第29回 元メンバーの”取扱説明書”

安:第29回は、「元メンバーの“取扱説明書”」と題してお送りいたします。第28回、前回のポッドキャストで紹介したメンバーの方からのご質問にありました、「元メンバーをビジターとしてチャプターミーティングに招待したり、代理人として元メンバーに出席してもらうことはどうなのか」というところでしたが、この元メンバーの扱いについて、アドバイスを頂けませんでしょうかというお話でしたね。

大野:そうですね。ビジターにせよ代理人にせよ、元メンバーをチャプターミーティングに参加させる行為はどうなのかと。奨励されるべきなのか否かということなんですけども、答えは当然「NO」なんですね。

安:NOですね。

大野:でも、この理由をちゃんと言える人は少ないと思うんです。では、なぜか。2つ理由があります。1つ目は、既存メンバーとの関係性の問題。2つ目は、メンバーシップの価値の問題ですね。

安:はい。

大野:これだけだとよく分からないと思うので、一つひとつを掘り下げていきたいと思うんですけれども。まず、1つ目の既存メンバーとの関係性の問題というのは、簡単に言えば、既存のメンバーはその元メンバーに対して、必ずしもポジティブな思いを持っている人たちばかりとは限らないということですよね。

安:ああ~、はい。

大野:これは、もう容易に想像できると思うんですけども。中には、例えばせっかくその人のためにたくさん時間を投資して、1to1はもちろん、多くのリファーラルを提供して、大切な人だったりとか、クライアントも紹介してきたのにというような残念な思いを持っていたりとか。中には、もしかしたら裏切られたと思っている人もいるかもしれないわけですよね。

安:はい。

大野:先日の、メンバーの方からのお話の中でもあったと思うんですけれども、退会したメンバーの方が、今もチャプターに在籍しているメンバーと、当時もめていらっしゃったと。もめてしまっていたという経緯があったために、当然、既存のメンバーからすると会いたくないという気持ちはあると思うんですね。

安:そうですね。

大野:じゃあ、そういうネガティブな思いを持っている人が、1人もいなければいいかということになるかもしれませんけれども。そうではなくて、元メンバーをやはりチャプターミーティングに招待すべきでない、実はもっと大切な理由があるんです。

安:はい。

大野:それが2つ目の理由ということなんですけども、こちらは実はあまり認識というか、腑に落としてもらいづらいことなので、よくリスナーの皆さんには聞いてほしいんですけれども。

安:はい。

大野:まず、矛盾するように聞こえるかもしれないんですけれども、人によっては、元メンバーとの関係を維持していくということは非常に大切だったりするんです。

安:うーん。

大野:なぜなら、その元メンバーの人たちにとっては、チャプターの人脈というものが退会された後も、相変わらず大切なもの、貴重なものであり、退会後もそのチャプターのメンバーにリファーラルを提供し続けてくれることが、実は少なくないんですね。

安:ああ、なるほど。

大野:安さんは、そういう経験はありますか。元メンバーの方からリファーラルをもらい続けてるとか、もらったとか。

安:ああ、はい。ありますね。私は社会保険労務士という仕事なんですが、元メンバーの方から従業員さんの労災の請求をご依頼いただいたというのがありました。

大野:私も実は同様の経験があって、ちょうどメンバーで3年目に差し掛かったときに、実は現役のメンバーよりも、元メンバーの人からのリファーラルのほうが総額が大きくなったということがありました。

安:なるほど。

大野:繰り返すと、元メンバー全員ということはないんですけども。人によっては元メンバーの人たちと良好な関係を維持することというのは、大切だったりするわけです。

安:はい。

大野:ただし、その関係を維持するための関係性維持の方法を間違えてしまうと、大変なことになるということなんですね。

安:大変なことですか?

大野:はい。

安:それはどういうことなんでしょう。

大野:大変なことというのは、実は自分たちのメンバーシップの価値を著しく下げてしまう可能性があるということですね。「ゆでガエルの理論」って聞いたことないですか。

安:あります。

大野:カエルを熱湯に入れればすぐ驚いて飛び出すわけなんですけども、普通の常温の水に入れて徐々に少しずつ加熱していくと、カエルはその温度の変化にあまり気付かずに慣れていっちゃうことですよね。

安:そうですね。

大野:気付かないうちにゆで上がって死んでしまうという、かわいそうな残酷な話ですよね。

安:そうですね。

大野:元メンバーが、チャプターミーティングにちょくちょく参加できるというような状況だったりすると、その人がメンバーとして復帰する価値を見いださなくなってしまったりとか。既存のメンバーにとっても、退会というものに対する抵抗が次第に薄れてきてしまうというマイナスの面が、徐々に大きくなってきてしまうということなんです。

安:はい。

大野:いつでも都合のいいときに参加できて、既存のメンバーとの関係が維持できると思うと、メンバーでいる理由がなくなってきてしまうわけですよね。

安:ああ、そうですね。

大野:先ほどゆでガエルに例えたのは、元メンバーの人をビジターや代理人として、一度チャプターミーティングに出席させるということ自体は、すぐに大きな悪影響が出てくるというわけではないんですけども。そうした悪い習慣ですね、悪習が繰り返されていくことで、いつの間にか自分たちのメンバーシップの価値を大きく下げてしまって、気付かないうちにチャプターの崩壊につなげてしまうという意味なんですね。

安:わあ、怖いですね。

大野:そうなんですよ。昔、あるチャプターを訪問した際に元メンバーの方、3人の方が代理人として出席してたんですよ。

安:えー、3人ですか。

大野:はい。びっくりしました。あれ、この人はやめたんじゃないかなと思ったんですけど。そしたらそのチャプターは、その数カ月後、お亡くなりになられましたね。

安:うわあ、これは結構大きな問題ですね。

大野:そうなんです。チャプターミーティングだけではなくて、実はチャプターのイベントですね、そのほかの。これも同様に元メンバーに対する参加の制限を設けることは非常に大切で。例えば、チャプターの懇親会とかですね、新しいメンバーの歓迎会とかはよくやるじゃないですか。

安:そうですね。やりますね。

大野:チャプター主催のゲスト、ビジターも出たりする交流会だったりとか。そういうところに元メンバーを招待することも、同様に自分たちの首を絞めているということを理解しなければならないということになります。

安:うーん、なるほど。

大野:個別に飲みに行ったりとか、あるいは定期的に自分にリファーラルを提供してくれる元メンバーに連絡を取るとかいうことをして、関係を維持していくということはまったく構わないですし、むしろそうしていくべきなんですけれども。

安:はい。

大野:チャプターのミーティングだったりとか、そのほかのチャプターのイベントですね。こういったところに招待するということは、絶対に避けなくてはいけないということです。

安:ああ、なるほど。とても重要なお話でしたね。では、いよいよ終わりに近づいてまいりましたが、メンバーの皆さんへ大野さんからメッセージはありますか。

大野:はい。皆さんの自分たちのチャプターのメンバーシップの価値をどうしたら上げることができて、どうしたら一方で下げてしまうのかということを、チャプターの中で認識を共有する機会をぜひ持っていただけたらなというふうに思っています。

安:はい。ありがとうございました。

大野:ありがとうございました。

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