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このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

【参照】第119回 BNIのビジョンとミッション(再)
第119回 BNIのビジョンとミッション(再)
第283回は「BNIの『北極星』」と題してお送りいたします。日本語版の第119回をご参照ください。
安: それでは大竹さん、本日もよろしくお願いいたします。
大竹: よろしくお願いします。
安: 大竹さん今千葉県の君津にいらっしゃるということですけれども、この時期の夜ってどんな感じなんですか?
大竹: そうですね、もう9月に入ると涼しい日も増えてきて、夜の風が少しだけ涼しくなってくるんですね。うちのあたりは街灯がほとんどないので、外に出ると星がよく見えます。
安: なるほど、北極星も見えますか?
大竹: はい、見えますね。北極星っていうのは他の星が夜の間に少しずつ動いていく中で、ほとんど同じ場所から動かない星だと思うんですね。だから昔の人はこの星を頼りに海を渡ったり山を歩いたりしたんだと思います。
安: 確かにそうですよね。前回もまさにその北極星のお話でしたよね。北極星で庭を作ろうというところだったんですけども。
大竹: はい。前回は自分たちのチャプターがどんな庭を目指すのか、その方向を決めましょうという話でした。今日はそこから一段引いて、BNIという組織そのものの北極星は何なのかということを扱っていきたいと思います。
安: それが今回のテーマ「BNIの北極星」ですね。今日はどんな方に向けたお話になりますでしょうか。
大竹: はい。BNIのビジョン、ミッションを言葉としては知っている、トレーニングでも聞いたし暗唱もできると、だけど毎週自分がやっているビジターさんの招待とかリファーラルと、その言葉がどう繋がっているのか、正直考えたことはない、そういう方に向けてお話をしたいなと思っています。
安: そういう方って入会して1年ぐらい経って活動が慣れてきて、少し作業のようになってきた頃かもしれないですよね。まずBNIのビジョンとミッションを改めて確認していきましょうか。
大竹: はい。ポッドキャストの第119回で大野さんがBNIのビジョンとミッションというテーマでお話しされています。そこで大野さんはビジョンというのは組織として将来ありたい状態や姿だとおっしゃっていました。完璧に達成できるかどうかはわからない大きな志、まさに北極星のように目指す方向を示すものだと。
安: 北極星という言葉はマイズナーさんも使われていましたよね。
大竹: そうでしたね。そしてミッションはそのビジョンを果たすために今何を具体的にするのか、何をするのか、誰のためにするのか、どうやってするか、この3つの質問でできているということでした。BNIのビジョンはChanging the Way the World Does Business、世界のビジネスのやり方を変える。ミッションはメンバーがビジネスを増やすのを助けること、そしてリファーラルマーケティングプログラムを通じて、質の高い各分野のプロと長期的で有益な関係を築く機会を提供すると続いています。理念がギバーズゲインということですね。
安: はい。ただちょっと正直に申し上げますと、世界のビジネスのやり方を変えるって言われても、ちょっとスケールが大きすぎて、自分の毎週の活動とどう繋がるのか、ピンとこないという方も多いと思うんですよね。
大竹: よくわかります。私も以前は立派な言葉だなというくらいにしか思っていませんでした。でもある時からこのビジョンの中で1番大事なのは変えるという言葉なんじゃないかなと思うようになりました。
安: 「変える」ですか?
大竹: はい。変えると言っているということは、裏を返せば今のやり方には課題があるという風に思っているということなんじゃないかなと思うんですね。ビジョンというのは実は結構クリティカルというか批判的なところから生まれているものなんじゃないかなと思っています。今のやり方は嫌だとか、このままではいけないという思いが入っているんじゃないかなという風に思います。ピーター・ティールという投資家を皆さんご存知でしょうか。PayPalを創業して、FacebookやAirbnbにも初期に出資した人なんですけれども、この方が使う伝説の質問と呼ばれているものがあります。
安: どんな質問なんですか?
大竹: 世界の課題のうち大多数の人はまだ認めていないけれども、あなたにとって重要な課題は何かという質問です。
安: まだ多くの人が問題だと思っていない問題ということですね。
大竹: そうですね。分かりやすく言うと、SDGsの18番目はあなたにとって何ですかみたいな質問だと思います。17個はみんな認識をしているんだけれども、それ以外であなたが大事だと思っているものって何なのということですね。ビジョンというのはきれいな言葉を選ぶ作業ではなくて、このピーター・ティールさんの質問に自分なりに答えることなのだという風に思います。そして面白いのは何と戦うのかをはっきりしている組織ほど、強いエネルギーを持つということだと思います。
安: 戦う相手とはライバルということですか?
大竹: そうですね。例えば電気自動車の会社であれば、ライバルは他の自動車メーカーではなくて、化石燃料に依存する社会そのものだったりします。例えば宿泊サービスであれば、自分の居場所だと感じられる場所が狭い世界がライバルであって、全ての人がどこにいても居場所があると感じられる世界を目指していこうということですね。
安: なるほど。商品の直接的な競争相手ということではなくて、社会の在り方が相手ということですね。
大竹: そうなんですよね。ライバルを目の前の同業他社とかに設定してしまうと小さくなってしまう。そうではなくて変えたい世界の方に設定をすると、そこに向かうエネルギーが大きくなるということなんですね。私はドラゴンボール世代なんですけど、ドラゴンボールで孫悟空が強い相手を見ると俺ワクワクするぞって言いますよね。適切なライバルを設定することによって、大きなエネルギーが生まれるということです。
安: なるほど。今のはちょっとツッコンでいいのかわからなかったんですけれども、ではBNIのライバルとは何ですか?
大竹: ビジョンにそのまま書いてあるんですけど、今のビジネスのやり方だと思います。もう少し具体的にすると、私はこういうことだと思っているんですが、例えば自分さえ良ければいいというエゴがぶつかり合うようなビジネスのやり方だったりとか、自分の事業を拡大するために自分の大切な人の人生を犠牲にしてしまうようなビジネスのやり方だったりとか、経営者から孤独な人が生まれてしまうようなビジネスのやり方だったりとか、周りの人に一生懸命貢献した人が報われないようなビジネスのやり方だったりとか、子どもが早く大人になりたいという風に思えないようなビジネスのやり方、そして最後に、人生を変えるような出会いが偶然に委ねられてしまっている、そんなビジネスのやり方。それが私にとってのこのビジネスのやり方を変えるということなんじゃないかなと思っています。
安: なるほど。今みたいにお話ししていただくと、結構身に覚えのあるものも多いなと思ったんですよね。
大竹: そうですね。私自身もまたまさにその中にいたんですけれども、ビジネスの場で行われる数字の競争によって、たくさんの人が「I am not.」ですね、つまり私が私でない状態になってしまっていると思います。誰もが自分の正気を保つことで精一杯で周りの人を気にかける余裕がなくなっていく状態、私はそういう場面もいくつも見てきましたし、自分もその中にいました。
安: 大竹さんはその後ご自身で事業を始められているじゃないですか。環境が変われば、そこから自由になれたんですか?
大竹: それがそうでもなかったんですよね。独立したばかりの頃は人と会うときに無意識に計算をしていました。この人と会って自分に何かメリットはあるだろうか、自分の損得だけを物差しにして、人との繋がりの価値を打算的に決めていました。
安: ということは大竹さんご自身もそのやり方の側にいらっしゃったということですね。
大竹: そうですね。今日のお話はどこかの誰かが悪いという話では全くないです。私も含めてみんながそのやり方の中で生きてきたということだと思います。
安: ここでちょっと1つ、私から素朴な疑問をお聞きしてもいいでしょうか。今は例えばGoogleとか、Amazonとか、あとはAIとかで検索すると、大抵のものやサービスって見つかりますよね。私たちはなぜわざわざリファーラルという手間のかかるやり方で届けているんでしょうか。
大竹: はい。とても大事な問いだという風に思います。実際、ビジネスで効率だけを求めるのであれば、リファーラルは必要ないという意見もあるんじゃないかなという風に思うんですね。検索した方が手っ取り早いということですね。ただ私は、スマートフォンでSNSの広告が出てきて、ため息をつくことがあります。出てくる広告は大体、薄毛治療とマッチングアプリばかりなんですよね。
安: なるほど。ちょっと何とも言えない気持ちになりますね。
大竹: 実際ちょっと嫌な気持ちになりますね。でも寂しい気持ちにもなるんです。広告の元になるデータはどんどん蓄積されていっていて狙った人に、より的確に届くようにパーソナライズされています。技術としてはすごいことだなと思います。でもどこまでいっても、それは私のためを思って提案されたものではありません。私が今どんな気持ちで生きているのか、過去にどんな挫折があって、これからどんな希望を持っているのか、どんな目標があるのか、そこを気にかけてくれているわけではないんです。
安: 精度は高いんだけど、気にかけてもらえているという感じではないということですね。
大竹: そうですね。でもリファーラルは違います。私のことを理解してくれている人が、私のことを気にかけてくれて届けてくれたものです。そこには感情的な繋がりがあって温もりがあります。マイズナー博士はBNIのことをビジネスに感情を吹き込んだ組織だと言っています。私はこれを目に見える成果や効率ばかりを追い求めるビジネスのやり方から、目に見えないお互いの感情や関係性を大切にするビジネスのやり方にしていこうという意味だと理解をしています。
安: 確かに大事ですよね。では世界のビジネスのやり方を変えるというのは、具体的にはどんな世界に変えるということなんでしょうか?
大竹: 先ほどのドラゴンボールに例えてみると、例えばかめはめ波という技があるんですけど、これは自分の力を貯めて自分1人で打つ技ですよね。だからより大きなかめはめ波を打てる人が勝利するということですね。今のビジネスのやり方はこれに近いんじゃないかなと思います。自分の力をどこまで大きくできるか、どれだけ鋭く打つことができるか、その大きさを競い合っている。それに対して元気玉という技があります。元気玉は自分の力だけでは足りないので、周りの人たちから少しずつ元気を分けてもらって、それを1つに集めて放つ技なんですね。1人では絶対に作れないものです。私はこの世界のビジネスのやり方を変えるというのは、かめはめ波の大きさを競い合う世界から、元気玉を送り合う世界に変えるということだと思っています。
安: なるほど。すごく分かりやすい例ですね。個人的にかめはめ波も何か来るかなと思ったんですけども。真似がね。ということで、分けてもらうっていうところではなくて、送り合うっていうことが大事ってことですね。
大竹: そうですね。そこが大事なところだと思います。もらうだけでは元気玉にはならないと思います。自分の周りの人を気にかけて行動する、そうすると、そこに感謝が生まれますよね。その感謝を受け取った人がまた別の誰かのために行動する、感謝を恩送りしていくということです。
安: それでも1人分の元気では小さくなっちゃいますよね。
大竹: そうですよね。だから私たちはこのチャプターとかリージョンっていうそういった単位で、より多くの人から少しずつ元気を集めようとしているという風に思います。
安: なるほど。ここまで伺って、私自身もすごく腑に落ちたというか、納得があったんですけど、一方で正直な疑問も残っています。それは世界のビジネスのやり方を変えるっていうのはやっぱりちょっと大きすぎて、例えば明日の朝自分が何をすればいいかが変わるっていうと、そこまではないような気もしてるんですよね。
大竹: そうですね、おっしゃる通りだと思います。ここは正直にお話した方がいいところだと思うんですけども、前回もう話に出ましたけれども、ビジョンというのは解像度を上げるとなかなか賛同できない人も出てきますし、ふわっとさせすぎてしまうと誰も強い関心を持たない諸刃の剣だと思います。世界のビジネスのやり方を変えるという言葉は、そんなに反対する人はいないのかなと思うんですけれども、そのままでは月曜日の朝の行動は何も変わらないということですよね。
安: 反対されないけど行動も変わらないと
大竹: だからこの大きな北極星を自分の言葉に翻訳する必要があるんだという風に思います。毎週のリファーラルの1件1件や、ビジターさんへのお声掛け1つ1つというのは、正直に言えばとても地味な作業のように見えるかもしれません。それで世界が変わるとはなかなか思えない。でもなぜ自分はこの1つ1つの行動をしているのか、その先にある何を変えようとしているのか、それを知っているかどうかで、同じ行動の意味がまるで変わってくると思うんですね。
安: 戦う理由を知っているかどうかなんですよね。
大竹: そう思います。それからもう1つだけ。うまくいき始めた時ほど、これは自分の力で成し遂げたことだと思いたくなるものなんですけれども、私はその感謝と謙虚さというものが、私たちの理念であるギバーズゲインを支えている土台だという風に思っています。元気玉は分けてもらっていることを忘れた瞬間に集まらなくなってしまうと思います。
安: なるほど。ありがとうございます。それでは聞いてくださっている皆さんが明日から何か1つ始めるとしたら、どこからがいいでしょうか?
大竹: はい。2つお伝えしたいと思います。1つ目は自分にとってのライバルって誰なんだろうかということです。BNIのライバルは今のビジネスのやり方でした。では自分の事業にとってのライバルは何なのか、競合他社の名前ではなくて、変えたい世界の方を書き出してみていただきたいと思います。その上で自分の5年後、自分のビジョンが実現した時、私たちのビジネスのやり方はどう変わっているだろうかと問いかけてみると、
安: それはチャプターの皆さんと一緒に考えてもいい問いですね。
大竹: そうですね。1to1の時にお互いに聞き合ってみてもいいと思います。その方がお互いが本当に大事にしていることが見えてくるんじゃないかなと思います。そして2つ目はいつも通りのことなんですけれども、毎週ギバーズゲインを実践する、関わる人のためにリファーラルを届ける、ビジターの方をお招きするということです。
安: 先ほどの地味な1件というやつですね。
大竹: はい。ただ今日からは元気玉を1粒送る行為だと思ってやっていただけたらと思うんですね。地味ですけれども、それがとても大切なことだという風に思います。
安: はい。ありがとうございます。それでは、そろそろ終わりの時間が近づいてまいりましたが、大竹さんからメンバーの皆さんへメッセージはありますか?
大竹: はい。以前子どもたちに早く大人になりたいですかと聞いた調査を見たことがあります。なりたいと答えた子は半分ほどでした。しかしその理由として多かったのはスマホを自由に使えるからだったんですね。
安: 大人になりたい理由がスマホだったんですね。
大竹: そうですね。私はこれを知った時に少し寂しい気持ちになったんですね。子どもたちから見て大人が働いている姿は、あまり魅力的に映っていないのかもしれないなという風に思いました。でもこれは裏を返せば私たちの手の中にあることだと思います。私たちがビジネスの場で奪い合いではなく助け合いをする、その姿を子供たちが見て早く大人になって自分も誰かの役に立ちたいと思える、そういう社会に変えていくことはできるはずなんだと思います。そしてもう1つ。人生を変えるような出会いが今は偶然に委ねられています。たまたま隣の席に座った人、たまたま紹介された人、それで人生が変わることがある。私はその偶然を意図して作れるようにしていきたいと思っています。必然に変えていきたいという風に思っています。人生を変えるリファーラルを全ての人に、これが私にとっての北極星です。BNIの北極星は世界のビジネスのやり方を変える。そこに向かうための道具がリファーラルマーケティングという仕組みで、その土台にあるのがギバーズゲインという理念です。毎週の1件1件は本当に小さな1粒かもしれません。でもその1粒が集まった時にしか、元気玉は放てないんだという風に思います。
安: はい。大竹さん素敵なお話、とても大事なお話をありがとうございました。今日のお話を伺って、私は変えるという言葉の重さを改めて感じました。BNIのビジョンというのはきれいな標語に聞こえるけど、そういうことではなくて、今のビジネスのやり方はこのままじゃいけないんだという、はっきりとした意思表示だという風にも置き換えられますね。改めまして、ありがとうございました。
大竹: ありがとうございました。
安: 最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがでしたでしょうか?皆さんからのご意見やコメント本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせて是非コメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていければと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week!
