第77回 話さずに信頼を築く

信頼関係を作るには当然コミュニケーションが必要です。

コミュニケーションは大きく分けて、言語と非言語がありますが、今回は後者の非言語のコミュニケーションを通じて信頼関係を築くということについて考えていきます。

例えば、BNIのチャプターミーティングにおいては、ウィークリー&メインプレゼンはもちろん、ミーティングの他のセクションにおいても、どんな非言語のコミュニケーションをとるかによって、信頼関係を作ったり、逆に壊してしまったりする、というのが今日のテーマです。
Depositphotos_103198808_s-2015

非言語のコミュニケーションのにはいくつか種類があるが、基本的なものは次の3つ。

まずは、視覚的要素、目に見える要素です。例えば、人の表情、笑顔、眉間のシワ、うなづきも視覚的要素になりますね。

そして、聴覚的要素。これは耳で聞こえるものですから、例えば、声のトーン、声の高低、テンポとかリズム、言葉などもそうですね。

3つ目が身体感覚的要素。例えば、握手、ハイファイブ、日本ではハイタッチですかね。ハグなんかもここに入ってきますね。

その中でも今日取り上げたいのは、視覚的要素です。
一つ私のエピソードをご紹介させていただくと、私の中学時代の友人の結婚披露宴によばれて行ってきました。披露宴といえばスピーチがつきものですが、恩師ということで当時通っていた学校の先生がスピーチをされていました。披露宴が終わって、帰りがけにその先生に声をかけられました。ちょっと恐い感じで、「そこのあなた!」と呼び止められました。「はい、何でしょうか?」と振り向いたら、「あなたの人の話を聴く姿勢!」と言われたので怒られるのかと思ったのですが、その次の言葉は、「素晴らしい!」でした。

それを聞いてホッとしたのですが、自分としては特に意識してた訳ではないのですが、確かに当時からの私の心がけとして、話を聴くときには、話し手にできるだけ正対して、椅子も話し手に向けることを心がけていましたが、話し手であった先生から帰りがけに声をかけられるほどの違いを作ったというのは驚きでした。

なかなか無い話ですよね。結婚式のスピーチを聴いていて、そのスピーチをされた方が、気に留めてくださるというのは。

その後私も、BNIを通じて人前で話をする機会は増えましたが、自分で話す側の体験を積んできて、その時の先生の反応の理由がわかった気がします。話し手でなくても、聴き手の側でも、話し手と言葉を使わずに信頼関係を短時間で作ることが可能だという体験をした訳です。
ではもう少し具体的に聴き手としての非言語コミュニケーションを考えてみましょう。

例えば、聴く時の姿勢ですね。座る姿勢、体の向き。先ほど言ったように、正対しているのか、斜に構えているのか、後ろを向いてしまっているのか。あと、前のめりに聴くのと、背もたれにもたれかかって聴いているのとでは、全然違う結果をもたらします。

あと、腕組みとか、脚を組んでいるなんていうのも、あまり良くない聴き方ですね。頬杖なんていうのも、似合う人もいるかもしれませんが、一般的には良くありません。

あと他に大切な要素はどんなのがありましたか?

あと、頷く。これも大切ですね。誰も頷いてくれないと、かなり話し手は不安になってしまうと思います。頷いてくれる人がいると、ついついその人に向かって話したくなってしまいます。

それから、話し手のアイコンタクト。よく話し手としてのアイコンタクトは大事と言われますが、聴き手としてのアイコンタクトもとても大切です。

ときどき逆に目をつむって聴いている人を見かけますが(話し手からすると)聴いてくれていないのかな?関心がないのかな?と不安になってしまいますね。

あと、メモを取らない。事例はありますか?

例えば、チャプターミーティングのウィークリープレゼンテーションで、私がプレゼンテーションをしたときにメンバーがメモをとってくれていないと、すごく寂しくなります。凹みますよね。

メモをとる(聴き手の)姿勢は、話し手からするとすごく有り難い行動だと思います。部屋中が頷いている人とメモを取っている人ばかりだといいですね。

あと、チャプターミーティングでもたまに見かけたりとか、1to1で目にすることもありますが、かかってきた電話に出てしまうということがあります。部屋を出ていってしまったりということが見受けられると残念ですし、もったいないですね。

それに絡んで、離席する、部屋を出ていってしまうというのもマイナスの非言語コミュニケーションの一つの形になってしまいますね。

最近だと、これだけスマホが普及してくると、携帯電話をいじりながらだと、話を聴いているのか、いないのかが分からないというような状況が多くなってしまっています。

1to1などでも、相手の人との信頼関係を作る、あるいは、逆に壊してしまうという違いが出てきてしまうので、この非言語コミュニケーションというのは大切になってきます。

実は講師、トレーナーとの関係というのは簡単に作れます。この非言語コミュニケーションというのを使えば。逆に「講師を殺すには刃物はいらない」なんて言葉を聞いたことがありますが。一発、イチコロだと思います。

それではそろそろ、終わりに近づいて参りましたが、メンバーの皆さんにメッセージはありますか?

今日のテーマ、聴く姿勢によって話し手に貢献ができる。初めて会う人とでも、信頼関係を実は数時間で作ることができる。短時間で作ることができる。逆に壊してしまうことも簡単ということは、よく肝に命じて置かなくてはならない。チャプターに置けるあなたの聴く姿勢というのを確認してみてください。

 

第77回 話さずに信頼を築く” への10件のフィードバック

  1. 商談の場でも相手の話をよく聞くと事。又聞き手にまわること。
    それと聞く姿勢、態度だと思いますね。大変、再確認、再認識されました。
    有難うございます。感謝します。

  2. 聴く姿勢・態度で、信頼関係が構築されることに納得させていただきました。

  3. 雪竹さま、コメントありがとうございます。私たちにとってこのようなコメントがとても励みになります。

  4. 豊田さま、コメントありがとうございます。実践されて、何か変化などの気づきがありましたら、ぜひ教えてください。

  5. うなずき メモを取る

    スマホ対応はNG
    聞く姿勢と貢献のひとつ

  6. NextNeoメンバーになって1ヶ月、78歳の
    私の話し 誰も聴いてないと思いながら話し終りました。年齢的に話しが合わないと想いながら、疎外感持ちながら 時間オーバーしてダメだなーと終りました。でもいつも拍手拍手
    、今でも疎外感 私には有りますが、今は皆様に励まされていると感じます。

  7. 馬場様
    ナイストライ!ナイスファイトです!エネルギーもらいました。ありがとうございます。
    TRINITYチャプター4カ月!まだまだ精度上げてゆきます!

  8. 確かに自分の場合はミーティング中メモを取るケースが少ないと思いました。今考えると話し手の事を全然考えていなく、自分中心的だったと思います。これからはメモを取るように心掛けます。

  9. まずは真剣に話し手の話を聞く
    その姿勢が相手にもきちんと伝わるような聞き方をする
    これをセットに実践していきます。

  10. 自分を含めて、人の生き方は、その人のあらゆる立ち居振る舞い、非言語的な部分で相手に伝わっていると思います。

    今回のメッセージの中で、1to1などの最中に電話にでたり、部屋を出たりしするのは残念という点についてですが。電話にでたりする行為が信頼関係を壊すというより、このような状況の中で、いかに相手への配慮、尊重を忘れずに行動できるかということが、信頼につながるように思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です