第17回 スピーチの力でビジネスを拡大する

参照: 英語版 Episode 460

安:第17回目は、「スピーチの力でビジネスを拡大する」と題して大野さんにお話をいただきます。英語版はエピソード460をご参照ください。今回はスピーチでビジネスを拡大するということなんですけれども、非常に興味深いお話なんですが、これはどういったことなんでしょう。

大野:はい。今回はパブリックスピーキング、つまり「人前でのスピーチ力というものが、どのようにビジネスを成長させるか」というトピックについてお話していきます。

安:はい。

大野:今回の内容は、BNIチャプターでの、例えばメインプレゼンテーションやウィークリープレゼンテーションにとどまらず、BNI以外での場でのスピーチの機会にも当てはまります。

安:はい。

大野:今日は、あえてBNI以外の場面についても触れていきたいと思っています。

安:はい。

大野:まず幾つかの事例をですね、ご紹介したいと思うんですけれども。英語版のマイズナー博士のポッドキャストのほうでも、マイズナー博士自身が経営コンサルティングビジネスを、BNIだけではなくてですね、講演の仕事を通じて拡大してきたという証言をされています。
ロータリーとかライオンズクラブなどのサービスクラブですか、社会奉仕団体でのビジネス講演をたくさんされてきたと。それによっておそらくビジビリティ(Visibility)を上げて、多くの人に知ってもらって、信頼のレベルですね、クレディビリティ(Credibility)を上げてきたと。そういうことを通じてビジネスを大きく育ててきたということをおっしゃっています。

安:はい。

大野:もう1つの事例としてはスティーブ・ジョブズ、彼は有名な起業家でもありますけれども、プレゼンテーションにも定評がありました。特にですね、スタンフォード大学での講演だったりとか、2007年に新製品としてのiPhoneの発表の場でのプレゼンテーションは、高い評価を得ています。ただ彼もですね、最初からプレゼンテーションとかスピーチがうまかったわけではないんですね。

安:はい。

大野:YouTubeで検索すると出てくるんですけれども、まだ若かりし頃のスティーブ・ジョブズのテレビインタビューというんですかね、テレビに出演したりする場面が出てきますけれども。見るからに緊張していて落ち着かない様子が伺えます。

安:ふう~ん。

大野:その後も、少しずつ彼はプレゼンのスキルを上げていっているわけなんですけれども。それでもメモを見ながらプレゼンをしている時もあったし、iPhoneが発表された頃のプレゼンテーションのレベルにいくまでにですね、実は非常に多くの時間を練習に割いていたと言われています。

安:なるほど。

大野:例えば新商品発表のプレゼンの前は、何週間もの間、毎日3、4時間の練習時間を持っていたと言っています。なぜなら彼自身が、プレゼンテーションやスピーチが持つ、今回の場合ですと、新商品の成功への影響力の大きさを知っていたからなんですね。

安:はい。

大野:マイズナー博士も、今回の英語版のポッドキャストによって、スピーチがビジネスに大きな恩恵をもたらすことができると同時に、一方で思わぬ障害にもなり得るという話をしています。
プレゼンテーションが素晴らしいものであれば、当然大きな恩恵をもたらすことができるんですけれども、逆に自信がないような様子が伺えるようなプレゼンだったりスピーチだったりすると、その商品もいまひとつなのかなという印象を与えてしまい兼ねないですよね。

安:そうですね。

大野:経験豊富なビジネスオーナーとか起業家の人たちでさえも、やはり聴衆の前であがってしまうことは少なくないと思うんですね。

安:はい。

大野:かくいう私も、実は人前で話すのが非常に苦手でした。

安:ふーん。そうなんですね。

大野:友人の結婚式でスピーチを生まれて初めて頼まれまして、大失敗しましてですね。

安:あらら。

大野:それがトラウマになって、トラウマを乗り越えるきっかけになったのはBNIに入ったことだったんですね。

安:そうなんですか。

大野:はい。一般的にですね、スピーチというものが、それほどビジネスにおいて重要であるように思われていない傾向があると思うんですけれども。

安:はい。

大野:その中で、ビジネスの拡大に実は非常に重要な役割を果たすと聞いて、驚かれる方が少なくないかもしれないですね。

安:う~ん。

大野:今回、リスナーのBNIメンバーの皆さんにご紹介したいものの1つとして、「トーストマスターズ」があります。トーストマスターズはですね、90年以上の歴史がある非営利の教育団体なんですけれども。アメリカのカリフォルニアで、パブリックスピーキングとリーダーシップのスキルを磨く場としてスタートしました。現在では122カ国に29万人ですから、BNIのそれと比べてみるとはるかに大きいわけですよね。

安:はい。

大野:BNIは何カ国に何人でしたっけ。

安:ああ! 急にきた。

大野:66カ国に20万人を超える。もうすぐもしかしたら追いつくかもしれませんね、BNIも。

安:そうですね。

大野:トーストマスターズ、国内には165を超えるクラブに4500人以上の会員を擁しています。日本はBNIのほうが少し大きいようですよね。

安:はい。

大野:BNIにも多くのトーストマスターズの出身者だったりとか、現役の会員の方も少なくありません。例えば、BNIの名誉副会長であるノーム・ドミンゲスさんという人がいるんですけれども、彼もそのOBの一人です。BNIとトーストマスターズというのは、特に日本においては近い関係にありまして。全国大会、春期大会と秋期大会と2回開催されているんですけれども。BNIはそのオフィシャルスポンサーも務めています。

安:はい。

大野:今年は3年目になりますね。それからBNIがイニシアチブを持って立ち上げたトーストマスターズクラブが、国内に3つと、それから立ち上げ中のクラブが三鷹に1つあります。

安:はい。

大野:トーストマスターズの特徴として、まずマニュアルの完成度がすごく高いんですね。

安:はい。

大野:さすがに90年の歴史がありますので。それから教育のシステムというんでしょうか。目的がコミュニケーション、つまりスピーチの力ですね。それからリーダーシップのスキルを習得していくというところなんです。

安:はい。

大野:メンバーの人が、各自のペースに合わせてスキルアップできるというのが特徴になっていると思います。そのプロセスにおいても、幾つもの表彰をですね、受ける機会があったりとか。コンテストも毎年2回ありますので、それが励みになったりなったりとかいうことがあります。

安:はい。

大野:ユニークなところとしては先生がいません。もちろん先輩、ベテランのメンバーの人にですね、ワークショップをやってもらうとか、そういった機会はあるんですけれども、基本的には先生がいなくてですね。

安:はい。

大野:会員同士がお互いに論評、つまりフィードバックをしあって、スキルに磨きをかけていく環境をつくっているというのが特徴です。もし、BNIのメンバーの皆さんの中でも、スピーチとかプレゼンテーションのスキルを高めたいという方がいらっしゃれば、トーストマスターズの活用もご検討されてはいかがでしょうか。

安:はい。なるほど。トーストマスターズも含めて、さまざまなBNI以外のところでも、そういったスピーチスキルを鍛える機会があるということですね。

大野:そうですね。

安:はい。では、この17回目もいよいよ終わりに近づいてまいりました。最後に大野さんからメンバーの皆さんへ何かメッセージはありますか。

大野:はい。BNIのメンバーの皆さんの中でもですね、例えばセミナーで講師を務められたりとか、講演の機会を持たれる方も少なくないと思います。そうしたスピーチやプレゼンテーションの機会を通じて、VisibilityやCredibilityを上げる。そうすることでビジネス発展の機会を広げてみてはいかがでしょうか。

安:はい。ありがとうございます。

大野:ありがとうございます。

第17回 スピーチの力でビジネスを拡大する” への10件のフィードバック

  1. 言葉は、自分の意思を伝える大切な手段です。スキルアップを心がけたいと思います。
    ありがとうございました。

  2. セミナー等のスピーチを増やしながら スピーチのきさいを増やす

  3. あらためてプレゼンテーションのトレーニングを受け
    自分自身のウィークリープレゼンを磨き上げたいと思いました。

  4. スピーチやプレゼンは苦手ですがそのスキルを磨く事の重要性は本当に感じます。プロセスを大事にする事や相手に伝えるわざを磨きたいです。

  5. 自分もスピーチが得ではないのですが、早くなれるよになりたいです。

  6. スピーチ力をあげる、自分も人前でスピーチをするのはとても苦手で、未だに全然なれませんが最初の頃よりは多少なりともよくなていると思うのでもっとスピーチ力を上げたいです。

  7. 私もスピーチが苦手で、依頼されると本当に緊張してしまいます。かの有名なスティーブジョブズもそうだったと聞いて安心したのと、やはり練習はしっかりしないといけないなと思いました。

  8. 天才ジョブズもスピーチ力を磨く努力をしていたんだと、スキルを上げるのは一朝一夕にはできないと思いますが、積極的に発言の機会を増やす事やメンバーにフィードバックをしてもらいながら自身のスキルを上げていきたいと思いました。

  9. ウィークリープレゼンは、毎回緊張しますが、少しずつ慣れて、短時間であっても印象に残るスピーチができればと思います。

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