第248回「任せてなんぼ」

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第248回は「任せてなんぼ」と題してお送りいたします。

安: さて大野さん、大竹さん、今日もよろしくお願いします。

大野: よろしくお願いします。

大竹: お願いします。

安: 今回のテーマなんですが、任せてなんぼ、なんぼシリーズ来ましたね、大野さん。

大野: はい。これは、BNIに限らず広くビジネスをやってる人であればすごく大事なテーマになると思います。

安: これはいったいどんなテーマを今日お話していくことになるんでしょうか?

大野: 事業をやっていく上で、大切なのは、まず自分でやってみるってところもちろんあるんですけど、規模が成長していく過程で必ず自分がそれを手放していって、チームを作って任せていくっていうプロセスが絶対必要になってくると思うんですよね。任せるっていうのは、私も実はそうだったんですけど、自分でやった方が早いし、間違いがないしっていうことで、なかなか人に委譲できないっていうんですかね、任せられないっていうのが結構あると思うんですよね。ここのまず心理的な壁というか、乗り越えられないと、その事業の成長もそこでストップしてしまうってことが、一般的にすごく多いことだと思うんですよね。これはBNIでももちろんそうですし、チャプターでもそういったことが、起こりうるということだと思います。なので今日は特に一般の皆さんにもイメージしやすいと思いまして、コンビニの事例を、専門家の安さんに伺いながら話していければなと思ってます。

安: よろしくお願いします。

大野: まず1つ目は、考え方としてはコンビニってフランチャイズで展開されてるわけですけど、単店舗経営っていうんですかね。

安: 1つだけやる。

大野: 1店舗だけフランチャイズやる。もう1つは、複数の店舗、多店舗展開していくっていうフランチャイズの、加盟の仕方が多分あると思うんですけど。初めてフランチャイズでコンビニをやるっていう方は、まずは自分でやってみるっていう、これは問題ないと思うんですけど、多くの方がそういった選択をされると思います。自分が1店舗をやる時に何でも自分でやってしまおうとする人と、あと最初からアルバイトさんとかスタッフに、色々どんど任せていく、任せられる業務範囲を広げていける人とそうでない人、差が結構出てくると思うんですよね。安さん、実際のコンビニの事例なんかも教えていただけますか?

安: ありがとうございます。そうですね。大野さんのおっしゃる通り、最初は皆さん1つ目のお店を経営するところからスタートするんですけれど、とは言え1人でできる業態ではないので、必ずアルバイトの方を採用したり、場合によっては社員の方を雇用して、チームで仕事をしていくっていうことが最初から求められる業態ですよね。この時点で例えばもうみんなと一緒にやっていくんだとか、この仕事をみんなに任せていこうっていう気持ちがどれだけあるかによって、その後の行動が大きく変わってくるなと思うんです。やっぱりまず自分自身が研修を本部から受けて、「こういう仕事がありますよ」っていうことをトレーナーの方から教わって、「それを自分が1回全部できなきゃいけないんだ」って思ってしまうとします。それ自体はすごく大事なことだとは思うんですけど、ただ自分が一通りやらなきゃって思うと、おそらく割と長期間自分でやらなきゃがずっと続いてしまうんじゃないかなと、私はご支援をしていて感じています。それがもっと早い段階で、自分も経験はするけれども、まず一緒にやっていきながらお互いに覚えていくことによって、オーナーとしての自分自身もだし、アルバイトさんのスタッフさんたちも一緒に成長していこうという心で動いていく方が、結果としてその後の組織としての動きができやすくなるんじゃないかなと私自身見てて思うんです。

大野: チャプターもそうですよね、おそらくBNIで、チャプターを半年ごとにチームが変わって運営していくわけですけど、例えばプレジデントや三役の皆さんが、特にプレジデントは自分で何でもかんでもみたいな人、時々お見受けしたりすることもあると思うんですけど、やっぱり大変な苦労されるケースが多いと思うんですよね。なので、特にBNIの場合ってチャプターの運営は全てマニュアル化されてる部分が多いので、それに沿って役割を分担するのはそこまではちゃんとできるわけじゃないですか。研修もあるし。その先はあとは気持ちというかマインドのところ、任せるっていうマインドのところがプレジデントなり、リーダーシップチームにあればうまくいくはずなんですけど。信頼できないと、なかなかうまく、そのチャプターの運営が回らないなんていうことも出てきてしまうのかなと今伺ってて感じましたね。

安: 確かにそうですね。特にプレジデントやバイスプレジデント、書記兼会計のいわゆる三役と呼ばれる方々が、自分たちが引っ張っていかなきゃいけないって思いすぎると、ついつい3人だけとかプレジデントだけで物事を進めてしまいがちのように思うんです。でもそこで他にもサポートのチーム、いわゆる役割のビジターホストコーディネーター、エデュケーションコーディネーター始め、様々な役割があるので、その人たちの役割を改めてメンバー同士で定義をすることによって、それぞれが自分の役割をしっかり果たそうというふうになっていくとチャプターとしてもそれぞれの、いい意味での分業ができて、それぞれの気づきにも繋がったり、組織運営としても上手くいくことが多いのかなと、私自身もメンバーを経験していて思いますね。

大野: ありがとうございます。大竹さん、何か思い出したこととかありますか?

大竹: そうですね。委任する、任せると言った時にあり方の問題とやり方の問題があるのかなって今聞いてて感じていて、BNIはやり方がすごくシステム化されてるので、やり方の問題は少なくなるように設計されてると思うんですけど、一方で、あり方の課題というのは、それぞれが成長していかないと、進化していかないといけない部分だなと思っていて、自分が採用したことにきちんと責任を持つということなんじゃないかなと思っていて、例えば自分がやった方が早いと感じること多分、誰でもあると思うんですけど、自分がやった方が早いという状況を作り出してるのは自分の責任だというふうに捉えて何ができるのかということですね。そこに立てるかどうかっていうことなんじゃないかなと思っていて、これは多分自分自身のあり方が成長しないと、改善しないことなんじゃないかなというふうに感じました。

大野: ありがとうございます。先ほどコンビニの話に戻ると、単店舗、1店舗だけでやっていてもそういったことが起こる。さらに他店舗展開しようとするときに、さらにできるできないってところが増幅されて結果に出てくると思うんですけど、その辺安さんどうですか?

安: もうおっしゃる通りですね。1店舗だけでやっている時のやり方を2店舗目、3店舗目でやろうとしても絶対限界が来るので、どこかでマインドのリセットをしなければ、なかなかお店を増やそうという考えにもならないのかなとまず思うんですが、やっぱり3店、4店と増えていくにしたがって、オーナーさんのマインドが人に任せていかなければと思える方もすごく私がご支援している先はそういうふうに思える方が多いなという印象はあってですね。やっぱりそうしていくと、何を任せていけるかな、何を信じて任せていけるかなっていうところを、例えば本部のスーパーバイザーと呼ばれる指導員の方と一緒に検討していったり、あるいは我々のような専門家と一緒に検討したりすることによって、それが少しずつ実現していくのかなというのがありますよね。コンビニのフランチャイズですと、店舗の運営のノウハウは本部から提供されて、それを使ってオーナーさんはお店の運営ができるようになっていますが、同時に経営のマインドっていうんですかね、運営のノウハウをちゃんと機能させるためのお店の経営という意味でのマインドセットもすごく大事だと思っています。ただ、その経営に対するマインドセットの話というのは、あまり本部から提供されることはないので、自分自身で知って、積み上げていく必要があるなというふうに感じています。やっぱりその経営のマインドが、どうしても薄い状態だと、自分でやった方が早いとか、自分自身がどう動くかっていうことが先にきてしまって、結局アルバイトさんを雇ったとしても、先ほどお伝えしたように部分的な業務の委任しかできず、一緒に運営をしていく、経営をしていくというよりも、本当に仕事の切り売りだけで終わってしまうようなこともあったりして、そこはちょっと経営上の注意点をフランチャイズならではなのかななんて特に私は思っております。

大野: ありがとうございます。今のこの多店舗経営のパターンって、実はBNIでもあると思っていて、1つのチャプターでリーダーシップチームを経験されるっていうのはよく皆さんあると思うんですけど、これを例えば多店舗っていうと、複数のチャプターってことだと思うんですけど、それに相当するのは多分ディレクターコンサルタントっていう役割で、これはあまり皆さん全員にって、そういった機会が提供されてるわけではないんですけども、特にプレジデントとかリーダーシップチームを経験された人にとっては、いわゆるコンビニで言う多店舗経営っていうステージに、ステップアップするのにはすごくぴったりの経験を積めると思うんですよね。コンビニのようなフランチャイズに限らず、フランチャイズじゃない事業においても、そういった複数のチームを束ねていくっていうことが必要になるケースが多いと思うんですけども、それを全部1人でチームを束ねていくって、これは無理な話なので、それぞれにリーダーを置いて、そのリーダーたちをサポートしていくっていう形が理想だと思うんで、その辺をBNIというこの仕組みを使って、学びながら実践をしていくっていうのを、活用していただければいいかなというふうに思ってます。

安: それではそろそろ終わりの時間が近づいてまいりましたが、大野さん、大竹さんからメンバーの皆さんへメッセージはありますか?

大竹: 今日はすごく経営についての本質的な話だったなというふうに思います。経営というのは、やっぱり自分が居なくても成長する組織を作るというところだと思うので、BNIの組織の中で、経営者の役割を実践する場って実はたくさんあるんだなと。例えば私、聞いてて思ったのは、チャプターの立ち上げ、ローンチって最高の経営の実践的な学びの場だなというふうに思っていて、最初全てをディレクターがやるわけですよね。それをわずか3、4ヶ月でどんどん委任していく。自分はほぼ何も関わらなくてもきちんと自走するようにしていくプロセス。これはすごく経営を学ぶという意味ではものすごく大きな財産になるんだなというふうに感じました。

安: まさに経験からのお話でもありますね。ありがとうございます。ぜひ大野さんからもお願いいたします。

大野: 今の大竹さんの話それ全く同感で。両方ですね、新しいチャプターの立ち上げもそうだし、既存のチャプターでリーダーシップチームを経験し、そこからのステップアップとしてディレクターコンサルタントっていうのを役目も、経験してみてもすごくお勧めだと思いますけど。ローンチというのはやはり新しい事業のローンチとすごく似てる部分があるんですよ。短期間というか、自分で決めた期間内にいろんなことを起こさなくちゃいけないというか、そこにのっかってくれる人たちを集めてチームを作っていくっていうプロセスが絶対必要なんですよね。ある意味巻き込みっていうのが、ものすごく必要なステージなので、その辺も含めて、BNIの皆さん活用していただけたらいいなというふうに思いました。

安: ありがとうございます。本当にBNIをもっと大きな視野で捉えたときには、様々なチャレンジができると。そしてまたそれを自分の事業にも生かすチャンスがある。というところで、非常にお二人から貴重なお話を聞くことができました。またコンビのお話も取り上げていただきありがとうございます。

大野: ありがとうございます。

安:最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第247回 メントラのススメ(再)

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今回は、第73回の再配信です。

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安:第73回は、「メントラのススメ」と題してお送りいたします。
大野さん、メントラって・・・
大野:これはメンバートラフィックライトの“メントラ”ですね。
安:なるほど!
大野:安さんのチャプターではメンバートラフィックライト、活用されていますか?
安:はい、活用しています。
大野:どんな風に使っていますか?

Success concept. Isolated on white

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第246回「変化の時代におけるリーダーシップ」

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第246回は「変化の時代におけるリーダーシップ」と題してお送りいたします。

安: 皆さんこんにちは。BNIメンバーの安さやかです。オフィシャルBNIポッドキャスト、本日もBNI東京港中央エグゼクティブディレクターの大竹さんとともにお送りしております。第246回は「変化の時代におけるリーダーシップ」と題してお送りいたします。このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社と、ビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。それでは、大竹さん、今日をよろしくお願いします。

大竹: お願いします。

安: 今日もまた素敵なゲストの方がいらっしゃってますね。

大竹: はい、そうなんです。

安: ぜひ大竹さんからご紹介をお願いできますでしょうか?

大竹: はい。今日は大阪シティセントラルからBNI THREE松井 祐太さんにお越しいただいてます。松井さん、よろしくお願いします。

松井: よろしくお願いします。

安: お願いします。

大竹: 今日はありがとうございます。

松井: ありがとうございます。

大竹: 先日の沖縄のナショナルカンファレンスで、松井さんがスピーチをされまして、本当に印象深いスピーチだったなと思ってるんですけども、今日はそのお話から、シェアストーリーをお願いしたいなと思っております。

松井: はい、よろしくお願いします。

大竹: お願いいたします。その話の中で、松井さんはご自身がプレジデント、そしてリーダーシップチームを務めることをきっかけに、自分自身の人間的な成長とかリーダーシップのあり方を見直したというようなお話だったと思うんですけども、その辺のお話、お聞かせいただければと思っていますが、いかがでしょうか?

松井: はい。私は2019年4月にBNIを開始しまして、プレジデントになったのは2020年の4月、ちょうど1年後なんですけれども、BNI入会したタイミングで、すぐプレジデントになりたいって言って、なるために、トラフィックとか、リーダーシップとして認められるように行動をしました。なので、数字ができてる人が偉い、みたいな発想にもなってましたし、自分自身が選ばれて当然だっていうような感じでやってましたね。

大竹: なるほど。加入して1年でプレジデントってすごく早いかなと思うんですけど、プレジデントになりたいっておっしゃいましたけど、なぜそう思われたんですか?

松井: もともと人から格好良く見られたいとか、比較で生きてたと思うんですね、僕自身が。なので、コミュニティの中で自分がこの組織を変えてやるみたいな気持ちが最初に出てきましたね。

大竹: 松井さん自身も、数字ができてる人が偉いっていう、そういう意識があって、自分は数字ができてるから選ばれて当然だと。そういう意識を持っていたっていうことなんですか?

松井: そうですね。はい。

大竹: じゃあ松井さんの中では数字が一番大切な指標、価値観だったっていうことなんですかね?

松井: そうですね。

大竹: そこからプレジデントになるタイミングで大きな出来事があったんですよね?

松井: そうですね。当時私のメインのビジネスは、民泊をやっておりまして、4月1日に、新しい期が始まって、僕自身プレジデントを迎えるタイミングで、日本が緊急事態宣言をして、僕の事業が止まるという状況になって、その中定例会で、元気に勢いよくやらないといけないプレッシャーがありました。

大竹: じゃあそれで事業が止まってしまって、プレジデントとして大きな責任を果たさなければならないってプレッシャーの中で、どんなふうに実際行動されたんでしょうか?

松井: そうですね。辛いタイミングだったと思うので、でもコミュニケーションが減ってしまうタイミングだったんですよ。対面定例会が止まって、その時にオンライン飲み会をやろうっていうのを企画しまして、週2回夜の9時から夜の11時までオンライン飲み会っていうのと定例会で皆さんとコミュニケーションするっていう場を設けまして、それをやり続けるっていうことをやりましたね、1つは。

大竹: ご自身の事業はかなり厳しい状況なわけですよね。毎月、赤字のような状況だったと思うんですけど、その中で、飲み会だから多分楽しく振る舞うというか、特にプレジデントなので、みんなの雰囲気を盛り上げなきゃっていう意識があったと思うんですけど、どんな気持ちで参加されてたんですか?

松井: そうですね。人と話す機会もみんな少なかったと思いますし、この場で関係構築できること自体が、みんなの気持ちの部分で、何か助けになるんじゃないかなだったりとか、僕自身も1人で抱えるとしんどいですよね、その状況を。そこをみんなとコミュニケーションを取ることで、非常に救われた気はあったかもしれないですね。

大竹: その時の状況を、メンバーの方には正直にお伝えされてたっていうことですか?

松井: いや、そのタイミングでは正直できてなくて。何なら数字が全てみたいな。プレジデントがビジネス凹んでるってバレたら格好悪いって思ったんですよ。緊急事態宣言とは言え、全然大丈夫みたいな感じで言ってましたね。

大竹: そうですか。本音というか、弱みを話せるようになったっていうストーリーだったと思うんですけど、どれぐらいの期間を経てご自身の状況を話せるようになったんでしょうか?

松井: そうですね。実際僕自身はプレジデントの期間は、弱みを晒すことができないまま終わって。その次の期にバトンを渡した方のフォローをしてるタイミングで、僕自身の資金も尽きて、本当にどうしていいかわからない状況になった時に、僕は、次の期もリーダーシップ、5役に入ってたんですね。エデュケーションコーディネーターをしてたのかな。その時にそのメンバーに対して、自分の状況を、本当に打ち明けるの辛かったんですけれども、打ち明けましたね。みんなちょっと失望されるんかなって変な勘違いを起こしてたんですけど、そんなことなくて、本当にいろんな形で、いろんな専門家の方がいるので、サポートしてくれましたね。そのタイミングで自分自身の価値観が、数字とか権力とか立場みたいなものの大切さから、BNIで学んだこの関係構築だったりとか、人とのつながりという無形資産の部分に、そういったものに価値観がシフトしていくような考え方になっていきましたね。

大竹: 話できた相手、最初の相手って、なぜその方にそのタイミングで話ができたのかなと思ったんですけど、多分大きな決断というか、すごく怖かったと思うんですよね。数字が全ての中で、自分が全然数字ができてない状況で、それを伝えることによって、それこそ信頼を失ってしまうんじゃないかとか、今まで築き上げてたものが崩れてしまうんじゃないかっていう恐怖感ってあったんじゃないかなと思うんですけど、それを乗り越えられたのは、相手の方がどういう方だったからなのか、どういう関係だったからなのか、どういう状況だったからなのか、その辺を詳しく聞きたいんですけど。

松井: そうですね。次の期のプレジデント指名した方です。自分自身が前期、しんどい状況の中で、次の期を依頼して、サポートして関わってる中で、僕自身が、本当にビジネスが立ちいかなくなってしまってたので、多分元気もなかったと思うんですよね。プレジデント職を降りた後だったので余計に、しんどいし変化もなかったので、本当に素で困ってたんですよ、僕。本当に困ってたんで、どうしようもないっていう状況だったので、任せていたし、フォロワーシップの責任もある中で、「実はこういう状況なんです」っていうことを素直に伝えたっていう形ですね。

大竹: それでご自身が恐れていた反応とか、相手の反応とはどんな違いがあったんでしょうか?

松井: そういう時って結構みんな「驚き」っていうよりは、あんまり顔に出さない感じがしてて、素直に受け止めてくれて、「どうしようか、何ができる?」っていうような。結構スムーズに次の展開に行くというか。もっと、神妙な顔で捉えられるんかなと思いながらも、意外と「あるよね」みたいな。そういうことあるよね。で、「何ができるかな」みたいな話になることがあって、いろんな「これは、これは、これは」みたいな。コロナのタイミングだったんで、その方税理士事務所の代表もしてたので、いろんな補助金、助成金のこととかも詳しかったので、「こういうの、できるよ、こういうことできるよ」みたいなことを言っていただきましたね。

大竹: じゃあそこで初めて、自分の弱みをメンバーに打ち明けることができて、数字が全てだったというところから、関係構築とか、BNIの価値観に沿った自分の考え方の変化が起こったということだと思うんですけど、その松井さんの価値観の変化、考え方の変化って、その後のビジネスとか、ご自身の人生にどんな影響与えましたか?

松井: そうですね。この実績とかよりも、人とのつながりという無形資産で、自分自身が、大事にしてたものが崩れたとしても、無形資産という人とのつながりというのは失われてなかったんだなっていうこと、そっちにこそ価値があるんじゃないかなと思って。BNIで言うと、人とのつながりは、12500、13000ぐらいある中で、この無形資産をどう活かすかっていうのが自分の中で新たにミッションとして出てきましたね。なので、そこからBNIを使ってビジネスを発展させていくこと、リファーラルマーケティングを使ってビジネスを発展させていくことこそが、自分自身のミッションとして捉えるようになりました。

大竹: その変化によって、松井さんはメンバーとか、ご家族とか周りの方との関わり方にどんな変化が起きましたか?

松井: そうですね。人をそういう実績とかで判断しなくなったかもしれないですね。前はそういう物差しで見てた気がするんですけれども。そこがなくなったような気もしてるし、ありのままのその人の魅力というか、もともと人はすごい好きなんですけれども、僕自身もビジネスの戦略とか考えるの好きなので、相談乗ったら、本当に価値提供しようっていう発想になって、新しいメンバーの方だったりとか、人紹介するどうこうよりも、ビジネスアイデアを提供するみたいなこととか。何かGiveできるようなことを探すようなことはベースでしてるようになってましたね。

大竹: 松井さんは今まで数字で目に見える、見えやすいものを物差しにしていたと。それってある意味信頼を置きやすいというか、分かりやすいので、誰が見ても見えるものなので、すごく確実性があるような感じがするんですけど、そこから、信頼っていう目に見えない無形資産。それって目に見えないからそれが本当にあるかどうかって、分からないわけですよね。そういったものにシフトさせていくことによって、そこに対する恐れみたいなのは感じなかったんですか?

松井: 恐れというか、周り見渡した時に、めちゃめちゃ実績上がってたとしても、周りに人がいるかどうかって言ったら、意外といないケースとかもあったりしませんか?意外と人柄とかで人気ある人が、僕内緒で羨ましいなと思ったんですよ。人として信頼されてるというか安心感というか。常に周りに人がいる人みたいな。恐れというよりも、本当はこっちの方が俺いいと思ってるのに、そっちになり方が分からなくて、その選択をしてて、その選択をした結果それを失うのが怖かったみたいなところだったんですけど。BNIのネットワーキングを学ぶ上で、自然とそういう人、像がいっぱいいたので。なんでこの人の前にいるんだろうとか。リファーラルをめちゃくちゃもらってる人って、別にめちゃくちゃ実績がある人でもなかったりもしたりして。応援したいって思えるかどうか。まさに僕自身は応援してほしいフェーズだったんです、多分落ちた時に。だからそっちはもう自然と変化してったんだなと思いますね。

大竹: ありがとうございます。もう1つ質問なんですけれども、松井さん、プレジデントの任期を終えてからご自身のビジネスの状況を打ち明けられたということなんですけれども、もし今過去に戻って、プレジデントになった時に戻れるとしたら、別の選択肢、例えば任期中でも自分の状況を正直に打ち明けるということをされたんでしょうか?それともやはり今戻れたとしても同じ選択をされたんでしょうか?

松井: はい。これは今の私のその後の経験から得た知見価値観なんですけれども、これはBNIのプレジデントやるやらない関係なく、経営者であったり人を巻き込んで大きな成果を出す上では、自分自身としては今では自分の状況を伝えます。というのも、数字だったり実績だったり、「よく見られたい」というふうに見せるのって矢印が自分に向いてるんですね。そういった時って人って巻き込める数が少ないというか、単に憧れでついてくる人はいるかもしれないけれど、応援したいっていう人たちってあまり生まれないんじゃないかなと思ってまして、より多くの人を巻き込むためには、現状と自分たちが目指すビジョン、それのギャップが見えてる方が応援しがいがあると思うし、それに対して本気さを伝える手段としてありのままの自分を伝えて、本当にこの目標達成したいんだというのプラス、戦略だったり計画を伝えて、その道筋を見える化することで周りの人たちが「自分たちがこういうことが必要なんだな」という役割を認識していただくことで、その目標をみんなの力で達成するために力を貸してくださいとお願いでだったり、巻き込むっていうことがより大きな成果を出す上では、やっぱり1人では難しいと思うんですよね。なんでよりメンバーの力を借りるためにはそういったプレゼンだったり、巻き込むメッセージっていうのは非常に大事かなって思いますんで、伝えますね、今となっては。

大竹: ありがとうございます。素晴らしいですね。人は自分のことが一番分からない。だから今の自分の正直な状況を伝えないことによって、こう見られたいっていう自分にしがみついてしまうことによって、その現状を正確に認識ができなくなってしまうと。そうすると目的とのギャップが分からなくなってしまって、結果的にはビジョンや目的目標に達するための、進度、時間がより多くかかってしまうと。成果にも影響してしまうということなんだなと感じました。ありがとうございます。

大竹: 最後にですね、松井さんから全国のBNIメンバーのこれからリーダーシップチームを務める皆さんにメッセージをお願いしたいと思いますけど、いかがでしょうか?

松井: はい。リーダーシップチームやる上で僕非常に大事だなって思うのは、等身大の自分でいることだと思ってまして、結構高い目標を掲げて無理して、なんか言わないといけないっていうマスト感で発言することによって、その人の魅力がちょっと半減してるような気はしてて、本当にいろんな人の力を借りる上で等身大でいることが大事だと思います。素直に応援してもらうっていうところ。そのためにいろんな人と全メンバーとコミュニケーションを取る必要があると僕は思ってまして、なんで関係性構築した上で等身大の自分で、今のありのままと目標を伝えて、一緒に頑張っていきたいんだっていうことで結果が出る。そういったプレジデントも見てきましたし、そういう人こそ応援したいなって思える人だなって思ったので、そういったことを意識していただけるといいんじゃないかなと思います。

大竹: 素晴らしい、ありがとうございます。

松井: はい、ありがとうございます。

大竹: 今日の松井さんの話をお聞きして、BNIが言うVCPプロセス、ビジビリティ、視認性っていうのは、本当の自分を見てもらうっていうことも含めた視認性なのかなと思いました。要はふりをする、強がる、虚像を張るっていう、それは実はビジビリティが低いというか、本当のあなたは誰なの、何なのということが見えてない状態なのかもしれないなというふうに思いました。松井さんはもしかしたらその、大きなブレイクダウンがあって、それが実はチャンスとなって、自分自身のビジビリティを高めることができて、それが本当の信頼に繋がって、これからの事業の発展に繋がっていくのかなというふうに感じました。ありがとうございます。

松井: ありがとうございました。

安: 大竹さん、そして松井さん、とても貴重な話をありがとうございました。私自身もメンバーとしてプレジデントをやっていた時のことを思い出しながら話を聞いていましたけれども、やっぱりプレジデントだからこうだっていうことではなく、今回お話を通して、松井さんらしいリーダーシップというものをプレジデントというお役目を通じて、どんどん魅力が増していったと言いますか、発揮されていったんだなっていうことがよく分かりました。本当にメンバーとの対話というものがすごく大事ですし、自分が本当に助けてほしいと思った時こそ、しっかりと自分自身の話をしていくっていうことも改めてVCPという意味でも大事だなというふうに感じました。ありがとうございました。最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第245回 不確かな時に成功する方法(再)

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

今回は、第172回の再配信です。

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第172回は「不確かな時に成功する方法」と題してお送りします。

安:それでは大野さん。

大野:はい。

安:今回は「不確かな時に成功する方法」ということで、こちらのお話をよろしくお願いします。

大野:はい。今回のタイトルは、今の新型コロナの状況にふさわしいトピックだなと思いますけれども、「不確かな時に成功する方法」ということで。
 今回は英語版のポッドキャストのほうでゲストスピーカーとして、なんとUCLAで25年間心理学の教鞭(きょうべん)を執られたドクターです。そして、元FBIで人質交渉人トレーナーも務めていたと。そういった経歴の持ち主で、現在ではフォーチュン500の企業の経営者や企業家のリーダーが影響力をフルに発揮する、そういった支援をされているコンサルタントの方です。
 今回のようなトピックは非常にユニークだと思うんですけども。このテーマは、成功する人というものは、分からないことをすべき冒険として捉えると。一方で成功しない人たちというのは、分からないことに対してなんとか対応しようと、そう考えてしまうというふうに区別しているところがとても面白いと思うんですね。
 この知らないこと、あるいは不確実なことに対する対応の違いがその成否を分けるということなんですけども。例えばマイズナー博士が、彼自身がこのような体験をされたと言っているんですけども。BNIができたきっかけというか、彼が最大のコンサルティング先を失ってしまったということが、今のようなBNIを作り上げるような結果になったということなんですね。
 ということは、もしマイズナー博士がかつてその最大のクライアントを失っていなかったら、BNIはなかったかもしれないということなんですよね。ですので、マイズナー博士が最大の顧客を失ったということがBNIというアドベンチャー、冒険をスタートすることになったというわけです。
 もう一つマークさんが経営者にとって大切なこととして言っているのは、信頼できるチームメンバーを持つことですね。だいたい経営においてネックになってしまうのは、戦略の実行ということですね。エクスキューションだというんです。このエクスキューションというのは、優れたチームというものを持つことによってこれを実行するということが大切だと言っています。
 マークさん自身も、かつてチームのメンバーが必ずしもベストではないメンバーにおいて構成されていたときもあったけれども、今とても恵まれたチームを持っていて、非常に感謝しきりだという話をされていました。
 ビジネスをやる上で、やっぱりチームを持つということは大事だという話ですけど、安さんは今、ビジネスにおいてどんなチームをお持ちですか。

安:はい。私は職員という意味での組織といいますか、チームを持っているんですけれども。自分が経営側にいて、そして実際にお客さまの対応を直接ないし間接的に対応してくれるスタッフと一緒に今、事業を進めています。とても彼らには助けられていて、私が言うのもなんですが、非常に優秀な職員の人たちなんです。

大野:おー、安さんより優秀な人たちがそろっているということなんですね。

安:そうなんです。

大野:素晴らしい。

安:ありがとうございます。

大野:今、安さんがシェアしてくださったのはスタッフの方々でしたけれども、ある程度の規模になってくると、マネジメントチームというものも必要になってくるかもしれませんよね。
 その際によくいわれるのは、マスターマインドセッションという、そういったミーティングをすることが有効だと、よくちまたでも言われていますけれども。そういったチームメイトからのインプットが苦痛になってしまうことも少なくないというふうに言っています。でも、この聞きたくないことも聞くということがとても大切だというふうにおっしゃっています。
 例えば今までやってきたこともやめなくてはいけない。それはもうビジネスを、足を引っ張っているということがあったりするわけです。でも、それをやめるということは勇気が要ることですし、あるいは人をがっかりさせたり、あるいは怒らせたり、傷つけたり、時には罪の意識を持ってしまったりすることが怖いということで、そのネガティブな提案を受け入れる、インプットを聞くことが苦痛になるということですね。
 そしてマークさんは今回、経営者に役立つprePAREというプロセス、経営の手順を示してくれています。prePAREというのはpre、それからPARE。後のPAREは大文字ですね。
 最初のpreは何を意味するかというと、マインドセットをシフトさせる意志。マインドセット、考え方を変えていくという意志を持つ。これがpreの意味ですね。
 そしてその次の、頭文字を取ったPAREですけども。PはPivot、これはバスケットボールをやっている方はよくなじみのある言葉だと思うんですけども、軸足を置いて、次に進む方向に体を反対の足を動かして、次に動く方向をとかを決めていくわけですね。なので、考え方をシフトさせる、そういったPivotというのを意味しています。
 そして、AがAlignのAです。自分の新しい考え方を持てたら、それを今度はチームメンバーも同じ考え方でそろえていかなくてはいけない。これがAlignという意味ですね。
 そして、RはResolveのR。つまり解決とかいう意味ですけれども、これは2つの解決という意味合いがありまして。まず自分の頭の中で混乱している、あるいはもしコンフリクトがあればそれを解決する。もう一つは人々、チームのメンバー間でのコンフリクトを解消するというのが、このResolve、Rの意味ですね。
 そしてEですけれども、これがExecute。実行という意味ですね。以上、prePAREというプロセスを紹介しておきます。
 このプロセスなんですけど、やはりチェンジマネジメントとよくいいますけれども、何かを変えるときに、それを実際にエクスキュートするというのは結構手順が大事ですよね。このprePAREの考え方はすごく実践的だと思います。
 これを少なくとも2週間に1回、隔週でこれをチームと確認をしてやっていくのがいいとおっしゃっています。
 例えばBNIでも最近ありましたよね。新型コロナウイルスの世界的な大流行というパンデミックがあったときに考え方をシフトさせると。意志が当然あります。考え方のシフトというのは、今までずっと対面でやってきた世界9000を超えるチャプターのチャプターミーティングをオンラインでやろうと、これがPivotですよね。そして、世界中のチャプターがシフト、対応していくという確認をした上で、実際にエクスキューションまでつなげていくと。
 まさにprePAREのプロセスを地でいった、一つの身近な事例だと思います。その後もやはり、毎週、頻繁に国際的な会議を重ねて、この今のオンラインの微調整を常に続けているという状況ですね。他にどんな例がありそうですか。

安:そうですね。今、飲食店が結構この時代といいますかこの時期、とても売り上げに苦戦されていたり、営業時間を短縮せざるを得ない状況になっていたりする中で、持ち帰り、つまりテイクアウトのメニューを、イートインというよりはテイクアウトを充実させることによって、売り上げをしっかり確保しているというお店を何軒も目にしたことがありますね。例えばそんなことでしょうかね。

大野:はい。考え方のシフトといえますね。

安:はい。

大野:店舗での売り上げから、テイクアウトのほうにシフトしていく。それをお店のスタッフのメンバーに、経営方針をテイクアウトにシフトしていくということを周知して納得してもらうという作業が必要ですよね。
 で、Resolveということで、自分の頭の中で、もしそういった解消しなくてはいけないことがあればしますし。おそらくスタッフの間で、もしかしたらなんらかのコンフリクトがあるかもしれませんので、例えば事業形態が変わって、スタッフメンバー一人ひとりのやることも変わってきますよね。その辺の利害衝突がないように解消したりということになりますね。
 そしてそれを実行するということでprePARE。これも当てはめられる状況ですよね。
 あともう一つ、マークさんがおっしゃっている言葉で興味深かったのが「恐怖を感じているからといって、危機に置かれているとは限らない」という言葉ですね。
 アドバイスとして言ってくださっているのは、夜寝る前に、それを乗り越えるために明日何か一つ、それを乗り越えるためにできることはなんだろう。それを書き出す。それから寝る、床に就くというアドバイスをしてくれていますね。
 それをすることで、いったん頭の中から不安というか恐怖を追い出して、そして眠りにつくというアドバイスだと思います。
 次の日は、その書き出したことについて集中して取り組むということで、目の前の不確実なことを乗り越えていくということなんだと思います。とても含蓄のある言葉ですね。

安:それでは、そろそろ終わりに近づいてまいりましたが、大野さんからメンバーの皆さんへメッセージはありますか。

大野:はい。今回、とてもタイムリーなトピックですので、このprePAREを皆さんご自身のビジネスにぜひ当てはめて考えてみていただいたらどうかなというふうに思います。
 場合によっては皆さんのチャプターにおいて、何かそうした当てはめられるようなこともあるかもしれませんね。チャプターメンバーと一緒に考えてみてください。

安:はい。ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

安:今回もBNIジャパンナショナルディレクターの大野代表と、私BNIメンバーの安紗弥香でお送りいたしました。このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社の提供でお送りいたしました。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第244回 リーダーのC²モデル

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第244回は「リーダーのC²モデル」と題してお送りいたします。

安: 皆さんこんにちは。BNIメンバーの安さやかです。オフィシャルBNIポッドキャスト、本日もBNIジャパンナショナルディレクターの大野代表とBNI東京港中央エグゼクティブディレクターの大竹さんとともにお送りしております。 第244回は「リーダーのC²モデル」と題してお送りいたします。このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社と、ビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。それでは、大野さん、大竹さん、今日もよろしくお願いします。
大野: よろしくお願いします。
大竹: お願いします。
安: 今回のテーマが「リーダーのC²モデル」ということなんですが、このお話をぜひ大野さん、お願いできますでしょうか?
大野: はい。今、次のリーダーシップチームの期間が始まろうとしているタイミングで、チャプターのプレジデント、彼はリーダーなわけですけども、いろんな方がいらっしゃるんですけど、成功しやすいタイプ、そして成功しにくいタイプってやっぱりあると思っていて、プレジデントをこれから務められるメンバーの皆さんご自身が、自分はどの今モデルの中に、どこに位置にいるかみたいなのを、確認して、どこを目指すべきかみたいなのを知るきっかけとしていただければ嬉しいなと思って今回このトピックにしました。チャプタープレジデント、これは、リーダーということなので、チャプタープレジデントだけじゃなくて、皆さんの会社の社長としてのリーダーシップにも通じるところがあるんですけど、2つの軸で、これを考えます。1つは、コミットメント。もう1つはコミュニケーションという軸なんですね。例えば縦軸にコミットメントが強い、そして弱いってあると思うんですよね。コミットメント、日本語に訳そうとすると「覚悟」っていう言葉がしっくりくると思うんですけども、しっかりと覚悟ができているリーダー、プレジデントだったり社長がいれば、それが弱いプレジデントや社長さんもいらっしゃると思うんです。もう1つの軸、横軸に、コミュニケーションの量ですよね。コミュニケーションが多いっていうのと、少ないっていうタイプで、やっぱり分かれると思うんですよ。社長にしてもチャプタープレジデントにしてもそうなんですけど、左下、要は、コミットメントが弱くて、要するに覚悟がほとんどないのに、メンバーとのコミュニケーション、スタッフとのコミュニケーションがほとんどないみたいなのは、これはおそらく最初から選ばれてないと思うので、今日のトピックのお話の中から少し除外してしまってもいいのかなと思うんですけど、おそらくそれ以外の3つのマスですね。右上は一番おそらく良くてですね、要するにコミットメントのレベルが強いリーダーで、なおかつメンバーとのコミュニケーションができてる。この「できてる」っていうのはおそらく質に関してもやっぱりできてないといけなくて、質の高いコミュニケーションができていることがやっぱり理想なんですけども、コミュニケーションを取ればいいっていうものでもないので、やっぱり覚悟と、コミットメントとコミュニケーション両方兼ね備えてるっていうのがおそらくベストなリーダー像なのかなというふうに思います。2番目が、これも巷でよく見かけるんだと思うんですけど、ボスタイプですよね。いわゆるボッシーな感じの、ちょっと偉そうな感じの社長さんとかいると思うんですけど、社長としての覚悟とか、リーダーとしての覚悟はできてるんだけども、ほとんどスタッフの意見とか気持ちとかを汲んだりはしない。自分で全部決めてしまうっていうところがボスタイプっていうところですね。これはチャプターのプレジデントでもこういうスタイルを見かけることはあります。あまりメンバーとのコミュニケーションとか、意見を聞いたり、フィードバックをもらったりとかってことないんだけども、自分で全部決めてしまうっていうタイプですね。そして3番目が、右下で、「風見鶏」って言うんですかね。メンバーの声を聴くっていうよりかは、むしろ、お伺いを常に立てなきゃいけないというか、自分がどう見られてるかって多分気になるんでしょうね。例えば、何かを決めなくちゃいけないっていう時に、投票してみましょうとか。みんなの意見を毎回聞いてるみたいな。国家元首で言えば、国のリーダーっていうと大統領だったり首相だったりすると思うんですけど、毎月国民投票やってるみたいな状況になっちゃうと思うんですね。なので、自分が決められないというか、国民投票なり、チャプターのメンバー投票なり、皆さんで決めていただきますみたいなタイプになってしまう。責任を取る、リーダーとしての責任とか、プレジデントや社長としての責任を取る「覚悟」みたいなのが、欠けているとこの風見鶏タイプになってしまって、何も自分で決められないというか、結局はいろんなチャプターの中のメンバーの意見に左右されてしまうっていうことで、なかなかうまくいきにくいスタイルだと思うんですね。実際今まで会ってきた、チャプタープレジデントでも企業の社長さんでもいいんですけど、どのタイプが一番多そうですかね?
大竹: そうですね。日本においては特になんですけど、さっきおっしゃった3番目、風見鶏タイプの方が多いんじゃないかな、「和を以って尊しとなす」っていうところですかね。なので、和を重視するが余り覚悟という部分が弱まってしまうっていうのが多いんじゃないかなというふうに感じてます。
大野: そうですよね。結構調和というか、一人一人の意見を聞いて「みんなで決めましょう」みたいなスタイルが割と多いのかなっていう気もしますよね。ボスタイプはどうですか?
安: そうですね。結構独断と偏見ではないですけど、自分の意見だけで物事を押し進めてしまって、結果組織がちょっと崩壊してしまった会社のケースは私も多少なりとも見たことがありますね。
大野: おそらく実際には同じボスタイプでもいくつかボスタイプがあってですね、割と上手くやるボスタイプもいるんですよね。自分でどんどん決めていっちゃうんだけど、みんなで楽しくやっていかなきゃ意味がないっていうことで、みんなで和気藹々と楽しみながら、自分で全部決めちゃうんだけどもやっていける人もいるし、ここで厳しさだけが前面と立ってしまって、上からのプレッシャーというか、圧力でやってる人もいますよね。じゃあ、風見鶏タイプはどうですか?巷で見かけますか?
安: 風見鶏はたくさん見かけますね。
大野: さっき大竹さんおっしゃってくださったように、日本は割と多いかもしれないですよね、このタイプは。私も実際担当してたチャプターのプレジデントが当時女性だったんですけど、自分で責任を持って決めるっていう覚悟がちょっと弱かったのかなと見てて思ったんですけど、投票を毎回するってとこまでいかなかったんですけども、やっぱりメンバー1人1人の意見を聞くっていうことを重視しすぎちゃってたのかな。結局リーダーシップチームで「やりたいね」って言ってたことが、結局1つもできないで終わってしまったっていうケースを、目の当たりにしたことがありましたね。
安: そうするとスピード感が落ちてしまって、結果例えば期で言うと半年間ですけど、半年の間に、なかなかこう事が進まないっていうことが起こりがちですよね。
大野: そうですね。これは本当チャプターだけじゃなくて企業の経営とかもそうだと思うんですけど、結局は責任取るの社長じゃないですか。だから社長が決めないと物事は進まないわけですけど、でもその決定プロセスで意見を聞くことは重要なんですね。だからコミュニケーションを多くして、質も高めなくちゃいけないと思うんですよ。だからチャプターで言うとメンバーにもその意見を聞いたりフィードバックをもらったりすることはすごく大事で、でも最終的にはプレジデントが責任持って決断をするっていうことを、しっかりと覚悟を持ってそれを伝えておくべきだし、「皆さんの、色々意見を挙げてくださってありがとうございました。その皆さんの意見を踏まえた上で私が責任持ってこういう形で決めさせてもらいました」ということで、その責任を取るっていう覚悟と姿勢を見せ続けるっていうことはすごく大事かなと思いますよね。
安: 結構風見鶏タイプのリーダーシップをとる方がいて、でもその方は気持ちとしては「スーパーマンになりたい」と。「自分、ちゃんとコミュニケーションも質の良いもの、ちゃんと対話ができて、かつコミットメントも強くしていきたい」ってなった、その覚悟の取り方と言いますか、どうやったら一番最高の状態に持っていけるのかなっていうのは、結構皆さん悩みどころなんじゃないかなと思うんですが、このあたりは何かありますか?
大竹: 私が一番最初にプレジデントに選ばれた時って、まさにその風見鶏タイプだったと思うんですよね。コミュニケーションは結構大切にするんだけど、覚悟はちょっと弱いっていうところがあって、とても自信がなかった。チャプターの中でも一番年下で、経営者としての歴も短いというところで、自分なんかができるんだろうかということがあったんですが、幸い脇に強いボスタイプの人が2人ともいたんですよね。なので、その人たちにお尻を叩かれながら、なんとかスーパーマンになろうともがいてたなというのを思い出しました。リーダーシップチームでできるのがBNIのチャプターの素晴らしい体験だなと思っていて、自分だけでスーパーマンにならなくてもいいと。自分が、風見鶏タイプであったとしても、他の強いボスタイプの方を脇につける、自分がスーパーマンになれるように立場をとっていることもできるんじゃないかなというふうに思います。
大野: それは素晴らしい機会を、得られましたよね。
安: ありがとうございます。自分で、結構そうならなきゃって思う人は一杯いるけれども、実は自分だけじゃなくても、今の大竹さんの話みたいに、他の人をやっぱり巻き込むっていうところで叶えていくこともできるんだなっていう一つ。知恵を知れた気がしますね。
大野: 僕が個人的に思っているのは、覚悟を見せるっていうのはすごく大事なプロセスだと思う。だから実際言葉に出して、皆さんの意見を色々いただいて、それを元に私が責任を持って決めさせていただきます。という覚悟を見せると、結果がどう出たとしても、メンバーやっぱりついてきてくれると思うので、自分で決めるのが怖いとは思うんですけど、私が最後は決めますって言ってしまうことで、逆に決めやすくなるっていうのはあると思うので、それは一つの秘訣かなと思いますね。
安: やっぱり言葉でまず発信をしてみるっていうことも、きっかけとしては大事かもしれないですね。
大野: やっぱりメンバーの皆さんに言葉にして伝えることで、自分の覚悟も決まるじゃないですか。だから意図してコミットメントレベルを自分で上げちゃうっていうね。メンバーの皆さんにそれを口に出して伝えるっていうのは一番効果的じゃないかなと思いますね。あるチャプターで、メンバー数が少ないチャプターなんですけど、メンバー数が少ないチャプターにありがちなリーダースタイルですね。「うちのチャプターは目標は一応立てるんですけど、数字を追うことはしません」って言ってるプレジデントって時々見かけるんですよ。数字を追わないとか目標を立てないっていうのは、おそらくリーダーを務める人からすると選択肢としてはありえないと思うんですけど、でもありがちなのはなぜかというと、私が思うに弱気なんですかね。チャプターの成長に対して弱気、あるいはメンバーにストレスをかけたくないっていうのは、これももしかしたら逃げ口上というか、言い訳なのかなとも思うんですけど、意外と結構そういった小さなチャプターのプレジデントを見かけするんです。これはやっぱりすごくチャプターの成長の機会を奪ってしまってる。非常に勿体ないケースだと思うんですよ。目標を設定する時によくある誤解としてチャプターのメンバー数を増やさなきゃいけない。あるいはそのためにビジターを呼ばなきゃいけないみたいなところばかりが意識されていて、そうじゃなくて今自分たちのチャプターがどれぐらいの規模で、みんなの気持ち的にどんな状態なのかっていうのをちゃんと把握した上で、例えばチャプターのメンバー数とか、ビジター数とかって使わなくてもいいんですよね。目標設定にそこいらないケースもあると思うんです。だからもっとその前の段階で、例えば、自分たちが、十分にしっかり関係を築けているか、1to1をしっかりできてるかとか、あるいは自分たちがチャプターの外やBNIの外の人たちを、十分に気にかけて、その人たちと話をする時間が取れてるか?その人たちのために、そのチャプターの専門家のチームを使って、何かお役立ちができないかっていうことを意識できているかみたいな、そういう目標設定もあると思うんですよね。なので1to1の回数でもいいし、あるいは外の人たちとコーヒーミーティングってよく言いますけど、コーヒーミーティングができてるとか、何回今週はできたとか、そういった目標設定もありだと思うんですよね。なのでチャプターごとにそういった全く違う目標設定もありだと思うし、一つのチャプターの中でメンバーの経験値によって目標を変えるっていうこともできると思うんですよね。よく、ナショナルディレクターの特別セッションでも見ていただく小さな子供たちの、跳び箱の映像があるんですけど、幼稚園とか、保育園ぐらいの子供たちが、自分の背丈よりも高い10段の跳び箱を跳ぶんですよ。最後全員飛ぶんですけど、でも、そういった小さな子供たちは最初から10段の跳び箱跳べるわけではなくて、もちろん、最初から跳べる子もいるかもしれませんけど、多くの子は、もう5段とかも跳べなかったり、3段がやっとだったりする子もいるわけですよね。その経験値によってチャプターでも、まずはじゃあ3段跳ぶとこを確実にしましょうとか、5段をじゃあチャレンジしてみましょうとかっていうような、それぞれレベルに合わせた目標設定は絶対必要のはずなので、その辺の決め細やかさというか、配慮というか、その目標設定の中にもそういったことを取り入れていくことは十分できるかなと思うんですよね。なので、チャプターの目標はこれです。なので皆さん全員この数字を達成してくださいみたいなスタイルだけが選択肢ではないということも大事なポイントかなと思いますね。
安: それではそろそろ終わりの時間が近づいてまいりましたが、大野さん、大竹さんからメッセージはありますでしょうか?
大野: はい。本当に、リーダーという役割、すごく大事で、自分だけじゃなくて本当にチャプターメンバーや、もしかしたら本当に地域の他のチャプターだったり、他の経営者だったり、その人たちの家族とか取引先とかも、たくさんの人をやっぱり、巻き込むというか、影響を与えるわけなので、リーダーとして、チャプタープレジデントだけじゃなくて、本当に自分の会社の社長としての「覚悟」、ここを持ってもらって、十分な質の高いコミュニケーションをメンバーと取りながら、リーダーシップを発揮していってほしいなというふうに切に思います。
安: はい、ありがとうございます。
安: 大竹さん。
大竹: はい、ありがとうございます。ニワトリ型リーダーの方に激励のメッセージをお伝えしたいんですけど、あるメンバーが言ってたんですけど、BNIって、チャックが開いてたら「チャック開いてるよ」って言ってもらえる組織なんだと。だから素晴らしいんだよって言ってたんですよね。なので、自分はパーフェクト、完璧なリーダーではなかったとしても、そこを指摘してもらって、成長させることはできる。そういった組織はなかなか無いんだよっていうふうにおっしゃってたんですよね。なので、まず自分がどのタイプのリーダーかってことまず認識をすることが大事で、じゃあ、それを改善するために誰の力を、協力を得たらいいだろうかということを考えて、より良いリーダーになるステップを、楽しんでいただけたらなというふうに思います。
安: はい。大野さん、大竹さん、ありがとうございました。
大野: ありがとうございました。
大竹: ありがとうございました。
安: まさに「対話が必要だな」というところが私もリーダーシップを何回か経験しましたけども、改めて実感することができました。ありがとうございます。最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.