが「恐怖の乗り越え方」ということなんですが、大野さん、こちらについてぜひお話をしていただけますでしょうか。

大野:今回は英語版のエピソード931ということで、Dr.アイヴァン・マイスナーがゲストのエリック・ホンバーグさんと話した内容を紹介してくれています。テーマは、恐怖をどう乗り越えるかということですね。英語では「Navigating Through Fear」という風になってますけれども、恐怖を感じつつも経営を推し進めていかなくちゃいけないというのがやらなきゃいけないことなので、そこのポイントについて話してくれています。ゲストのエリックさんは企業家であり、国際的なベストセラー作家でもあるんですけども、ビジネスを2度立ち上げて、その2回とも売却してエグジットした経験を持っていらっしゃる実践経営者です。マイスナーさんはこの話の中で、人っていうのは恐怖で凍りつくか、逆に恐怖で集中することができるという風におっしゃってるんですよね。今日はこの考え方を日本でもビジネスの現場でどう活かせるかというのを一緒に考えていこうと思っています。

安:それでは大野さん、エリックさんが今回のこの英語版のポッドキャストの中で「恐怖のメッセージを聞く」という考え方を紹介されているんですが、こちらについてお話をしていただけないんですが、これはどういうお話でしょうか。

大野:恐怖っていうのは、よく普通だと立ち止まってしまう、人を立ち止まらせてしまうというようなところがあると思うんですけど、それは止めるために恐怖というのがあるのではなくて、「備えなくちゃいけないよ」というサインを出してくれているという考え方ですね。何か恐怖を感じるような時に、それに対して焦って反応してしまうっていうのではなくて、そういう時こそ立ち止まって、何にどんなことに備える必要があるのかっていうのを考えることが大切だという話でしたね。大竹さん、どうですか?

大竹:そうですね。他には、例えば新しいサービスを始めるときに「失敗したらどうしよう」と思うんだけれども、でもその恐怖が教えてくれるというのは、「もう少し調査が必要だ」とか、「信頼できる仲間に相談しよう」という風に変えていくサインなんだということなんですね。私、この話を聞いたときに、ある映画を思い出したんですけど、「フェイシング・ザ・ジャイアント」っていう映画なんですけど、あるアメフトコーチの話なんですけど、ものすごい弱小チームで、そのコーチもちょっとダメダメだったわけですよね。そこから彼のリーダーシップによってそのチームが生まれ変わっていくっていう話なんですけど、まさに恐怖に立ち向かっていくというようなストーリーなんですけど、その中で同僚のコーチの方が彼に転機になるような話をするんですけど、2人の農民がいたと。「雨を降らせてください」という風に祈るんだけれども、1人は祈るだけ、もう1人は祈った後に畑の準備をしたと。「お前はどっちの農民なんだ?」という風に言われて、ただ悩んで恐怖で立ちすくんでいるだけじゃなくて、「今自分ができること、準備をしよう」ということで彼が変化をしていくというストーリーだったんですね。

安:ありがとうございます。とても今のお話は分かりやすい例だなと思いました。

大野:私が今回個人的に印象的だったのは、マイスナーさんが「人は恐怖で凍るか集中するかのどちらかだ」とおっしゃっているんですよね。かく言うマイスナーさんも、このBNIを40年前に作ったきっかけというのは、彼が恐怖で凍った状態からスタートしたという風におっしゃっているんですね。というのは、彼が40年前に経営コンサルタントとして仕事をしていたときに、一番大きなクライアントを失ってしまうということがあって、それはもう彼にとってすごく恐怖だったわけです。だけれども、彼がとった行動というのは、できること、行動への集中に変えることで、今のこのBNI、世界最大のリファーラル組織が生まれたということなんですよ。

大竹:これを聞きのリスナーの皆さんも、ご自身のビジネスで恐怖を集中に変えた瞬間があったかどうかということを考えながらお聞きいただければなという風に思います。以前マイスナーさんが「Be here now」という言葉をおっしゃってたんですね。「今ここにいること、今ここに集中することが大事なんだ」ということですね。この恐怖っていうのは、例えば過去の何か体験だったりとか、その未来、まだ起こっていないことへの恐れ、そこに焦点を当ててしまっているということでもしかしたら今現在に来ていないんじゃないかなという風に思うんですね。なので、「今ここに集中すること」という意味も含まれているのかなという風に感じました。

安:ありがとうございます。それからエリックさんのお話の中で、「孤独の中に閉じこもらない」ということを強調されていたんですが、これについても大野さん、ぜひお話をお願いできますでしょうか。

大野:リーダーとか経営者って孤独っていうものを感じがちだと思うんですけども、BNIには他にも自分と同じように孤独を感じているんだけども、チャレンジし続けているそういった仲間がいるっていうことを常に確認できると思うんですよね。そして、その恐怖というものを共有できる仲間がいる、その恐怖について話をすることができる仲間がいるというのがすごく心強い存在なんだろうなという風に思います。それが経営者とかビジネスパーソンにとっての最大のセーフティーネットになっているんだと思うんですよね。例えば焼肉屋さんを何店舗か持ってた経営者のメンバーさんが、本当に店舗を閉めなくちゃいけないという状況だったんだけど、通販に切り替えて焼肉セットっていうのを家庭で楽しめるように決めたら、結構その通販だけで1店舗の売上がしのぐぐらいになったらしいですよ。お店を開いてお客さん来てもらうということはその時できなかったわけですけど、同じチャプターの仲間のメンバーから提案してくれたことを実際に行動してみたら、1店舗を営業し続けてるのと同じぐらいの、それ以上の売上が上がったっていうんですよね。

安:それからエリックさんのお話の中で「信頼して任せる勇気」についても触れられていました。ここでは「Trust but Verify」の考え方が紹介されていたんですけども、こちらも大野さん、ぜひお話していただけますでしょうか。

大野:ありがとうございます。恐怖を乗り越える、克服するもう一つの方法として、「任せる勇気」というのを持つことだという話でしたね。チームに権限を委ねるっていうこれ難しいんですけど、その権限を委ねつつ、ちゃんとスムーズに回っているということを確認するために、健全なチェック体制を作ることが大事だとおっしゃっていますね。これがまず恐怖というものを力に変える、そういうリーダーシップだという風に言ってくれてます。

大竹:リスナーの皆さんも、「最近人を信じて任せることができているだろうか」ということをぜひ問いかけてみていただきたいなと。そして、任せた後で、その後確認してチェックするための仕組みをどう作っているかということを考えてみていただきたいなという風に思います。この仕組みについてはBNIが非常に参考になるところなんじゃないかなと思うんですけども、例えばチャプターのトラフィックライトとかっていうのは、信じて任せた後にそれを確認する仕組みの一つとして機能しているんじゃないかなという風に思います。

大野:これは本当に人に任せるって大変な難しさ、私もよく感じてたのを思い出しますけど、その後のこのチェック体制っていうのはすごく大事ですね。

安:ありがとうございます。では最後に、成功する企業を築く上で最も大切なことは何でしょうか?大野さん。

大野:今回エリックさんが紹介してくださっている話は、彼にとって最も大切なのは自分の目的、つまり「WHY」を明確に持つことという風におっしゃっています。「なぜその事業を自分がやっているのか、そこにどんな可能性を見出して実現したいと思っているのか、困難な時こそ自分の「なぜ(WHY)」に立ち返る」っていうことを強調されてますよね。時には自分の給料はハンバーガーショップの店員さんと変わらない日もあるかもしれない。それでもどうしてこの道を選んだのか、この「WHY」を思い出すということで、引き続き前に進んでいく力というのが湧いてくるとおっしゃっています。

大竹:素晴らしいですね。マイスナー博士はコロナ禍の中でこんなメッセージをよく言っていらっしゃいました。「希望は恐怖よりも強い」ということで、おそらくコロナ禍でBNIの「WHY」に立ち返ったときに、新しいBNIの価値に気づかれたんじゃないかなという風に思うんですよね。彼が言っていたのが、「BNIというのは恐怖の海の中での希望の灯台だ」みたいな話をされてたと思うんですね。みんながコロナによって疑心暗鬼になって不安、恐怖の中に沈んでしまっている中で、「我々は希望の灯台になるんだ」というメッセージだったという風に思います。こういった希望と計画があれば、行動していくことによって成功へと導かれるんじゃないかと、そういう話についているのかなという風に思いました。

安:はい、それではそろそろ終わりに近づいてまいりましたが、大野さんや大竹さんからメッセージはありますか?

大野:今回のエリックさんのメッセージ、すごくいいものだなと私も思ったんですけど、「孤独を感じたら手を伸ばしてください」という風に伝えたいとおっしゃっているんですね。「脆さを見せることは弱さではなく、実は強さなんだ」という風に言ってるんですね。他の経営者に助けを求めること、それからコーチとかコンサルタントを雇うということも含めて、「必要な支援を求める勇気を持て」という風におっしゃってます。これは本当に私もすごく大事だと思うんですよね。一人で悶々と怯えているような状況だとなかなか前に進めないので、自分が不安を感じたりとか本当に恐怖を感じるようなことがあれば、人に相談する、チャプターのメンバーでもすぐに相談できると思いますし、私もコーチつけてますけど、コーチに聞いたりとか、コンサルタントに相談するということをしていく勇気というのは大事だと思いますね。大竹さん、どうですか?

大竹:ありがとうございます。BNIという仕組みは単にリファーラルを生み出すだけではなくて、恐れを乗り越えて成長するための環境を提供しているんだなという風に感じました。私も最初ウィークリープレゼンテーションでプレゼンテーションすることにすごく恐れがあったんですよね。「話すのが苦手」とか「うまく伝えられない」っていうのをチャレンジできる、そういった環境を提供することによって、それが徐々に恐怖が薄れていく。例えば、リーダーシップチームを定期的に交代するっていうのも、「責任を引き受けるのは怖い」っていう恐怖に対して、それを乗り越える機会を提供してくれてる。例えば1 to 1ミーティングっていうのは、「本音を話すのが怖い」とか「今あった弱みを見せたくない」っていうことをちゃんとそれをオープンにする、そのための会話をする機会を提供してくれていると思いますし、あとトラフィックライトレポートって、「数字に向き合うのが怖い」とかそういうことにちゃんと向き合う、そういった環境を提供してくれているのかなという風に思いました。なので、このBNIの環境を通じて、自分が恐れていることって何なんだろうと。それに対してBNIの環境を使って乗り越えるということを仲間と一緒にやっていけたらなという風に感じました。

安:大野さん、大竹さん、ありがとうございます。私にとってもすごく勇気をいただけるようなお話だったんじゃないかなと思います。きっとリスナーの皆様にとっても勇気が出る、「誰かを頼るんだ、そのためにBNIを活用していこう」と、そういった行動がもしかしたら皆さんの中で想像できたんじゃないかなと思います。ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

大竹:ありがとうございました。

安:最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第248回 任せてなんぼ

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第248回は「任せてなんぼ」と題してお送りいたします。

安: さて大野さん、大竹さん、今日もよろしくお願いします。

大野: よろしくお願いします。

大竹: お願いします。

安: 今回のテーマなんですが、任せてなんぼ、なんぼシリーズ来ましたね、大野さん。

大野: はい。これは、BNIに限らず広くビジネスをやってる人であればすごく大事なテーマになると思います。

安: これはいったいどんなテーマを今日お話していくことになるんでしょうか?

大野: 事業をやっていく上で、大切なのは、まず自分でやってみるってところもちろんあるんですけど、規模が成長していく過程で必ず自分がそれを手放していって、チームを作って任せていくっていうプロセスが絶対必要になってくると思うんですよね。任せるっていうのは、私も実はそうだったんですけど、自分でやった方が早いし、間違いがないしっていうことで、なかなか人に委譲できないっていうんですかね、任せられないっていうのが結構あると思うんですよね。ここのまず心理的な壁というか、乗り越えられないと、その事業の成長もそこでストップしてしまうってことが、一般的にすごく多いことだと思うんですよね。これはBNIでももちろんそうですし、チャプターでもそういったことが、起こりうるということだと思います。なので今日は特に一般の皆さんにもイメージしやすいと思いまして、コンビニの事例を、専門家の安さんに伺いながら話していければなと思ってます。

安: よろしくお願いします。

大野: まず1つ目は、考え方としてはコンビニってフランチャイズで展開されてるわけですけど、単店舗経営っていうんですかね。

安: 1つだけやる。

大野: 1店舗だけフランチャイズやる。もう1つは、複数の店舗、多店舗展開していくっていうフランチャイズの、加盟の仕方が多分あると思うんですけど。初めてフランチャイズでコンビニをやるっていう方は、まずは自分でやってみるっていう、これは問題ないと思うんですけど、多くの方がそういった選択をされると思います。自分が1店舗をやる時に何でも自分でやってしまおうとする人と、あと最初からアルバイトさんとかスタッフに、色々どんど任せていく、任せられる業務範囲を広げていける人とそうでない人、差が結構出てくると思うんですよね。安さん、実際のコンビニの事例なんかも教えていただけますか?

安: ありがとうございます。そうですね。大野さんのおっしゃる通り、最初は皆さん1つ目のお店を経営するところからスタートするんですけれど、とは言え1人でできる業態ではないので、必ずアルバイトの方を採用したり、場合によっては社員の方を雇用して、チームで仕事をしていくっていうことが最初から求められる業態ですよね。この時点で例えばもうみんなと一緒にやっていくんだとか、この仕事をみんなに任せていこうっていう気持ちがどれだけあるかによって、その後の行動が大きく変わってくるなと思うんです。やっぱりまず自分自身が研修を本部から受けて、「こういう仕事がありますよ」っていうことをトレーナーの方から教わって、「それを自分が1回全部できなきゃいけないんだ」って思ってしまうとします。それ自体はすごく大事なことだとは思うんですけど、ただ自分が一通りやらなきゃって思うと、おそらく割と長期間自分でやらなきゃがずっと続いてしまうんじゃないかなと、私はご支援をしていて感じています。それがもっと早い段階で、自分も経験はするけれども、まず一緒にやっていきながらお互いに覚えていくことによって、オーナーとしての自分自身もだし、アルバイトさんのスタッフさんたちも一緒に成長していこうという心で動いていく方が、結果としてその後の組織としての動きができやすくなるんじゃないかなと私自身見てて思うんです。

大野: チャプターもそうですよね、おそらくBNIで、チャプターを半年ごとにチームが変わって運営していくわけですけど、例えばプレジデントや三役の皆さんが、特にプレジデントは自分で何でもかんでもみたいな人、時々お見受けしたりすることもあると思うんですけど、やっぱり大変な苦労されるケースが多いと思うんですよね。なので、特にBNIの場合ってチャプターの運営は全てマニュアル化されてる部分が多いので、それに沿って役割を分担するのはそこまではちゃんとできるわけじゃないですか。研修もあるし。その先はあとは気持ちというかマインドのところ、任せるっていうマインドのところがプレジデントなり、リーダーシップチームにあればうまくいくはずなんですけど。信頼できないと、なかなかうまく、そのチャプターの運営が回らないなんていうことも出てきてしまうのかなと今伺ってて感じましたね。

安: 確かにそうですね。特にプレジデントやバイスプレジデント、書記兼会計のいわゆる三役と呼ばれる方々が、自分たちが引っ張っていかなきゃいけないって思いすぎると、ついつい3人だけとかプレジデントだけで物事を進めてしまいがちのように思うんです。でもそこで他にもサポートのチーム、いわゆる役割のビジターホストコーディネーター、エデュケーションコーディネーター始め、様々な役割があるので、その人たちの役割を改めてメンバー同士で定義をすることによって、それぞれが自分の役割をしっかり果たそうというふうになっていくとチャプターとしてもそれぞれの、いい意味での分業ができて、それぞれの気づきにも繋がったり、組織運営としても上手くいくことが多いのかなと、私自身もメンバーを経験していて思いますね。

大野: ありがとうございます。大竹さん、何か思い出したこととかありますか?

大竹: そうですね。委任する、任せると言った時にあり方の問題とやり方の問題があるのかなって今聞いてて感じていて、BNIはやり方がすごくシステム化されてるので、やり方の問題は少なくなるように設計されてると思うんですけど、一方で、あり方の課題というのは、それぞれが成長していかないと、進化していかないといけない部分だなと思っていて、自分が採用したことにきちんと責任を持つということなんじゃないかなと思っていて、例えば自分がやった方が早いと感じること多分、誰でもあると思うんですけど、自分がやった方が早いという状況を作り出してるのは自分の責任だというふうに捉えて何ができるのかということですね。そこに立てるかどうかっていうことなんじゃないかなと思っていて、これは多分自分自身のあり方が成長しないと、改善しないことなんじゃないかなというふうに感じました。

大野: ありがとうございます。先ほどコンビニの話に戻ると、単店舗、1店舗だけでやっていてもそういったことが起こる。さらに他店舗展開しようとするときに、さらにできるできないってところが増幅されて結果に出てくると思うんですけど、その辺安さんどうですか?

安: もうおっしゃる通りですね。1店舗だけでやっている時のやり方を2店舗目、3店舗目でやろうとしても絶対限界が来るので、どこかでマインドのリセットをしなければ、なかなかお店を増やそうという考えにもならないのかなとまず思うんですが、やっぱり3店、4店と増えていくにしたがって、オーナーさんのマインドが人に任せていかなければと思える方もすごく私がご支援している先はそういうふうに思える方が多いなという印象はあってですね。やっぱりそうしていくと、何を任せていけるかな、何を信じて任せていけるかなっていうところを、例えば本部のスーパーバイザーと呼ばれる指導員の方と一緒に検討していったり、あるいは我々のような専門家と一緒に検討したりすることによって、それが少しずつ実現していくのかなというのがありますよね。コンビニのフランチャイズですと、店舗の運営のノウハウは本部から提供されて、それを使ってオーナーさんはお店の運営ができるようになっていますが、同時に経営のマインドっていうんですかね、運営のノウハウをちゃんと機能させるためのお店の経営という意味でのマインドセットもすごく大事だと思っています。ただ、その経営に対するマインドセットの話というのは、あまり本部から提供されることはないので、自分自身で知って、積み上げていく必要があるなというふうに感じています。やっぱりその経営のマインドが、どうしても薄い状態だと、自分でやった方が早いとか、自分自身がどう動くかっていうことが先にきてしまって、結局アルバイトさんを雇ったとしても、先ほどお伝えしたように部分的な業務の委任しかできず、一緒に運営をしていく、経営をしていくというよりも、本当に仕事の切り売りだけで終わってしまうようなこともあったりして、そこはちょっと経営上の注意点をフランチャイズならではなのかななんて特に私は思っております。

大野: ありがとうございます。今のこの多店舗経営のパターンって、実はBNIでもあると思っていて、1つのチャプターでリーダーシップチームを経験されるっていうのはよく皆さんあると思うんですけど、これを例えば多店舗っていうと、複数のチャプターってことだと思うんですけど、それに相当するのは多分ディレクターコンサルタントっていう役割で、これはあまり皆さん全員にって、そういった機会が提供されてるわけではないんですけども、特にプレジデントとかリーダーシップチームを経験された人にとっては、いわゆるコンビニで言う多店舗経営っていうステージに、ステップアップするのにはすごくぴったりの経験を積めると思うんですよね。コンビニのようなフランチャイズに限らず、フランチャイズじゃない事業においても、そういった複数のチームを束ねていくっていうことが必要になるケースが多いと思うんですけども、それを全部1人でチームを束ねていくって、これは無理な話なので、それぞれにリーダーを置いて、そのリーダーたちをサポートしていくっていう形が理想だと思うんで、その辺をBNIというこの仕組みを使って、学びながら実践をしていくっていうのを、活用していただければいいかなというふうに思ってます。

安: それではそろそろ終わりの時間が近づいてまいりましたが、大野さん、大竹さんからメンバーの皆さんへメッセージはありますか?

大竹: 今日はすごく経営についての本質的な話だったなというふうに思います。経営というのは、やっぱり自分が居なくても成長する組織を作るというところだと思うので、BNIの組織の中で、経営者の役割を実践する場って実はたくさんあるんだなと。例えば私、聞いてて思ったのは、チャプターの立ち上げ、ローンチって最高の経営の実践的な学びの場だなというふうに思っていて、最初全てをディレクターがやるわけですよね。それをわずか3、4ヶ月でどんどん委任していく。自分はほぼ何も関わらなくてもきちんと自走するようにしていくプロセス。これはすごく経営を学ぶという意味ではものすごく大きな財産になるんだなというふうに感じました。

安: まさに経験からのお話でもありますね。ありがとうございます。ぜひ大野さんからもお願いいたします。

大野: 今の大竹さんの話それ全く同感で。両方ですね、新しいチャプターの立ち上げもそうだし、既存のチャプターでリーダーシップチームを経験し、そこからのステップアップとしてディレクターコンサルタントっていうのを役目も、経験してみてもすごくお勧めだと思いますけど。ローンチというのはやはり新しい事業のローンチとすごく似てる部分があるんですよ。短期間というか、自分で決めた期間内にいろんなことを起こさなくちゃいけないというか、そこにのっかってくれる人たちを集めてチームを作っていくっていうプロセスが絶対必要なんですよね。ある意味巻き込みっていうのが、ものすごく必要なステージなので、その辺も含めて、BNIの皆さん活用していただけたらいいなというふうに思いました。

安: ありがとうございます。本当にBNIをもっと大きな視野で捉えたときには、様々なチャレンジができると。そしてまたそれを自分の事業にも生かすチャンスがある。というところで、非常にお二人から貴重なお話を聞くことができました。またコンビのお話も取り上げていただきありがとうございます。

大野: ありがとうございます。

安:最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.