第245回 早過ぎるお願い?(再)

参照:英語版 Episode 147 “Premature Solicitation”

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

今回は、第22回の再配信です。

安:第22回目は、「早過ぎるお願い?」と題して、大野さんにお話を頂きます。英語版はエピソード147をご参照ください。それでは、お願いいたします。

大野:はい。まず最初、質問からいきたいと思うのですけれども、安さんは知らない人から紹介あるいはリファーラルをお願いされた経験はありますか。

安:はい、ありますね。

大野:やっぱり。

安:はい。

大野:どんな感じでしたか。

安:そうですね、知らない方というか、1回、2回ほどお会いした方なんですけれども、その方が急にSNSのメッセージなどで送ってくるんですよ。「今度、こういう新しい事業を始めたので、こうこう、こういう人がいたら紹介してください」とだけメッセージが来たことがあります。

大野:ありがちですよね。

安:はい。

大野:私もやはりSNSのメッセージ機能を使って、海外の人からですね。私は正直言って覚えていない人が多いんですけれども、関係がまだできていない人から。例えば、日本のメンバーで、あるいは日本の知り合いで、私が売っている商品を輸入・販売してくれそうな日本人の人を紹介してほしいというような依頼が来たりすることが、ままありますよね。

安:はい。

大野:今回、マイズナー博士も英語版のほうでは、ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン、彼をぜひ紹介してほしいという話を、知らない人からされたときのエピソードを紹介してくださっていますよね。

安:はい。

大野:そのときマイズナー博士は何と対応したか?ポッドキャストによるとですね、「マイズナー博士、リチャード・ブランソン卿をご存じだということなんですけれども、ぜひ私に彼を紹介してもらえないでしょうか。というのも、私の会社で扱っている商品がきっとヴァージン・グループの役に立つと思うからです」というような依頼を受けたそうなんですね。

安:はい。

大野:それに対して、彼が「初めまして、アイヴァン・マイズナーと申します。失礼ですけれども、まだ以前にお会いしたことはなかったですよね。今日、初めてですよね。」というふうに返されたそうです。丁重にですね、「今日まだお会いしたばかりなので、これから私たちの信頼関係というのが構築されていくと思うので、またその段階になったら、その話をぜひしましょう」というふうに交わされたそうですね。

安:なるほど。

大野:やっぱりハンターとファーマーの話はメンバー・サクセス・プログラムでも出てきますけれども、一般的にやはりハンターの人というのは、自分が「クレクレ星人」。

安:はい、クレクレ星人。

大野:時々、クレクレ星人という言葉は聞きますけれども、自覚はないと思うのですよね。一般の例えば異業種交流会と、BNIの大きな違いというのは、まさにそこにあると思うのですけれども。

安:はい。

大野:やっぱり部屋に入ってたくさんの人と名刺交換をしているうちに、すぐ気が付くところが相手の人の会話、言葉、相手の人がどんな言葉遣い、どんな言葉を交わされているかというところが一番ハンター、ファーマーの違いというか。BNIの特徴として、気が付かれる方も少なくないのではないかと思うのですよね。

安:う~ん、そうですね。

大野:マイズナー博士もおっしゃっていますけれども、やっぱりリファーラルというのは、よく知っていて信頼している人たちをつなぐことであるべきで、それはもちろん構わないし、マイズナー博士自身もやりたいことだとおっしゃっていますけれども。

安:はい。

大野:逆によく知らない人、あるいは信頼するところまでは至っていない人を紹介するということは、これはするべきじゃないと。なぜなら、リファーラルを提供するということは、自分の評判を一緒にリスクにさらすということになるので。知らない人を紹介する、信頼できない人を紹介するというのは、まさに自分の評判を大きなリスクにさらすということになるわけですよね。

安:そうですね。

大野:はい。安さんは、そのときは何て返したんですか。返信されましたか。

安:返信しました。さすがに、開けてしまったので。最初はすごく迷ったんですね。困ったなあと思ったのですが、ここは私もマイズナー博士みたいに返せればよかったのですけれど、「もしいたら紹介しますね」という返事に抑えてしまいました。

大野:そうですよね。どうしても、なかなか断るというのは難しいので、中途半端な返事をしてしまいがちなんですけれども。まずは、また次に似たような依頼があったときに、どう対応するか考えておくといいかもしれないですよね。

安:そうですね。「まだお互いのことをよく分かっていないので、ぜひまずはお互いの話をしてみましょうか。」、なんていう返しもいいかもしれないですね。

大野:うん。結構、でも今回のトピックというのは、どなたにとっても直面するというか、人によっては何度も経験があったりとか。まだない人でも、これからたくさん同じような場面に遭遇することは考えられるので。ぜひまた、チャプターのネットワーキング学習コーナーで取り上げてみていただきたいと思っています。

安:はい。それでは、今回も終わりに近づいてまいりました。最後に何かメンバーの皆さんへメッセージはありますか。

大野:はい。メンバーの皆さんは、自分自身がクレクレ星人だと思っている人はいないと思うのですけれども、自分がそういったまだよく知らない人、あるいは信頼関係を十分にできていない人、特に自分も信頼されていない、自分をまだ十分に信頼してもらえていないという段階で、相手の人に対して大切な人を紹介してもらうとか、リファーラルをリクエストするというのは、ぜひ避けてほしいと思います。
まず信頼関係づくり、「リレーションシップファースト、ビジネスセカンド」という話もメンバー・サクセス・プログラムでも教わっていると思いますけれども、ぜひそこを再度認識していただく。逆に、よく知らない人から、そういったリファーラルの依頼を受けたときには、安易に紹介してしまわないように。これ非常に大きなリスクがはらんでいると思うので、慎重な対応をぜひしていただきたいと思います。

安:はい。ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

第249回 恐怖の乗り越え方

【参照】英語版
Episode 931: Navigating Through Fear

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第249回は「恐怖の乗り越え方」と題してお送りいたします。英語版のエピソード931をご参照ください。

安: 皆さんこんにちは。BNIメンバーの安さやかです。オフィシャルBNIポッドキャスト、本日もBNIジャパンナショナルディレクターの大野代表とBNI東京港中央エグゼクティブディレクターの大竹さんとともにお送りしております。第249回は「恐怖の乗り越え方」と題してお送りいたします。英語版のエピソード931をご参照ください。このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社と、ビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。さて、大野さん、大竹さん、本日もよろしくお願いいたします。

大野:よろしくお願いします。

大竹:お願いします。

安:今回のテーマが「恐怖の乗り越え方」ということなんですが、大野さん、こちらについてぜひお話をしていただけますでしょうか。

大野:今回は英語版のエピソード931ということで、Dr.アイヴァン・マイスナーがゲストのエリック・ホンバーグさんと話した内容を紹介してくれています。テーマは、恐怖をどう乗り越えるかということですね。英語では「Navigating Through Fear」という風になってますけれども、恐怖を感じつつも経営を推し進めていかなくちゃいけないというのがやらなきゃいけないことなので、そこのポイントについて話してくれています。ゲストのエリックさんは企業家であり、国際的なベストセラー作家でもあるんですけども、ビジネスを2度立ち上げて、その2回とも売却してエグジットした経験を持っていらっしゃる実践経営者です。マイスナーさんはこの話の中で、人っていうのは恐怖で凍りつくか、逆に恐怖で集中することができるという風におっしゃってるんですよね。今日はこの考え方を日本でもビジネスの現場でどう活かせるかというのを一緒に考えていこうと思っています。

安:それでは大野さん、エリックさんが今回のこの英語版のポッドキャストの中で「恐怖のメッセージを聞く」という考え方を紹介されているんですが、こちらについてお話をしていただけないんですが、これはどういうお話でしょうか。

大野:恐怖っていうのは、よく普通だと立ち止まってしまう、人を立ち止まらせてしまうというようなところがあると思うんですけど、それは止めるために恐怖というのがあるのではなくて、「備えなくちゃいけないよ」というサインを出してくれているという考え方ですね。何か恐怖を感じるような時に、それに対して焦って反応してしまうっていうのではなくて、そういう時こそ立ち止まって、何にどんなことに備える必要があるのかっていうのを考えることが大切だという話でしたね。大竹さん、どうですか?

大竹:そうですね。他には、例えば新しいサービスを始めるときに「失敗したらどうしよう」と思うんだけれども、でもその恐怖が教えてくれるというのは、「もう少し調査が必要だ」とか、「信頼できる仲間に相談しよう」という風に変えていくサインなんだということなんですね。私、この話を聞いたときに、ある映画を思い出したんですけど、「フェイシング・ザ・ジャイアント」っていう映画なんですけど、あるアメフトコーチの話なんですけど、ものすごい弱小チームで、そのコーチもちょっとダメダメだったわけですよね。そこから彼のリーダーシップによってそのチームが生まれ変わっていくっていう話なんですけど、まさに恐怖に立ち向かっていくというようなストーリーなんですけど、その中で同僚のコーチの方が彼に転機になるような話をするんですけど、2人の農民がいたと。「雨を降らせてください」という風に祈るんだけれども、1人は祈るだけ、もう1人は祈った後に畑の準備をしたと。「お前はどっちの農民なんだ?」という風に言われて、ただ悩んで恐怖で立ちすくんでいるだけじゃなくて、「今自分ができること、準備をしよう」ということで彼が変化をしていくというストーリーだったんですね。

安:ありがとうございます。とても今のお話は分かりやすい例だなと思いました。

大野:私が今回個人的に印象的だったのは、マイスナーさんが「人は恐怖で凍るか集中するかのどちらかだ」とおっしゃっているんですよね。かく言うマイスナーさんも、このBNIを40年前に作ったきっかけというのは、彼が恐怖で凍った状態からスタートしたという風におっしゃっているんですね。というのは、彼が40年前に経営コンサルタントとして仕事をしていたときに、一番大きなクライアントを失ってしまうということがあって、それはもう彼にとってすごく恐怖だったわけです。だけれども、彼がとった行動というのは、できること、行動への集中に変えることで、今のこのBNI、世界最大のリファーラル組織が生まれたということなんですよ。

大竹:これを聞きのリスナーの皆さんも、ご自身のビジネスで恐怖を集中に変えた瞬間があったかどうかということを考えながらお聞きいただければなという風に思います。以前マイスナーさんが「Be here now」という言葉をおっしゃってたんですね。「今ここにいること、今ここに集中することが大事なんだ」ということですね。この恐怖っていうのは、例えば過去の何か体験だったりとか、その未来、まだ起こっていないことへの恐れ、そこに焦点を当ててしまっているということでもしかしたら今現在に来ていないんじゃないかなという風に思うんですね。なので、「今ここに集中すること」という意味も含まれているのかなという風に感じました。

安:ありがとうございます。それからエリックさんのお話の中で、「孤独の中に閉じこもらない」ということを強調されていたんですが、これについても大野さん、ぜひお話をお願いできますでしょうか。

大野:リーダーとか経営者って孤独っていうものを感じがちだと思うんですけども、BNIには他にも自分と同じように孤独を感じているんだけども、チャレンジし続けているそういった仲間がいるっていうことを常に確認できると思うんですよね。そして、その恐怖というものを共有できる仲間がいる、その恐怖について話をすることができる仲間がいるというのがすごく心強い存在なんだろうなという風に思います。それが経営者とかビジネスパーソンにとっての最大のセーフティーネットになっているんだと思うんですよね。例えば焼肉屋さんを何店舗か持ってた経営者のメンバーさんが、本当に店舗を閉めなくちゃいけないという状況だったんだけど、通販に切り替えて焼肉セットっていうのを家庭で楽しめるように決めたら、結構その通販だけで1店舗の売上がしのぐぐらいになったらしいですよ。お店を開いてお客さん来てもらうということはその時できなかったわけですけど、同じチャプターの仲間のメンバーから提案してくれたことを実際に行動してみたら、1店舗を営業し続けてるのと同じぐらいの、それ以上の売上が上がったっていうんですよね。

安:それからエリックさんのお話の中で「信頼して任せる勇気」についても触れられていました。ここでは「Trust but Verify」の考え方が紹介されていたんですけども、こちらも大野さん、ぜひお話していただけますでしょうか。

大野:ありがとうございます。恐怖を乗り越える、克服するもう一つの方法として、「任せる勇気」というのを持つことだという話でしたね。チームに権限を委ねるっていうこれ難しいんですけど、その権限を委ねつつ、ちゃんとスムーズに回っているということを確認するために、健全なチェック体制を作ることが大事だとおっしゃっていますね。これがまず恐怖というものを力に変える、そういうリーダーシップだという風に言ってくれてます。

大竹:リスナーの皆さんも、「最近人を信じて任せることができているだろうか」ということをぜひ問いかけてみていただきたいなと。そして、任せた後で、その後確認してチェックするための仕組みをどう作っているかということを考えてみていただきたいなという風に思います。この仕組みについてはBNIが非常に参考になるところなんじゃないかなと思うんですけども、例えばチャプターのトラフィックライトとかっていうのは、信じて任せた後にそれを確認する仕組みの一つとして機能しているんじゃないかなという風に思います。

大野:これは本当に人に任せるって大変な難しさ、私もよく感じてたのを思い出しますけど、その後のこのチェック体制っていうのはすごく大事ですね。

安:ありがとうございます。では最後に、成功する企業を築く上で最も大切なことは何でしょうか?大野さん。

大野:今回エリックさんが紹介してくださっている話は、彼にとって最も大切なのは自分の目的、つまり「WHY」を明確に持つことという風におっしゃっています。「なぜその事業を自分がやっているのか、そこにどんな可能性を見出して実現したいと思っているのか、困難な時こそ自分の「なぜ(WHY)」に立ち返る」っていうことを強調されてますよね。時には自分の給料はハンバーガーショップの店員さんと変わらない日もあるかもしれない。それでもどうしてこの道を選んだのか、この「WHY」を思い出すということで、引き続き前に進んでいく力というのが湧いてくるとおっしゃっています。

大竹:素晴らしいですね。マイスナー博士はコロナ禍の中でこんなメッセージをよく言っていらっしゃいました。「希望は恐怖よりも強い」ということで、おそらくコロナ禍でBNIの「WHY」に立ち返ったときに、新しいBNIの価値に気づかれたんじゃないかなという風に思うんですよね。彼が言っていたのが、「BNIというのは恐怖の海の中での希望の灯台だ」みたいな話をされてたと思うんですね。みんながコロナによって疑心暗鬼になって不安、恐怖の中に沈んでしまっている中で、「我々は希望の灯台になるんだ」というメッセージだったという風に思います。こういった希望と計画があれば、行動していくことによって成功へと導かれるんじゃないかと、そういう話についているのかなという風に思いました。

安:はい、それではそろそろ終わりに近づいてまいりましたが、大野さんや大竹さんからメッセージはありますか?

大野:今回のエリックさんのメッセージ、すごくいいものだなと私も思ったんですけど、「孤独を感じたら手を伸ばしてください」という風に伝えたいとおっしゃっているんですね。「脆さを見せることは弱さではなく、実は強さなんだ」という風に言ってるんですね。他の経営者に助けを求めること、それからコーチとかコンサルタントを雇うということも含めて、「必要な支援を求める勇気を持て」という風におっしゃってます。これは本当に私もすごく大事だと思うんですよね。一人で悶々と怯えているような状況だとなかなか前に進めないので、自分が不安を感じたりとか本当に恐怖を感じるようなことがあれば、人に相談する、チャプターのメンバーでもすぐに相談できると思いますし、私もコーチつけてますけど、コーチに聞いたりとか、コンサルタントに相談するということをしていく勇気というのは大事だと思いますね。大竹さん、どうですか?

大竹:ありがとうございます。BNIという仕組みは単にリファーラルを生み出すだけではなくて、恐れを乗り越えて成長するための環境を提供しているんだなという風に感じました。私も最初ウィークリープレゼンテーションでプレゼンテーションすることにすごく恐れがあったんですよね。「話すのが苦手」とか「うまく伝えられない」っていうのをチャレンジできる、そういった環境を提供することによって、それが徐々に恐怖が薄れていく。例えば、リーダーシップチームを定期的に交代するっていうのも、「責任を引き受けるのは怖い」っていう恐怖に対して、それを乗り越える機会を提供してくれてる。例えば1 to 1ミーティングっていうのは、「本音を話すのが怖い」とか「今あった弱みを見せたくない」っていうことをちゃんとそれをオープンにする、そのための会話をする機会を提供してくれていると思いますし、あとトラフィックライトレポートって、「数字に向き合うのが怖い」とかそういうことにちゃんと向き合う、そういった環境を提供してくれているのかなという風に思いました。なので、このBNIの環境を通じて、自分が恐れていることって何なんだろうと。それに対してBNIの環境を使って乗り越えるということを仲間と一緒にやっていけたらなという風に感じました。

安:大野さん、大竹さん、ありがとうございます。私にとってもすごく勇気をいただけるようなお話だったんじゃないかなと思います。きっとリスナーの皆様にとっても勇気が出る、「誰かを頼るんだ、そのためにBNIを活用していこう」と、そういった行動がもしかしたら皆さんの中で想像できたんじゃないかなと思います。ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

大竹:ありがとうございました。

安:最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第248回 任せてなんぼ

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第248回は「任せてなんぼ」と題してお送りいたします。

安: さて大野さん、大竹さん、今日もよろしくお願いします。

大野: よろしくお願いします。

大竹: お願いします。

安: 今回のテーマなんですが、任せてなんぼ、なんぼシリーズ来ましたね、大野さん。

大野: はい。これは、BNIに限らず広くビジネスをやってる人であればすごく大事なテーマになると思います。

安: これはいったいどんなテーマを今日お話していくことになるんでしょうか?

大野: 事業をやっていく上で、大切なのは、まず自分でやってみるってところもちろんあるんですけど、規模が成長していく過程で必ず自分がそれを手放していって、チームを作って任せていくっていうプロセスが絶対必要になってくると思うんですよね。任せるっていうのは、私も実はそうだったんですけど、自分でやった方が早いし、間違いがないしっていうことで、なかなか人に委譲できないっていうんですかね、任せられないっていうのが結構あると思うんですよね。ここのまず心理的な壁というか、乗り越えられないと、その事業の成長もそこでストップしてしまうってことが、一般的にすごく多いことだと思うんですよね。これはBNIでももちろんそうですし、チャプターでもそういったことが、起こりうるということだと思います。なので今日は特に一般の皆さんにもイメージしやすいと思いまして、コンビニの事例を、専門家の安さんに伺いながら話していければなと思ってます。

安: よろしくお願いします。

大野: まず1つ目は、考え方としてはコンビニってフランチャイズで展開されてるわけですけど、単店舗経営っていうんですかね。

安: 1つだけやる。

大野: 1店舗だけフランチャイズやる。もう1つは、複数の店舗、多店舗展開していくっていうフランチャイズの、加盟の仕方が多分あると思うんですけど。初めてフランチャイズでコンビニをやるっていう方は、まずは自分でやってみるっていう、これは問題ないと思うんですけど、多くの方がそういった選択をされると思います。自分が1店舗をやる時に何でも自分でやってしまおうとする人と、あと最初からアルバイトさんとかスタッフに、色々どんど任せていく、任せられる業務範囲を広げていける人とそうでない人、差が結構出てくると思うんですよね。安さん、実際のコンビニの事例なんかも教えていただけますか?

安: ありがとうございます。そうですね。大野さんのおっしゃる通り、最初は皆さん1つ目のお店を経営するところからスタートするんですけれど、とは言え1人でできる業態ではないので、必ずアルバイトの方を採用したり、場合によっては社員の方を雇用して、チームで仕事をしていくっていうことが最初から求められる業態ですよね。この時点で例えばもうみんなと一緒にやっていくんだとか、この仕事をみんなに任せていこうっていう気持ちがどれだけあるかによって、その後の行動が大きく変わってくるなと思うんです。やっぱりまず自分自身が研修を本部から受けて、「こういう仕事がありますよ」っていうことをトレーナーの方から教わって、「それを自分が1回全部できなきゃいけないんだ」って思ってしまうとします。それ自体はすごく大事なことだとは思うんですけど、ただ自分が一通りやらなきゃって思うと、おそらく割と長期間自分でやらなきゃがずっと続いてしまうんじゃないかなと、私はご支援をしていて感じています。それがもっと早い段階で、自分も経験はするけれども、まず一緒にやっていきながらお互いに覚えていくことによって、オーナーとしての自分自身もだし、アルバイトさんのスタッフさんたちも一緒に成長していこうという心で動いていく方が、結果としてその後の組織としての動きができやすくなるんじゃないかなと私自身見てて思うんです。

大野: チャプターもそうですよね、おそらくBNIで、チャプターを半年ごとにチームが変わって運営していくわけですけど、例えばプレジデントや三役の皆さんが、特にプレジデントは自分で何でもかんでもみたいな人、時々お見受けしたりすることもあると思うんですけど、やっぱり大変な苦労されるケースが多いと思うんですよね。なので、特にBNIの場合ってチャプターの運営は全てマニュアル化されてる部分が多いので、それに沿って役割を分担するのはそこまではちゃんとできるわけじゃないですか。研修もあるし。その先はあとは気持ちというかマインドのところ、任せるっていうマインドのところがプレジデントなり、リーダーシップチームにあればうまくいくはずなんですけど。信頼できないと、なかなかうまく、そのチャプターの運営が回らないなんていうことも出てきてしまうのかなと今伺ってて感じましたね。

安: 確かにそうですね。特にプレジデントやバイスプレジデント、書記兼会計のいわゆる三役と呼ばれる方々が、自分たちが引っ張っていかなきゃいけないって思いすぎると、ついつい3人だけとかプレジデントだけで物事を進めてしまいがちのように思うんです。でもそこで他にもサポートのチーム、いわゆる役割のビジターホストコーディネーター、エデュケーションコーディネーター始め、様々な役割があるので、その人たちの役割を改めてメンバー同士で定義をすることによって、それぞれが自分の役割をしっかり果たそうというふうになっていくとチャプターとしてもそれぞれの、いい意味での分業ができて、それぞれの気づきにも繋がったり、組織運営としても上手くいくことが多いのかなと、私自身もメンバーを経験していて思いますね。

大野: ありがとうございます。大竹さん、何か思い出したこととかありますか?

大竹: そうですね。委任する、任せると言った時にあり方の問題とやり方の問題があるのかなって今聞いてて感じていて、BNIはやり方がすごくシステム化されてるので、やり方の問題は少なくなるように設計されてると思うんですけど、一方で、あり方の課題というのは、それぞれが成長していかないと、進化していかないといけない部分だなと思っていて、自分が採用したことにきちんと責任を持つということなんじゃないかなと思っていて、例えば自分がやった方が早いと感じること多分、誰でもあると思うんですけど、自分がやった方が早いという状況を作り出してるのは自分の責任だというふうに捉えて何ができるのかということですね。そこに立てるかどうかっていうことなんじゃないかなと思っていて、これは多分自分自身のあり方が成長しないと、改善しないことなんじゃないかなというふうに感じました。

大野: ありがとうございます。先ほどコンビニの話に戻ると、単店舗、1店舗だけでやっていてもそういったことが起こる。さらに他店舗展開しようとするときに、さらにできるできないってところが増幅されて結果に出てくると思うんですけど、その辺安さんどうですか?

安: もうおっしゃる通りですね。1店舗だけでやっている時のやり方を2店舗目、3店舗目でやろうとしても絶対限界が来るので、どこかでマインドのリセットをしなければ、なかなかお店を増やそうという考えにもならないのかなとまず思うんですが、やっぱり3店、4店と増えていくにしたがって、オーナーさんのマインドが人に任せていかなければと思える方もすごく私がご支援している先はそういうふうに思える方が多いなという印象はあってですね。やっぱりそうしていくと、何を任せていけるかな、何を信じて任せていけるかなっていうところを、例えば本部のスーパーバイザーと呼ばれる指導員の方と一緒に検討していったり、あるいは我々のような専門家と一緒に検討したりすることによって、それが少しずつ実現していくのかなというのがありますよね。コンビニのフランチャイズですと、店舗の運営のノウハウは本部から提供されて、それを使ってオーナーさんはお店の運営ができるようになっていますが、同時に経営のマインドっていうんですかね、運営のノウハウをちゃんと機能させるためのお店の経営という意味でのマインドセットもすごく大事だと思っています。ただ、その経営に対するマインドセットの話というのは、あまり本部から提供されることはないので、自分自身で知って、積み上げていく必要があるなというふうに感じています。やっぱりその経営のマインドが、どうしても薄い状態だと、自分でやった方が早いとか、自分自身がどう動くかっていうことが先にきてしまって、結局アルバイトさんを雇ったとしても、先ほどお伝えしたように部分的な業務の委任しかできず、一緒に運営をしていく、経営をしていくというよりも、本当に仕事の切り売りだけで終わってしまうようなこともあったりして、そこはちょっと経営上の注意点をフランチャイズならではなのかななんて特に私は思っております。

大野: ありがとうございます。今のこの多店舗経営のパターンって、実はBNIでもあると思っていて、1つのチャプターでリーダーシップチームを経験されるっていうのはよく皆さんあると思うんですけど、これを例えば多店舗っていうと、複数のチャプターってことだと思うんですけど、それに相当するのは多分ディレクターコンサルタントっていう役割で、これはあまり皆さん全員にって、そういった機会が提供されてるわけではないんですけども、特にプレジデントとかリーダーシップチームを経験された人にとっては、いわゆるコンビニで言う多店舗経営っていうステージに、ステップアップするのにはすごくぴったりの経験を積めると思うんですよね。コンビニのようなフランチャイズに限らず、フランチャイズじゃない事業においても、そういった複数のチームを束ねていくっていうことが必要になるケースが多いと思うんですけども、それを全部1人でチームを束ねていくって、これは無理な話なので、それぞれにリーダーを置いて、そのリーダーたちをサポートしていくっていう形が理想だと思うんで、その辺をBNIというこの仕組みを使って、学びながら実践をしていくっていうのを、活用していただければいいかなというふうに思ってます。

安: それではそろそろ終わりの時間が近づいてまいりましたが、大野さん、大竹さんからメンバーの皆さんへメッセージはありますか?

大竹: 今日はすごく経営についての本質的な話だったなというふうに思います。経営というのは、やっぱり自分が居なくても成長する組織を作るというところだと思うので、BNIの組織の中で、経営者の役割を実践する場って実はたくさんあるんだなと。例えば私、聞いてて思ったのは、チャプターの立ち上げ、ローンチって最高の経営の実践的な学びの場だなというふうに思っていて、最初全てをディレクターがやるわけですよね。それをわずか3、4ヶ月でどんどん委任していく。自分はほぼ何も関わらなくてもきちんと自走するようにしていくプロセス。これはすごく経営を学ぶという意味ではものすごく大きな財産になるんだなというふうに感じました。

安: まさに経験からのお話でもありますね。ありがとうございます。ぜひ大野さんからもお願いいたします。

大野: 今の大竹さんの話それ全く同感で。両方ですね、新しいチャプターの立ち上げもそうだし、既存のチャプターでリーダーシップチームを経験し、そこからのステップアップとしてディレクターコンサルタントっていうのを役目も、経験してみてもすごくお勧めだと思いますけど。ローンチというのはやはり新しい事業のローンチとすごく似てる部分があるんですよ。短期間というか、自分で決めた期間内にいろんなことを起こさなくちゃいけないというか、そこにのっかってくれる人たちを集めてチームを作っていくっていうプロセスが絶対必要なんですよね。ある意味巻き込みっていうのが、ものすごく必要なステージなので、その辺も含めて、BNIの皆さん活用していただけたらいいなというふうに思いました。

安: ありがとうございます。本当にBNIをもっと大きな視野で捉えたときには、様々なチャレンジができると。そしてまたそれを自分の事業にも生かすチャンスがある。というところで、非常にお二人から貴重なお話を聞くことができました。またコンビのお話も取り上げていただきありがとうございます。

大野: ありがとうございます。

安:最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第247回 メントラのススメ(再)

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

今回は、第73回の再配信です。

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安:第73回は、「メントラのススメ」と題してお送りいたします。
大野さん、メントラって・・・
大野:これはメンバートラフィックライトの“メントラ”ですね。
安:なるほど!
大野:安さんのチャプターではメンバートラフィックライト、活用されていますか?
安:はい、活用しています。
大野:どんな風に使っていますか?

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第246回 変化の時代におけるリーダーシップ

このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第246回は「変化の時代におけるリーダーシップ」と題してお送りいたします。

安: 皆さんこんにちは。BNIメンバーの安さやかです。オフィシャルBNIポッドキャスト、本日もBNI東京港中央エグゼクティブディレクターの大竹さんとともにお送りしております。第246回は「変化の時代におけるリーダーシップ」と題してお送りいたします。このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社と、ビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。それでは、大竹さん、今日をよろしくお願いします。

大竹: お願いします。

安: 今日もまた素敵なゲストの方がいらっしゃってますね。

大竹: はい、そうなんです。

安: ぜひ大竹さんからご紹介をお願いできますでしょうか?

大竹: はい。今日は大阪シティセントラルからBNI THREE松井 祐太さんにお越しいただいてます。松井さん、よろしくお願いします。

松井: よろしくお願いします。

安: お願いします。

大竹: 今日はありがとうございます。

松井: ありがとうございます。

大竹: 先日の沖縄のナショナルカンファレンスで、松井さんがスピーチをされまして、本当に印象深いスピーチだったなと思ってるんですけども、今日はそのお話から、シェアストーリーをお願いしたいなと思っております。

松井: はい、よろしくお願いします。

大竹: お願いいたします。その話の中で、松井さんはご自身がプレジデント、そしてリーダーシップチームを務めることをきっかけに、自分自身の人間的な成長とかリーダーシップのあり方を見直したというようなお話だったと思うんですけども、その辺のお話、お聞かせいただければと思っていますが、いかがでしょうか?

松井: はい。私は2019年4月にBNIを開始しまして、プレジデントになったのは2020年の4月、ちょうど1年後なんですけれども、BNI入会したタイミングで、すぐプレジデントになりたいって言って、なるために、トラフィックとか、リーダーシップとして認められるように行動をしました。なので、数字ができてる人が偉い、みたいな発想にもなってましたし、自分自身が選ばれて当然だっていうような感じでやってましたね。

大竹: なるほど。加入して1年でプレジデントってすごく早いかなと思うんですけど、プレジデントになりたいっておっしゃいましたけど、なぜそう思われたんですか?

松井: もともと人から格好良く見られたいとか、比較で生きてたと思うんですね、僕自身が。なので、コミュニティの中で自分がこの組織を変えてやるみたいな気持ちが最初に出てきましたね。

大竹: 松井さん自身も、数字ができてる人が偉いっていう、そういう意識があって、自分は数字ができてるから選ばれて当然だと。そういう意識を持っていたっていうことなんですか?

松井: そうですね。はい。

大竹: じゃあ松井さんの中では数字が一番大切な指標、価値観だったっていうことなんですかね?

松井: そうですね。

大竹: そこからプレジデントになるタイミングで大きな出来事があったんですよね?

松井: そうですね。当時私のメインのビジネスは、民泊をやっておりまして、4月1日に、新しい期が始まって、僕自身プレジデントを迎えるタイミングで、日本が緊急事態宣言をして、僕の事業が止まるという状況になって、その中定例会で、元気に勢いよくやらないといけないプレッシャーがありました。

大竹: じゃあそれで事業が止まってしまって、プレジデントとして大きな責任を果たさなければならないってプレッシャーの中で、どんなふうに実際行動されたんでしょうか?

松井: そうですね。辛いタイミングだったと思うので、でもコミュニケーションが減ってしまうタイミングだったんですよ。対面定例会が止まって、その時にオンライン飲み会をやろうっていうのを企画しまして、週2回夜の9時から夜の11時までオンライン飲み会っていうのと定例会で皆さんとコミュニケーションするっていう場を設けまして、それをやり続けるっていうことをやりましたね、1つは。

大竹: ご自身の事業はかなり厳しい状況なわけですよね。毎月、赤字のような状況だったと思うんですけど、その中で、飲み会だから多分楽しく振る舞うというか、特にプレジデントなので、みんなの雰囲気を盛り上げなきゃっていう意識があったと思うんですけど、どんな気持ちで参加されてたんですか?

松井: そうですね。人と話す機会もみんな少なかったと思いますし、この場で関係構築できること自体が、みんなの気持ちの部分で、何か助けになるんじゃないかなだったりとか、僕自身も1人で抱えるとしんどいですよね、その状況を。そこをみんなとコミュニケーションを取ることで、非常に救われた気はあったかもしれないですね。

大竹: その時の状況を、メンバーの方には正直にお伝えされてたっていうことですか?

松井: いや、そのタイミングでは正直できてなくて。何なら数字が全てみたいな。プレジデントがビジネス凹んでるってバレたら格好悪いって思ったんですよ。緊急事態宣言とは言え、全然大丈夫みたいな感じで言ってましたね。

大竹: そうですか。本音というか、弱みを話せるようになったっていうストーリーだったと思うんですけど、どれぐらいの期間を経てご自身の状況を話せるようになったんでしょうか?

松井: そうですね。実際僕自身はプレジデントの期間は、弱みを晒すことができないまま終わって。その次の期にバトンを渡した方のフォローをしてるタイミングで、僕自身の資金も尽きて、本当にどうしていいかわからない状況になった時に、僕は、次の期もリーダーシップ、5役に入ってたんですね。エデュケーションコーディネーターをしてたのかな。その時にそのメンバーに対して、自分の状況を、本当に打ち明けるの辛かったんですけれども、打ち明けましたね。みんなちょっと失望されるんかなって変な勘違いを起こしてたんですけど、そんなことなくて、本当にいろんな形で、いろんな専門家の方がいるので、サポートしてくれましたね。そのタイミングで自分自身の価値観が、数字とか権力とか立場みたいなものの大切さから、BNIで学んだこの関係構築だったりとか、人とのつながりという無形資産の部分に、そういったものに価値観がシフトしていくような考え方になっていきましたね。

大竹: 話できた相手、最初の相手って、なぜその方にそのタイミングで話ができたのかなと思ったんですけど、多分大きな決断というか、すごく怖かったと思うんですよね。数字が全ての中で、自分が全然数字ができてない状況で、それを伝えることによって、それこそ信頼を失ってしまうんじゃないかとか、今まで築き上げてたものが崩れてしまうんじゃないかっていう恐怖感ってあったんじゃないかなと思うんですけど、それを乗り越えられたのは、相手の方がどういう方だったからなのか、どういう関係だったからなのか、どういう状況だったからなのか、その辺を詳しく聞きたいんですけど。

松井: そうですね。次の期のプレジデント指名した方です。自分自身が前期、しんどい状況の中で、次の期を依頼して、サポートして関わってる中で、僕自身が、本当にビジネスが立ちいかなくなってしまってたので、多分元気もなかったと思うんですよね。プレジデント職を降りた後だったので余計に、しんどいし変化もなかったので、本当に素で困ってたんですよ、僕。本当に困ってたんで、どうしようもないっていう状況だったので、任せていたし、フォロワーシップの責任もある中で、「実はこういう状況なんです」っていうことを素直に伝えたっていう形ですね。

大竹: それでご自身が恐れていた反応とか、相手の反応とはどんな違いがあったんでしょうか?

松井: そういう時って結構みんな「驚き」っていうよりは、あんまり顔に出さない感じがしてて、素直に受け止めてくれて、「どうしようか、何ができる?」っていうような。結構スムーズに次の展開に行くというか。もっと、神妙な顔で捉えられるんかなと思いながらも、意外と「あるよね」みたいな。そういうことあるよね。で、「何ができるかな」みたいな話になることがあって、いろんな「これは、これは、これは」みたいな。コロナのタイミングだったんで、その方税理士事務所の代表もしてたので、いろんな補助金、助成金のこととかも詳しかったので、「こういうの、できるよ、こういうことできるよ」みたいなことを言っていただきましたね。

大竹: じゃあそこで初めて、自分の弱みをメンバーに打ち明けることができて、数字が全てだったというところから、関係構築とか、BNIの価値観に沿った自分の考え方の変化が起こったということだと思うんですけど、その松井さんの価値観の変化、考え方の変化って、その後のビジネスとか、ご自身の人生にどんな影響与えましたか?

松井: そうですね。この実績とかよりも、人とのつながりという無形資産で、自分自身が、大事にしてたものが崩れたとしても、無形資産という人とのつながりというのは失われてなかったんだなっていうこと、そっちにこそ価値があるんじゃないかなと思って。BNIで言うと、人とのつながりは、12500、13000ぐらいある中で、この無形資産をどう活かすかっていうのが自分の中で新たにミッションとして出てきましたね。なので、そこからBNIを使ってビジネスを発展させていくこと、リファーラルマーケティングを使ってビジネスを発展させていくことこそが、自分自身のミッションとして捉えるようになりました。

大竹: その変化によって、松井さんはメンバーとか、ご家族とか周りの方との関わり方にどんな変化が起きましたか?

松井: そうですね。人をそういう実績とかで判断しなくなったかもしれないですね。前はそういう物差しで見てた気がするんですけれども。そこがなくなったような気もしてるし、ありのままのその人の魅力というか、もともと人はすごい好きなんですけれども、僕自身もビジネスの戦略とか考えるの好きなので、相談乗ったら、本当に価値提供しようっていう発想になって、新しいメンバーの方だったりとか、人紹介するどうこうよりも、ビジネスアイデアを提供するみたいなこととか。何かGiveできるようなことを探すようなことはベースでしてるようになってましたね。

大竹: 松井さんは今まで数字で目に見える、見えやすいものを物差しにしていたと。それってある意味信頼を置きやすいというか、分かりやすいので、誰が見ても見えるものなので、すごく確実性があるような感じがするんですけど、そこから、信頼っていう目に見えない無形資産。それって目に見えないからそれが本当にあるかどうかって、分からないわけですよね。そういったものにシフトさせていくことによって、そこに対する恐れみたいなのは感じなかったんですか?

松井: 恐れというか、周り見渡した時に、めちゃめちゃ実績上がってたとしても、周りに人がいるかどうかって言ったら、意外といないケースとかもあったりしませんか?意外と人柄とかで人気ある人が、僕内緒で羨ましいなと思ったんですよ。人として信頼されてるというか安心感というか。常に周りに人がいる人みたいな。恐れというよりも、本当はこっちの方が俺いいと思ってるのに、そっちになり方が分からなくて、その選択をしてて、その選択をした結果それを失うのが怖かったみたいなところだったんですけど。BNIのネットワーキングを学ぶ上で、自然とそういう人、像がいっぱいいたので。なんでこの人の前にいるんだろうとか。リファーラルをめちゃくちゃもらってる人って、別にめちゃくちゃ実績がある人でもなかったりもしたりして。応援したいって思えるかどうか。まさに僕自身は応援してほしいフェーズだったんです、多分落ちた時に。だからそっちはもう自然と変化してったんだなと思いますね。

大竹: ありがとうございます。もう1つ質問なんですけれども、松井さん、プレジデントの任期を終えてからご自身のビジネスの状況を打ち明けられたということなんですけれども、もし今過去に戻って、プレジデントになった時に戻れるとしたら、別の選択肢、例えば任期中でも自分の状況を正直に打ち明けるということをされたんでしょうか?それともやはり今戻れたとしても同じ選択をされたんでしょうか?

松井: はい。これは今の私のその後の経験から得た知見価値観なんですけれども、これはBNIのプレジデントやるやらない関係なく、経営者であったり人を巻き込んで大きな成果を出す上では、自分自身としては今では自分の状況を伝えます。というのも、数字だったり実績だったり、「よく見られたい」というふうに見せるのって矢印が自分に向いてるんですね。そういった時って人って巻き込める数が少ないというか、単に憧れでついてくる人はいるかもしれないけれど、応援したいっていう人たちってあまり生まれないんじゃないかなと思ってまして、より多くの人を巻き込むためには、現状と自分たちが目指すビジョン、それのギャップが見えてる方が応援しがいがあると思うし、それに対して本気さを伝える手段としてありのままの自分を伝えて、本当にこの目標達成したいんだというのプラス、戦略だったり計画を伝えて、その道筋を見える化することで周りの人たちが「自分たちがこういうことが必要なんだな」という役割を認識していただくことで、その目標をみんなの力で達成するために力を貸してくださいとお願いでだったり、巻き込むっていうことがより大きな成果を出す上では、やっぱり1人では難しいと思うんですよね。なんでよりメンバーの力を借りるためにはそういったプレゼンだったり、巻き込むメッセージっていうのは非常に大事かなって思いますんで、伝えますね、今となっては。

大竹: ありがとうございます。素晴らしいですね。人は自分のことが一番分からない。だから今の自分の正直な状況を伝えないことによって、こう見られたいっていう自分にしがみついてしまうことによって、その現状を正確に認識ができなくなってしまうと。そうすると目的とのギャップが分からなくなってしまって、結果的にはビジョンや目的目標に達するための、進度、時間がより多くかかってしまうと。成果にも影響してしまうということなんだなと感じました。ありがとうございます。

大竹: 最後にですね、松井さんから全国のBNIメンバーのこれからリーダーシップチームを務める皆さんにメッセージをお願いしたいと思いますけど、いかがでしょうか?

松井: はい。リーダーシップチームやる上で僕非常に大事だなって思うのは、等身大の自分でいることだと思ってまして、結構高い目標を掲げて無理して、なんか言わないといけないっていうマスト感で発言することによって、その人の魅力がちょっと半減してるような気はしてて、本当にいろんな人の力を借りる上で等身大でいることが大事だと思います。素直に応援してもらうっていうところ。そのためにいろんな人と全メンバーとコミュニケーションを取る必要があると僕は思ってまして、なんで関係性構築した上で等身大の自分で、今のありのままと目標を伝えて、一緒に頑張っていきたいんだっていうことで結果が出る。そういったプレジデントも見てきましたし、そういう人こそ応援したいなって思える人だなって思ったので、そういったことを意識していただけるといいんじゃないかなと思います。

大竹: 素晴らしい、ありがとうございます。

松井: はい、ありがとうございます。

大竹: 今日の松井さんの話をお聞きして、BNIが言うVCPプロセス、ビジビリティ、視認性っていうのは、本当の自分を見てもらうっていうことも含めた視認性なのかなと思いました。要はふりをする、強がる、虚像を張るっていう、それは実はビジビリティが低いというか、本当のあなたは誰なの、何なのということが見えてない状態なのかもしれないなというふうに思いました。松井さんはもしかしたらその、大きなブレイクダウンがあって、それが実はチャンスとなって、自分自身のビジビリティを高めることができて、それが本当の信頼に繋がって、これからの事業の発展に繋がっていくのかなというふうに感じました。ありがとうございます。

松井: ありがとうございました。

安: 大竹さん、そして松井さん、とても貴重な話をありがとうございました。私自身もメンバーとしてプレジデントをやっていた時のことを思い出しながら話を聞いていましたけれども、やっぱりプレジデントだからこうだっていうことではなく、今回お話を通して、松井さんらしいリーダーシップというものをプレジデントというお役目を通じて、どんどん魅力が増していったと言いますか、発揮されていったんだなっていうことがよく分かりました。本当にメンバーとの対話というものがすごく大事ですし、自分が本当に助けてほしいと思った時こそ、しっかりと自分自身の話をしていくっていうことも改めてVCPという意味でも大事だなというふうに感じました。ありがとうございました。最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.